昇格大会、個人ランキング&ドリームセブン | ラグビージャパン365

昇格大会、個人ランキング&ドリームセブン

2024/05/13

文●大友信彦


太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2024昇格大会が5/11-12の2日間、静岡スタジアム・エコパで行われ、北海道バーバリアンズディアナが優勝。2025年のコアチーム入りを決めた。さらに大会でインパクトを残した選手7名を本誌独自で選出。ドリームセブンとして発表。

昇格大会の個人ランキングは以下の通り。

トライランク

1)三枝千晃(北海道ディアナ)10T
2)佐々木千颯(ブレイブルーヴ)8T
3)クローディア・ブルムフィールド(北海道ディアナ)7T
4)渡邊貴子(ブレイブルーヴ)6T
5)土井美咲(RKUグレース)5T
5)片岡瑞帆(弘前サクラオーバルズ)5T
5)岡本美優(早大女子)5T
5)金芳歩(神戸ファストジャイロ)5T
9)安尾琴乃(ブレイブルーヴ)4T
9)久保光里(アザレアセブン)4T
9)平野恵里子(アザレアセブン)4T
9)西夏穂(アザレアセブン)4T
9)星谷心咲(アザレアセブン)4T
9)大貫愛美(四国大)4T
9)西真央(四国大)4T
9)古関未来(弘前サクラオーバルズ)4T

三枝千晃

三枝千晃




優勝した北海道ディアナの三枝千晃がサクラセブンズ・オリンピックスコッドの実力を遺憾なく発揮。トライ王を獲得した。DAY1は2試合で3Tだったが、DAY2は神戸との準々決勝でハットトリックの3Tをあげ、準決勝のアザレア戦、決勝のブレイブルーヴ戦はともに2T。5試合すべて、それも勝負所で強烈なトライを畳みかけチームを勝利に導いた。


得点ランク


1)三枝千晃(北海道ディアナ)50=10T
2)安尾琴乃(ブレイブルーヴ)42=4T11C
3)佐々木千颯(ブレイブルーヴ)40=8T
4)クローディア・ブルムフィールド(北海道ディアナ)35=7T
5)片岡瑞帆(弘前サクラオーバルズ)35=5T5C
6)佐藤 優(北海道ディアナ)34=17C
6)渡邊貴子(ブレイブルーヴ)34=6T2C
8)岡本美優(早大女子)33=5T4C
9)麻田瑞月(RKUグレース)31=1T13C
10)金島瑠奈(四国大)29=3T7C

佐藤優は今大会キック成功率17-19の89.7パーセントを記録する冴えを見せた

佐藤優は今大会キック成功率17-19の89.7パーセントを記録する冴えを見せた




北海道ディアナの三枝がトライ王と得点王の2冠を獲得。すでにパリに向けたオリンピックスコッドに選ばれており、今週もフィットネス合宿がはいっていたが、チームに貢献したいと志願の出場。圧巻の走りで昇格に導いた。2位にはサクラ15の安尾琴乃(ブレイブルーヴ)。佐藤優(北海道ディアナ)はゴールキック17/19で89%という素晴らしい成功率を残し、トライなしで得点ランク6位に食い込んだ。

ドリームセブン 三枝千晃(北海道バーバーリアンズディアナ)得点50=10T

三枝千晃

三枝千晃



圧巻の走りで10T50得点をあげチームを優勝&昇格へ導き大会のトライ王と得点王も獲得。大会では個人表彰は行われなかったがもし表彰があれば文句なしのMVPだったろう。スパイクの刃が地面を深く噛むようなパワフルな走りは北海道の大地を駆ける駿馬のよう。この勢いでオリンピックではパリジャン&パリジェンヌを驚愕させてやろう!

渡邊貴子(ブレイブルーヴ)得点34=6T2C

渡邊貴子

渡邊貴子



6Tは大会トライランク4位だが、圧巻は準決勝のグレース戦。21-21の同点でタイムアップして突入したゴールデンスコアの延長戦2分、自陣ゴール前まで攻め込まれたところで相手が落球したのをゴール前で拾い、そのまま遙か彼方のトライラインを目指し独走。疲労の極致にあってゴールラインからゴールラインまでほぼ100mを走り切りサヨナラトライを決めた。

西 夏穂(アザレアセブン)得点20=4T

西夏穂

西夏穂



地元開催で優勝を目指したアザレアセブン。優勝こそ逃したが、3位決定戦では序盤に14点を先行されながら反撃。5-14と追い上げて迎えた後半4分、意表を突いた西のキック&チェイスで攻め込みPKを獲得、平野恵里子のタップから西が追撃のトライ。開志国際の同期・星谷心咲の逆転&ダメ押し連続トライに火をつけた。DAY1のグレース戦では両軍0-0で引き分け寸前の後半7分、自陣ゴール前から90m独走トライも決めた。


木田まこ(RKUグレース)得点10=2T

木田まこ

木田まこ



強く身体を張るプレースタイルはFWのようで、走り抜けるスピードはBKのよう。若返った布陣で臨んだグレースにあって唯一の社会人選手の存在感と安定感を発揮。若い選手をリードした。試合には敗れたもののブレイブルーヴ戦の前半3分、独走したルーヴ安尾に自陣ゴール前まで戻って倒したタックルは今大会のザ・タックルのひとつだった。

金島瑠奈(四国大)得点29=3T7C

金島瑠奈

金島瑠奈



苦しい戦いでも必ず見せ場を作るランニングスキルは絶品。DAY1のブレイブルーヴ戦の後半5分、相手のキックオフミスによるハーフウェーのFKから独走、柔らかく滑らかなステップで相手タックルをすり抜けた50m独走トライはみごと。トライ王・三枝のパワフルな走りとは違う魅力のランニングを見せてくれた。

片岡瑞帆(弘前サクラオーバルズ)得点35=5T5C

片岡瑞帆

片岡瑞帆



なかなか勝利に恵まれなかったオーバルズだったが、最年長の片岡はDAY1の2試合でともにトライ。タックルにブレイクダウンに身体を張りながら、わずかなギャップを見つければ果敢にアタック。そのままロングゲインで再三トライを決めて見せた。

岡本美優(早大女子)得点33=5T4C

岡本美優

岡本美優



創部僅か1ヵ月で参戦した早大女子、2日間5試合でチームがあげた5Tすべてをスコアしたのが2年生、今春まで在籍したブレイブルーヴから移籍した岡本美優だ。初戦は古巣ルーヴに完封負けしたが、続く四国大戦でチーム初トライ。DAY2の湘南戦では相手キックオフを捕ってそのままリターン、開始僅か15秒のノーホイッスル秒殺先制トライで創部初勝利へ勢いをつけた。

大友信彦
(おおとものぶひこ)

1962年宮城県気仙沼市生まれ。気仙沼高校から早稲田大学第二文学部卒業。1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』(文藝春秋)で活動。’87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

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