14シーズンぶりの王座奪還をかけた東芝ブレイブルーパス東京は、19日、プレーオフ準決勝で東京サントリーサンゴリアスと戦い、28-20で激戦に勝利しファイナル進出を果たした。ブレイブルーパスの司令塔、SOリッチー・モウンガに話を聞いた。
サンゴリアスSO高本幹也は日本代表で速くキャップを取ることを期待。
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――接戦を制した今の感想は
疲れました。ですが、勝利という結果に安堵していますし、特に前半30分は相手のパワーやプレッシャーにさらされながら、最後まで諦めずに戦ったチームメイトたちの頑張りを誇らしく思います。
――試合後サンゴリアスのSO高本と話をしていました
今日、素晴らしい戦いをしてくれたことに感謝し、彼の今後の活躍と成功を祈ると伝えました。日本代表で早くキャップを取ることを期待しています。彼はこのシーズンでも非常に際立ったSOでした。
![リッチーから代表への推薦を受けた、SO高本幹也](/img/2024/0520/fdbbfa061a47025b7115f0100ff65c99_original.jpg)
リッチーから代表への推薦を受けた、SO高本幹也
――レギュラーシーズンのサンゴリアスとの違いは
特に強度とフィジカルにおいてはやはりレギュラーシーズンとは違って、負けられないプレーオフなのでそこは格段の差があったかと思います。どちらのチームも気合が入っていましたし、それぞれのチームが全員で一丸となってぶつかり合ったと感じます。
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――立ち上がりは相手のハイパントなどで後手に回る部分も多かった
特にサンゴリアスにはWTBチェスリン・コルビがいて、空中戦では世界のトップクラスの働きをする選手です。ですが、自分たちも途中で戦術を変えて対抗できたので、そこまで相手に差をつけられることはなかった。ただ、この部分は決勝に向けてもう一度見直す必要があります。
――今日はどんなプランでしたか
ボールをたくさん動かしてアタックをしたかったが、後半は少し落ち着いてプレーし、敵陣にボールをしっかり運べるようにもう少しスマートに修正することができました。
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実際に勝つ流れがきたのは後半。相手にペナルティを与えて敵陣でプレーできるようになってきてから
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――どうやって流れを自分たちに持っていこうとしたか
自分たちは本当によく守ったと思うし、相手からボールを奪って、相手のディフェンスをうまく抑えることが出来たと思います。そういう細かい部分でうまくやれましたが、実際に自分たちに勝つ流れが来始めた後半で、相手にペナルティを与えて敵陣でプレーすることができて、それがこの試合に勝った要因だと思います。
――キックの使い方、種類を変えた?
前半は自陣でプレーすることが多く、相手にプレッシャーをかけられました。ですからハーフタイムまでに10点しか与えなかったのはよくやったと思います。後半は少しスマートにマインドセットを整えて戦えたので、自分たちのゲームができてきたと思います。
――前半は相手にクイックスローさせないようにしていたが、後半はちょっと変えた
前半は風が少しありました。だから後半は、もう少し距離を伸ばして、チャンスを作ることができました。時折、風の影響を受けることもあったので、話し合って決めたいい修正だったと思います。
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――日本で初めてのプレーオフです
期待していたとおり、激しさもフィジカルも、まさにその通りでした。ただ考えていたのは自分たち自身で楽しみ、目の前にあるものを受け止めていこうということでした。最初の30分は苦しめられましたが、選手全員の決して諦めない努力を心から誇りに思っていますし、今、振り返れば、あの30分が結果的には自分たちに勝利をもたらしたんじゃないかなと感じています。
今シーズン無敗のチームですが、自分たちが勝てない相手じゃない
![3月に行われたワイルドナイツ戦では劇的なトライを決めたリッチー](/img/2024/0520/b0612a69b030c10a022e2c3f1cedbbb4_original.jpg)
3月に行われたワイルドナイツ戦では劇的なトライを決めたリッチー
――リーグ戦でワイルドナイツ戦での敗戦から学んだことは
あの試合に負けたことで、『自分たちなら(ワイルドナイツを)倒せる』という大きな自信を得られたと思っています。今シーズン無敗のチームですが、自分たちが勝てない相手じゃない。リーグ戦の試合では遂行力がちょっと足りていなかったけど、あの試合で勇気づけられた。今週も来週の決勝も同じだと思っています。今年のベストチームがどこかということじゃなくて、その日のベストチームがどこかということで、それが試合に向けて大きな励みになると思います。
――決勝のラグビー面で一番大事なことは
これから何年も続くでしょうが、私たちがステップアップしていかなければならないのは、スクラムとラインアウト、セットプレーだと思います。(昨日の試合で)ワイルドナイツがイーグルスにセットプレーで多くのプレッシャーをかけ、それが結果的に得点につながったと思います。私(のポジションではセットピースを)どうすることもできないんですけど、(ブレイブルーパスの)強いセットピースが見たいですね。
![前半の終盤スクラムでサンゴリアスにペナルティを与えた。PR木村星南が吠えた](/img/2024/0520/485fc27a2a192a5da293a0309f5284f0_original.jpg)
前半の終盤スクラムでサンゴリアスにペナルティを与えた。PR木村星南が吠えた
――5万人を超える観客の中での決勝戦となります
ただただブレイブルーパスのファンに勝利を届けたい。今、私が本当に心がけているのは、優勝するために必要なことは何でもするということです。私たちのチームには、現在、(トップリーグを通じて)優勝したことのある選手がいないので、私たちにとっては大きな挑戦です。しかし、それは本当にエキサイティングなことでもあり、私たちにとって絶好のチャンスでもあります。笑顔で、楽しみながら、決勝に臨めるようにと思っています。
――リーグ戦のワイルドナイツ戦で、具体的に勝てる手応えを感じたのは
試合の中で彼らにプレッシャーをかけることが出来た部分もあった。ワイルドナイツは非常に強いチームで、尊敬に値する素晴らしい選手がたくさんいて畏敬を感じるチームだが、そういう相手に対してプレッシャーを与えられたのはいい経験になった。結果は負けだったが、すごく力づけられたんです。この大会の決勝に進んで、彼らと戦う権利を得ました。そして先ほども言いましたけど、次の日曜日は何が起こるかわからないし、どちらもトロフィーを掲げるに値するチームです。
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