12月7日国立競技場では伝統の一戦、第101回の早明戦が行われた。会場には39000人を超える観客が訪れ、熱戦を目撃した。勝てば対抗戦優勝が決まり、選手権ではAシードとなり日本一を目指す上で大きなアドバンテージを手にする大事に一戦。帝京に1敗を喫している早稲田は敗れると4位(ボーナスポイント獲得で3位)、3回戦からの選手権とあってこれまで以上に気合が入った。
前半18分に日本代表から帰ってきたFB矢崎由高の先制トライでリードするも、明治に追い上げられ10-10で前半を折り返す。後半、SO服部亮太がキックチャージにあい、自陣ゴール前でボールを失うと、明治CTB東海隼にトライを許し逆転を許すも、早稲田FWはスクラムでプレッシャーをかけ、BKがスピードある攻撃で明治を翻弄。野中健吾のPGで食らいつく。一時は2点差まで追い上げるも、後半再び明治の最上にトライを許し、逆転できぬままノーサイド。19-25で敗れ、対抗戦3位で選手権出場を決めた。
HIGHLIGHTS
大田尾竜彦監督
101回目の早明戦ということで、非常に緊張感のあるゲームを両校の学生はしてくれたんじゃないかと思っています。試合は明治さんが勝ちましたし、対抗戦優勝されたのでそこは率直におめでとうと思います。我々は今までやってきたことの精度高めて選手権で優勝できるように明日からまたやっていきたい。

大田尾竜彦監督
――負けてしまいましたが、選手権に向けてはいい部分もあったのでは?
そうですね。1年振り返ってみると、春季大会では明治さんに負けていて、あの時は30点差くらいで、まあ力負けでした。今日は長い目でみると点差を縮められているのは、スクラムの安定とブレイクダウンのところがあると思います。やや固いゲームになってしまったかなというふうにはちょっと思うんですけども、その辺りも選手たちは本当によくやってくれたと思います。
選手権にむけては来週からゲームが始まると思うんですけどもしっかりと準備をしてまた国立に戻ってきたい。
――「やや固いゲームになってしまった」とは?
キック合戦のところで付き合うところは付き合っていくんですけれども、もう少し、判断の中で、いけるところは思い切って大胆に言ってもいいかなとは思っていたので後半はそういうような強気でいくよう指示をしました。
まあ「タラレバ」になりますけど、本当にトライを取り切っていればというシーンはいくつもあったと思いますし、そこまでは来ているともうので、回数をいかに増やせるか、かなと思います。本当にセットプレーもスクラム、ラインアウトも非常によくやってくれたと思うので、そういうものをベースにもっともっとアグレッシブなゲームをしたい。
――矢崎選手が「日本代表に送り出してくれたことが正しかったと証明するために優勝したい」という言葉を発していました彼が戻ってきて日数が経ってきてチームへの順応ぶりとか、周りとの連携などは?
率直に申し上げると、代表へ行って活動することで、桜のジャージを切ることで一人の選手としての責任感が非常に増してきたなと思っています。その責任感をしっかりチームに今いるところで還元するという言葉だったのかなというふうに思います。

矢崎由高
早稲田大学 野中健吾主将

野中健吾
負けてしまいましたけど、まだ終わってないんで、残り勝つだけかなと思います。荒ぶるまで一勝、一勝、チーム一丸になって戦っていきたい。
――かなり得点を取るチャンスを作ったと思いますが、取り切れなかったところは何が要因?
自分たちの精度かなと思うんで、本当に相手どうこうというよりも自分たちの精度にこだわってこれからやれるかというところが一番重要かなと思っています。本当に自分たちにフォーカスをあててやっていきたい。
――後半トライかと思われたが、オブストラクションとなってしまった場面について
レフェリングに対してあまりストレスをかけないところは日頃から言っているので、本当に起きたことをしっかり切り替えて次につなげようとすることはそこまで意識していなかったです。
SCOREBOARD
TRY(3)前半31分, 後半5分 13.東海隼, 後半31分 6.最上太尊G(2)前半32分, 後半32分 12.平翔太PG(2)前半22分, 後半17分 12.平翔太 PENALTYPK(13)FK(1)TRY(1)前半18分 15.矢崎由高G(1)前半19分 12.野中健吾PG(4)前半27分, 後半22分, 後半26分, 後半35分 12.野中健吾 PENALTYPK(9)FK(1)1 田代大介 後半32分 OUT → IN 17 檜山蒼介2 西野帆平 後半34分 OUT → IN 17 檜山蒼介3 山口匠 後半35分 OUT → IN 18 佐々木大斗4 亀井秋穂 5 菊池優希 後半0分 OUT → IN 19 倉掛太雅6 最上太尊 7 大川虎拓郎 後半32分 OUT → IN 20 楠田知己8 利川桐生 後半32分 OUT → IN 23 藤井達哉9 柴田竜成 後半38分 OUT → IN 21 萩井耀司10 伊藤龍之介 11 阿部煌生 後半38分 OUT → IN 22 海老澤琥珀12 平翔太 13 東海隼 14 白井瑛人 15 古賀龍人 16 高比良恭介 17 檜山蒼介 18 佐々木大斗 19 倉掛太雅 20 楠田知己 21 萩井耀司 22 海老澤琥珀 23 藤井達哉
早稲田大学
1 杉本安伊朗 2 清水健伸 3 前田麟太朗 後半32分 OUT → IN 18 平山風希4 新井瑛大 後半38分 OUT → IN 19 小林光晴5 栗田文介 6 城央祐 後半31分 OUT → IN 19 小林光晴7 田中勇成 8 粟飯原謙 後半8分 OUT → IN 20 松沼寛治9 糸瀬真周 後半40分 OUT → IN 21 川端隆馬10 服部亮太 後半32分 OUT → IN 22 黒川和音11 山下恵士朗 後半14分 OUT → IN 23 鈴木寛大12 野中健吾 13 福島秀法 14 田中健想 15 矢崎由高 16 杉村利朗 17 勝矢紘史 18 平山風希 19 小林光晴 20 松沼寛治 21 川端隆馬 22 黒川和音 23 鈴木寛大
Gallery

杉本安伊朗

清水健伸

前田凛太朗

栗田文介

城央祐

田中勇成

粟飯原謙

糸瀬真周

服部亮太

山下恵士朗

福島秀法

田中健想

矢崎由高

杉村利朗.

勝矢紘史

平山風希

小林光晴

松沼寛治

川端隆馬

黒川和音

鈴木寛大

服部亮太

矢崎由高

粟飯原謙が突破を図るも明治の分厚いディフェンス

矢崎由高のトライはオブストラクションで認められず

野中健吾のPGえ早稲田が食らいつく

矢崎由高✕伊藤龍之介

早稲田は最後の猛攻、鈴木寛大が突進するも平翔大が止める

ゴール前で明治が粘りのディフェンス

早稲田がラックでボールをキープできずノックオン