大記録の更新が近づいてきた。
日本代表の副将。日本ラグビー史上空前の、体重99キロという大型重量FBにしてゴールキッカーの五郎丸歩。5月10日のスリランカ戦で、1試合16コンバージョンという日本代表テストマッチ新記録を樹立した。
従来の記録は、2002年7月、やはりワールドカップ予選の中華台北戦で、栗原徹が達成した15コンバージョン(このとき栗原は6トライを決め、1試合60得点という世界記録を樹立した。これは今も破られていない大記録だ)。
「それは意識していませんでした」
試合後、五郎丸は言った。
むしろ、注目されていたのは通算得点だ。
今季初テストとなった前週のフィリピンとのアウェー戦で、五郎丸は1T12Cの29得点。 昨年終了時点で343と歴代4位だったテストマッチ通算得点を372に延ばし、大畑大介の345点と栗原徹の347点を抜き、廣瀬佳司の422得点に次ぐ歴代2位に浮上していたのだ。