チャレンジャー2021・桑井亜乃、レフェリーとして23年パリ五輪を目指す決意とは | ラグビージャパン365

チャレンジャー2021・桑井亜乃、レフェリーとして23年パリ五輪を目指す決意とは

2021/09/08

文●大友信彦


8月31日、桑井亜乃は、ラグビー選手として現役を引退すること、八木橋百貨店を退社することをSNSで発表した。ツイッター、フェイスブック、インスタグラム……どの投稿にもたくさんの「いいね!」がつき、労いと引退を惜しむコメントが書き込まれた。

こんなにたくさんの方に応援していただいていたんだなと改めて思った

現役として最後の試合となった太陽生命鈴鹿大会。試合後のハドルでアドバイスを送った

現役として最後の試合となった太陽生命鈴鹿大会。試合後のハドルでアドバイスを送った

「今まで、本当にたくさんの方に応援して頂いていたし、本当は全員にありがとうの思いを伝えたいけれど、伝えようとしても伝えきれない人もいる。それを考えたときに、SNSを使って発信するのが一番いいかなと思ったんです。八木橋でお世話になった方も、社員の方もパートのお姉さま方も、もう辞められた方もいらっしゃる。でも、本当にたくさんの方からコメントをいただいて……SNSがあって良かったな、発信して良かったなと思いました。長いこと連絡をとっていなかった知人とか、ファンの方からも『あなたのおかげでラグビーを知ることができました』というメッセージを頂いたり。こんなにたくさんの方に応援して頂いていたんだなと改めて思いました。感謝の一言ですね」


引退発表。だがそこに寄せられたコメントには、次の挑戦を祝福する前向きなメッセージが多かった。それは、亜乃さんが引退と同時に次の目標を発信していたからだ。

「次はレフリーでパリ五輪を目指します。
今のところ、フリーで活動する予定です。
決して簡単な道のりではありませんが、また新しい目標に向かって頑張ります。
選手として五輪に出させてもらったので、
次はレフリーで五輪に!!!
また、コメンテーターやレポーターなど色んなことにチャレンジしていきたいなと思います。」


亜乃さんがレフリーに興味を持ったのは、東京五輪の延期が決まる前の昨年3月だった。現役生活は東京五輪を区切りにしようと決めていた亜乃さんに、レフリー育成プログラムに参加してみないかと打診があった。女子ラグビーが発展して行くには女性レフリーも増えていく必要がある。そこを目指さないか?レフリーとしてパリ五輪を目指さないか?
説明を聞く過程で、レフリーのみなさんは選手の自分たちが想像していないほど、準備レビューに時間と労力を注いでいることも知った。

それを知ると、それまでの自分がちょっと恥ずかしくなった。

「私はけっこう言う方だったんですよ。レフリーに相手のことを『手を使ってる!』『オフサイドだよ!』とか。レフリーの方には嫌われていたと思います(苦笑)」

 

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