12日、日本ラグビー協会は、18日から宮崎で行われるラグビー日本代表合宿に招集する37名を発表。菅平合宿から合宿に参加していた、SOサム・グリーン、FLヴェティ・トゥポウ(ふたりとも静岡ブルーレヴズ)の2人もその中に入っていた。
今シーズンチームの躍進を支えた二人がインターナショナルマッチでどういったプレーを見せるか、今シーズン、エディー・ジョーンズHCが掲げる「超速 AS ONE」というチームコンセプトの元、ジャパンが目指すラグビーにどうフィットするのか大注目だ。
菅平合宿の練習後に取材対応した2人のコメントを紹介。
SOサム・グリーン(静岡ブルーレヴズ)「日本との結びつきを強く感じた」
――合宿に参加してどうですか。
めちゃくちゃワクワクしてますよ。すごい重要な1週間になると思いますけど、本当に楽しんでいます。
――日本に来た最初の理由は?
まだ21歳だった時に、豊田自動織機でプレーする機会があって、その時にトップリーグを経験できたのは本当に幸運でした。
――レッズでもプレーしましたよね?
レッズはそうですね。あとはオーストラリア・バーバリアンズです。
――ワラビーズになるよりも日本代表になりたいと思ったのは?
日本のチームで長くコミットすることによって、日本との結びつきを強く感じるようになったんだと思います。私は、プロとしてのキャリアのほとんどを日本のラグビーに捧げてきました。ちょうど今ここで9シーズン目を終えたところです。だから、この国とラグビーに深い愛着を感じています。それで多くの時間をこの国で過ごすことを選んだのだと思います。

サム・グリーン
――コロナ禍の時も、日本代表資格を得るために日本にいて待っていたという話も聞きました
そうですね。残念ながら、そのような事情により、私は時間をリセットせざるを得ませんでした。そのため、その時は実現しなかったのです。しかし、今日本代表資格を得てここに来ることができて、本当に感謝しています。
――エディ・ジョーンズHCの印象は
本当に素晴らしいと思います。(今日もちょうど)私たちは、アタックシェイプやディフェンシブポリシーについて、さまざまなパターンを検討してきたところです。
――エディHCのラグビーは難しいですか? それともアジャストするのはそんなに時間かからない?
彼は間違いなくトレーニングの経験が豊富だと思いますし、彼は多くの知識を持っていますので、そこから学ぶことができるでしょう。今このグループで質の高いコーチングを受けられることを楽しんでいます。
――超速ラグビーにすぐ慣れそうですか
もちろん。速いラグビーこそ自分の強みです。ボールを持ったアタックが得意です。ですから、このスタイルに馴染むのは私にとってはごく自然なことですね
――スキルもランもあるので向いているのでは?
ええ、先ほども言ったように、そのスタイルのゲームをするのは私にとってごく自然なことです。だからなんの不安もないです。スキルとゲームプランには自信があります。
――エディーさんもグリーン選手もオーストラリア出身です
そうですね。それはいい関係を築くのにつながっているかなと思います。
――エディーさんはパスとランニングラグビーが好きですしね。
そうです。彼はアタッキングラグビーが大好きですね。この先もっといい関係が作れたらいいなと思います。
――趣味は。
ゴルフです。(最高スコアは)イーブンパー。72。静岡はゴルフできるところがいっぱいあってラッキーです。だから趣味の一つは間違いなくゴルフですね。
――リラックス方法は
ゴルフをしてマインドをリセットします。
――静岡で一番仲の良い選手は?
いい質問だね。マロ・ツイタマとクワッガ・スミスとは仲良しです。大戸もですね。あとはゴルフ仲間です。15人くらいと競い合っています。大戸やクワッガは上手いですし、ジャック・ティムはかなり才能があります。

――好きな日本食は
寿司。マグロかな。オーストラリアでは貴重なので。
――2027年はオーストラリアでW杯が開催されます
それは大きなトーナメントになりますね。しかし、繰り返しになりますが、それまでにラグビーの試合はたくさんあると思いますので、そこはあまり考えず、目の前のテストに向けて頑張っています。(もしW杯に出たら)親戚も来るでしょう。
――オーストラリアのどこ出身?
ブリスベンに程近いサンシャインコーストで、綺麗なビーチがあります。
――今回、一緒にチームになって印象深い人はいますか?
実際ほとんど初めての人が多いので、全て興味深いし、いつもと違う環境や経験を楽しんでます。もう(静岡で)6シーズン同じチームでやってきたので、ここで新しい仲間やコーチと一緒にやるという経験自体新鮮です。
――日本代表として宮崎に行ける自信、ウェールズ戦に出る自信は?
(日本代表になる自信は)もちろんあります! 私は自分の能力にはいつも自信がありますから。ただ、日本のチームメイトたちとつながりたいと本当に思っていますし、私は他の選手たちとコミュニケーションをとる能力があると思います。そしてこの週の選考で最大限の力を発揮したいです。全てをやり遂げたいです。
FLヴェティ・トゥポウ

ヴェティ・トゥポウ
――フィジー生まれ?
はい、フィジーです。2020年に摂南大に入学した。
――摂南大学に来たきっかけは
スカラシップです。勉強もラグビーもできるので。
――今シーズンは静岡で良いパフォーマンスでした。
ありがとうございます。日本代表になりたかったんです。次のワールドカップに出たい。だから最大限の努力をして今ここにいられて嬉しいです。
――いつ日本代表になりたいと思った?
日本に来る前は、プロのラグビー選手になることが目標でした。それで、ブルーレヴズに入団してから、その目標が日本代表になることに変わりました。その資格が得られるとわかったからです。
――趣味は?
ゲームです。携帯ゲームです。
――リラックス方法は
プールかな。水泳。音楽を聴く。レゲエが好き。
――尊敬するラグビー選手は
たくさんいます。でもクワッガかな。タックルやディフェンスを学んでいます。
――仲良いチームメイト
北村かな。
――宮崎に行けばリーチ選手がいるかもしれません。
エピ(ネリ)も含めて、友達、先輩です。
――ウェールズ代表と戦いたい?
今はまだまだ勉強中。もっともっと勉強しなきゃ。もしマオリオールブラックスに戦えたら、勝ちに行きたい。
――その自信は
少し。エディさん次第ですけど、がんばります。
――エディーさんの印象は
まだあまりわかりませんが、良いコーチです。