ウェールズ代表戦に挑む、ラグビー日本代表のCTB中野将伍とPR竹内柊平がオンライン取材に応じた。29日に行われたオンライン会見から2人のコメントを紹介する。地元・小倉での開催となるウェールズ戦にむけて中野将伍は「地元でこういうテストマッチがある機会は、めったにない機会」と出場にも意欲を示した。九州共立大学で4年間を過ごした竹内柊平は、2019年のワールドカップで合宿をしていたウェールズ代表との思い出を話した。
CTB中野将伍

中野将伍
――宮崎合宿の感触は
(良い塊に)なってきたと思います。(ウェールズは)BKとしては、ディフェンスでもアタックでもウェールズは順目順目に走ってくるチームなので、負けないようにディフェンスでハードワーク、アタックでも超速ラグビー、動いて人数で勝つということをやっています。
――超速ラグビーの熟成具合は
練習重ねるごとに、速いテンポの中で、むやみに速いだけでなく、深さや、もらうタイミングだったり、コミュニケーションのタイミングだったり練習中よくなってきている感覚はあります。

――マオリ戦を振りえると
入りもよくて前半は自分たちのラグビーというかプレッシャーをかけて、ターンオーバーからのトライだったり、入りと前半は自分たちのラグビーができていたかなと思います。
――課題、学びに感じたことは?
どう自分たちの勢いを持ち続けるかだと思います。勢いがない中、攻めるより、キックで前進してディフェンスしてボールを奪い返すか、というところだと思います。
――入りがよくて超速で圧倒しても試合が進んでいくにつれて後半、やられてしまう印象ですが。
去年、僕はいなかったので、その場のレビューはあれですが、マオリ戦終わって、自分たちのアタックにモメンタム、勢いない中で攻め続けてもディフェンスの方が強くて、アタックも前進できていない中で、自分たちのアタックをしようとして苦しくなってきた。勢いがある中で、いつキックを蹴って前進するとか、コンテストキックを蹴ったりというバランスも大事。ゲインしていないのに持ち続けるよりも、キックでも前進するという感じですね。
――自分の役目は?
フェーズ中では、自分でゲインラインを切って、チームの勢いを作る、もしくはパスで相手のスペースにほって勢いを作る。あとはスペースが空いていればパスをもらう、キックするというコミュニケーションを取ることが大事。単純に言うと、縦にいくのか、外にパスするのか前を見ての判断が大事になってくる。
――地元・北九州での試合です
地元でこういうテストマッチがある機会は、めったにない機会だと思うので、まずそこの試合に出られるようにアピールし続けて、もし出るのであれば、地元でやれるのはとても嬉しいことだと思います。
――2023年W杯は直前でケガをして、復帰するまでの思いは?
もちろん、W杯前にケガをして、日本代表に戻りたいという思いもありましたが、代表の前に、サンゴリアスのシーズンがあったので、まず復帰してグラウンドに立つことを意識してリハビリとトレーニングに励んでいたという感じですね。
――ウェールズの試合を見てキーマンは?
ハイボール蹴ってコンテストが多くなってくると思うので、選手というよりかハイボール増えてくると思うので、BKとして獲得しないといけない。
――ディフェンスで意識することは?
ディフェンスする上で意識していることは、相手は順目に走ってきて人数で勝つようなアタックしてくるので、BKとしては前を見て、相手がいなかったら逆目に走ったり、前を向いて動くことが大事になってくるかなと思います。
――どんな展開をイメージしている?
やっぱり超速ラグビーで得点をたくさん取って、相手に取られないことがベストだと思います。
PR竹内柊平

竹内柊平
――マオリ戦で得たことや課題は
僕は(JAPAN)XVであれ国を代表する試合だったので勝利がマストだと思っていた。自分の良いところ悪いところわかったが、勝たなければいけない試合だったと認識しています。悔しさもあるが、切り替えて、自分の強みであるエナジーを出して、チームを盛り上げていかないといけないと思っています。
個人としては一番の課題のスクラム、ラインアウトというセットプレーだと思っていたので、チームとして率先してやれたのはプラスだったと思います。(それを踏まえて)ウェールズに向けて準備することが大事。フィールドプレーではタックルはかなりいけて、タックスミスも少なくて良かったが、ラインブレイクは外でコミュニケーションミスが起きて、1対1になった。1対1になるとカウンターアタックが上手いチームなので、その前に2人で入る。それを上手くするために走ってBKとコネクションを取ることが大事だなと思います。

――江良選手について
すごい選手ですね。大学も帝京キャプテンで、4つか5つ下ですが年齢関係なく、ここが違うと言ってくれますし、 僕も経験からいろいろアドバイスしたりしています。リーダーシップのある選手が入ったなという感じです。
――ウェールズ戦に向けて
基本的に同じだと思います。ディフェンスの部分、1対1を作られるとどうしてもゲインされる。ウェールズはセットプレーが強いチームで、モール、スクラムでモメンタムを生んでBKを取り切る。だから自分たちがセットで受けてしまうとゲームにならない。タイトファイブとして牽引してできる部分なので、チームとして体を当てていきたい。FWとBKのつなぎめの部分や1対1のディフェンスが多くなっていた。2人で入ったときはやられていない。疲れたとき、後半より重要になってくる。そこは前回の学びなので活かしてやっていきたい。

――テストマッチということでエディーさんはどんな感じでしょうか?
テストマッチなので気持ちが入っている。リーチさんもそう。ファーストキャップの選手もいるので、みんなが緊張してやれていると思います。
――北九州は準地元です。
2019年はウェールズ代表がホームとして扱ってくれて、僕4年生だったのですが、コーチ陣が来てくれた。ウェールズのFB 身長高い選手とレスリングしてくれた。(九州)共立大学で全員倒していたら、俺がやると言ってくれて、レスリングやトレーニングを一緒にした記憶があります。(ラグビーでは)タックルを教えてもらった。公開練習があって満員だったとことを覚えている。北九州市がウェールズ色に染まっていたことを覚えていますね。
本当にすごく特別で、第2の故郷として4年間過ごした場所だし、大学選手権最後に負けた場所だし、(大学時代に)教えてもらったウェールズとミクニで対戦するのはワクワクしますし、特別な気持ちですね。
――北九州で過ごした4年間で今につながっていることは
大学最初はトップでやれると思っていなくて、体育の教員になりたいから共立大に進んだ。チームのため、監督、先輩を勝たせたいと思って2年からやって、3年から日本代表を目指したい。だからトップリーグを目指したい。そのためにPRしなかい。3年以降は大学ラグビー、トップリーグの試合をみて、3番をみて悔しいなと思っていた。
そういう選手はもっとやっているなと5時間やったり、逆立ちしていた。的を大きくしてやったから今の自分があるし、代表でやれるのは特別なことですし、世代代表にもまったくかすりもしなかったので、遠い存在(日本代表)でできている。ずっと悔しいと思っていた場所(ミクニ)で試合ができるのは嬉しいです。
大学3年まで誇れるような存在ではなくて、大学で優しい人にお世話になって、恩返ししないといけないと思って、今、できることはラグビーしかないなと思って、それが日本代表だった。トップリーグに行く前に日本代表になりたいと思った。