昨シーズン1勝だった三重ホンダヒートが、開幕節に続き、第2節もトヨタヴェルブリッツに21‐17と勝利し、開幕2連勝を果たした。リーグワンの前身であるトップリーグを含め32年間、勝つことができなかったトヨタから白星を獲得した。
2024/12/29
文●編集部
試合は序盤ヒートがSO中尾隼太のPGでリードするも、ツポウテビタにイエローカードが出されるとヴェルブリッツの猛攻を受け、前半33分HO彦坂圭克のトライで逆転を許し前半を折り返す。
前半終了間際、ヒートはジョニー・ファアウリにもイエローカードが出され、後半の入りも一人少ない状況となる。それでも42分、FC・デュプレッシーが45mのロングPGを決めて9-10と1点差に迫った。
後半、14人の時間帯を無失点で凌いだヒートだったが、60分、WTB髙橋汰地にトライを許し9‐17とリードを広げられてしまう。それでも65分、ヴェルブリッツの規律が乱れ、ヒートに好機が訪れる。
66分、敵陣ゴール前のラインアウトからドライビングモールでツポウ テビタがトライ。14‐17と3点差に迫る。
さらに73分、敵陣ゴール前でのラインアウトのチャンス。ヒートはフェイズを重ねてじわじわと前進。SH土永雷がゴール前ラックからボールをピックして、ヴェルブリッツFL姫野和樹の前に飛び込みトライを決めた。SOマヌ・ヴニポラのゴールも決まり21‐17とヒートが逆転。結局残り5分あまり、ヒートがヴェルブリッツの猛攻を凌いでヒートが勝利。
三重ホンダヒート キアラン・クローリーHC
32年ぶりのトヨタへの勝利という事で選手・スタッフ共に大喜びでした、私もとても嬉しい思いでした。このチームはプレシーズンでのフィットネスなどとてもきついことをおこなってきました。その結果、終盤でも離されることなく、逆転に繋げる事ができたのだと思います。
またプレーした23人だけでなく、この試合まで良い準備をともに行ってきたメンバー外の選手たちも誇りに思います。自分たちを苦しめたペナルティーの多さは今後の課題ですが、ポジティブな面が多い試合でした。
――この試合でモールが武器になっていると感じたが手ごたえは?
昨シーズンはスクラム、ラインアウト、モールなどのセットプレーで苦労したが、スクラム、ラインアウト共に専門のコーチが加入し、時間をかけて準備できている。その辺りがうまく機能し、モールを含めセットプレーが我々の新たな武器になりつつある。
――トヨタに対しどのような準備をしてきたのか?
フィットネスに力を入れたことやチーム内競争を図りながら取り組んできたことが良かったと感じている。
三重ホンダヒート パブロ・マテーラ ゲームキャプテン
今日の試合もそうですが、プレシーズンからとても粘り強く戦い続ける事が出来ており、大変チームを誇りに思います。32年間勝てなかった相手なので難しい試合になる事は覚悟していましたが、自分たちで粘り強く戦う事でこの機会を作る事が出来たと思っています。
――フィジカルの強いトヨタ相手に粘り強いDFが出来ていたように感じたが?
トライを数本とられましたが、それまでに多くのフェーズを重ねさせたこと、簡単にはトライをとらせなかったことからも我々のフィジカルレベルが上がっていることが証明できたのではと思っています。