コベルコ神戸スティーラーズは22日、第9節でトヨタヴェルブリッツに大勝し、今節は単独首位を走る埼玉パナソニックワイルドナイツに挑む。怪我から復帰し、ディフェンスとアタックでチームにスコアをもたらしたCTBマイケル・リトルと、日本代表を経験し、今季好調をキープするHO松岡賢太に試合後話を聞いた。
CTBマイケル・リトル
今日は本当に80分通してチームディフェンスがよかった。ディフェンスがうまくいって、じぶんだけじゃなく、ヴィリー(ポトヒエッター)だったり、(ジェラード)カウリートゥイオティにもボールを奪い取るチャンスが巡ってきて良いパフォーマンスができて、いい1日になったね。
前節ではいいスタート切ったけどそれが最後まで維持できなかったので、今日の試合では勢いを保ったまま80分間プレーできるかということでそれが維持できたかと思います。
チームとしてテーマとして掲げている「Brutally(凶暴性)」。日本語でいうと暴力性だったり、残虐性という激しい言葉になりますけど、相手を痛めつけるという感覚は絶対ラグビーの中で必要なもので、うちのチームではヤンブーさん(山下裕史)の存在はかなり激しいですし、そういうものを背中で体現してくれる見本となる選手がいるので、自分たちもそれを体現して、一つ一つのフェイズでBrutallyをもってできたと思います。

トヨタV戦ではトライを決めたリトル
(ワイルドナイツ戦に対して)とにかく自分たちを信じるということ、自分たちがやっていることに対して信じることが大事だと思います。もちろんパナソニックというチームは素晴らしいチームで難敵になりますが、そういったチームに対してどうすればいいのか、何かを変える必要はないと思いますし、自分たちのシステムだったり、モメンタムだったり、23人を信じることが必要です。我々には素晴らしい選手もコーチもいるので、そういう取り組みができればその先に結果を出すことができるよ。

攻守で存在感を見せたCTBマイケル・リトル
HO松岡賢太

松岡賢太
今シーズンずっと前半の入りが課題だったんですけど、今節もすごく前半の入りは良くて、結構リードを取ってハーフタイムに入ることができました。(前節の)クボタ戦では、相手が後半の戦い方をうまく変えたのに対して、自分たちは変えることができず、ズルズルと後半に入ってカウンター食らってしまいました。今週は一瞬一瞬の勝負に全部勝とうと、一人ひとりが負けたくない気持ちをもって戦うマインドだったので、80分通して、トヨタに対して引かずに勝負できたことが結果に繋がったかなと思います。
――今シーズンご自身は好調な要因は?
代表活動も参加させていただいて、ハイレベルの中でやらせてもらってます。同じポジションの選手もすごく意識が高くて、そういう部分でも学ばせてもらっています。
神戸でも、今季スコットランド代表のジョージ・ターナーが入ってきて、このままだと自分が日本代表どころか、神戸でもスタートでメンバーに入ることすらできないかもしれないという危機感があって、オフシーズンからメンバーに入りたい、成長し続けたいと思いながら取り組んでいます。特にセットプレーのところでスクラム、ラインアウトで成長できているのかと思います。
――ジョージ・ターナーとのポジション争いについて
日本人のHOでも他の国の代表ともやれるんだ、世界と勝負できるんだという自信がつきました。ジョージは同じポジションですけどアドバイスもちゃんとしてくれますし、ライバルではありますけどお互い切磋琢磨してポジション争いができています。
彼と毎回スクラムくんで勝ったり負けたり、色々あるんですけど,相手がスコットランド代表でも勝負できるんだということで自分の自信にもつながりますし、僕が良いプレーをしてメンバーに選ばれることでスコットランド代表の選手とのコンペティションに負けずにポジションを掴めたということになるのでそこも自信に繋がっています。
――セットプレーだけでなく、ランやパスでも存在感を出していますよね
ランとパスに関しては、元々強みだとおもっていたんで、本来の強みの部分はしっかりと出せているかなと思います。

スピアーズ戦ではランでも貢献
――セットプレーのところではどの部分が具体的によくなっている?
スローイングの向上もありますし、ジャンパーやFWコーチとすごくコミュニケーションを取って去年に比べて全員が同じページを見えて、スクラムでも、両サイドのPRだけじゃなくて、後ろともコミュニケーションを今シーズンはとれているのかと思います。

――次節は坂手淳史さんがいるワイルドナイツとの対戦になります
高校生のときからのあこがれで、映像を見て真似するじゃないですけど、こんな選手になりたいなと思っていた人でした。ジャパンの活動で一緒にプレーさせていただいて、間近で凄さや姿勢をみせてもらったので自分も成長できたと思っています。
パナソニックには僕が(神戸に)入団してから勝ったことがないので、先輩に胸を借りるじゃないですけど、まずはコンペティションでメンバーに入って、試合ではチームに勢いをつけて勝てるように自分の仕事をしたいです。