2023年2月25日、リーグワン・ディビジョン1、ここまで全勝のクボタスピアーズ船橋・東京ベイはホストスタジアム「えどりく」こと江戸川陸上競技場で、東芝ブレイブルーパス東京と対戦。序盤から勢いあるアタックでトライを量産。後半もその勢いを失わず、46-27(前半:27-10)で快勝。ボーナスポイント1を含む勝点5を獲得した。
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ フラン・ルディケHC
先週に引き続き、80分いいパフォーマンスを出せた。短い期間でしたが、選手たちはしっかりリカバリーをして一人一人が役割を明確にしてパフォーマンスを出せていた。
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ バーナード・フォーリー
今日の選手たちの頑張りは、特に東芝相手ということで誇りに思います。相手は非常にクオリティの高いチームで、いい攻撃ができて、得点もたくさんとれたことはよかった。自分たちが攻撃的なラグビーをするためにボールを保持し、同時にディフェンスでは互いに協力し合い、相手のプレーを封じるという素晴らしいマインドセットを持ってやれたことを本当に誇りに思っています。
東芝ブレイブルーパス東京 トッド・ブラッカダーHC
自分たち自身でプレッシャーをかけてしまう試合でした。特に序盤イグジット(自陣からの脱出)の部分でミスや自分たちのプレー選択に誤りがあり追いかける展開になってしまった。ラインアウトについても重要なところで獲得できなかった。
クボタは用意してきたことを試合に出して我々に多くのプレッシャーをかけていました。いいチームというのは相手のチームがうまくいっていないところにつけこむ。我々もやってきたことをだせた部分がありましたが、一貫性が不十分でした。
ラインアウトについてはしっかりレビューしないといけない。いくつか修正すべき点がある。直近の3試合でラインアウトはプレッシャーをかけられている。判断の部分でも自分たちで難しくしているし、ノットストレートも多かった。ラインアウトで勝たないと試合には勝っていけない。
ディフェンスについても不十分だと思います。コネクションが保たれていないからプレッシャーをうけてしまう。コネクションが途切れたところを攻め込まれ、相手に勢いをもって攻撃されてしまった。
東芝ブレイブルーパス東京 小川高廣キャプテン
最初の入り、自分たちのミスから簡単に点を取られてしまった。前半の最後、ボールをしっかり持ってアタックできれば相手にプレッシャーをかけられて、トライがとれることを証明出来ていた。来週にむけて準備をしっかりしていきたい。
スピアーズのアタックは強いキャリーにうけてしまった。早い段階で止めておかないと難しい。(ラインアウトは)勝負どころでとっておかないと厳しい。ここ3試合の流れは、自分たちのミスから流れを持っていかれているのでそこは修正していきたい。
得点率でみる80分
キックオフからスコアに至るまで、さらに相手ボールキックオフに対して自陣から脱出できた成功率を本誌独自で集計。15人制ラグビーでは得点後、相手ボールキックオフからゲームが再開、自陣でボールを持つことになり、自陣から脱出することは失点を防ぐ一つの要因となる。
逆に相手ボールキックオフから得点ができることは、相手に対して優位に試合を運んでいるバロメーターにもなる。そういった観点で80分、どういう試合展開だったのかを定量的なデータと80分の俯瞰図を見ながらイメージしていく。
この試合の得点率は以下のとおり。
大きく差が出たのは、相手ボールキックオフからのアタック、自陣から脱出に成功した率だ。トッド・ブラッカダーHCが試合後に話した「EXIT(自陣脱出)での判断で誤りがあった」というように、40%しか脱出することができなかった。
スピアーズは、相手ボールキックオフから55.5%の確率でスコアにつなげている。自陣脱出も77.7%と高い。SOフォーリー、さらにFBゲラード・ファンデンヒーファーのロングキック。コンテンストキックでハイボールを再獲得、強いFWでの前進。など多彩なオプションからエリアマネジメントでもブレイブルーパスを上回っていた。
前半40分を俯瞰図、写真で振り返っていく。
続いて後半40分を振り返る。