11月19日(土)、ラグビー日本代表(世界ランキング11位)は、カーディフにあるプリンシパリティ・スタジアム(旧ミレニアムスタジアム)でウェールズ代表(同6位)と対戦した。7万4千人の大観衆の中、日本代表は試合終了間際にDGを決められてしまい30−33と惜敗してしまった。ただ、最後までどうなるかわからない展開となったのは3つのトライが大きかった。そんな日本代表のトライシーンを図とともに振り返りたい。
1本目のトライ・WTB山田が試合の流れを引き戻す大きなプレー
1本目は組織ディフェンスと個人のスピードが合わさって生まれたトライだった。試合の流れにおいても大きなプレーだった。
日本代表はSO田村優のPGでリードするものの、相手のフィジカル、スクラムに劣勢となり2トライを許して6−14。そんな中で迎えた前半37分、「流れを変えるプレーがしたかった」という大舞台に強いWTB山田章仁がビッグプレーを見せる。
自陣10mライン付近、相手の広くて浅いアタックラインに対して、この試合でも「7」番を背負ったFL布巻峻介が素早く飛び出しタックルで相手を仕留める。相手がどうにかパスをした先にいた選手にも連動して共同キャプテンの一人CTB立川理道がプレッシャーを与えて、ボールがこぼれる。そのボールに外から内に切れ込みWTB山田がボールを拾い上げて、そのまま60mを独走して中央にトライ。