8季連続のベスト15―PR稲垣啓太・2023への思い | ラグビージャパン365

8季連続のベスト15―PR稲垣啓太・2023への思い

2022/06/04

文●編集部


リーグワンアワードで8期連続ベストフィフティーンに選ばれた稲垣啓太(PR・埼玉ワイルドナイツ)に、6月からはじまる代表活動について、さらに2023年フランス大会への思いを聞いた。

怪我をして体の痛みを持っていて無理やりやっているのを美化するのは良くない。

――リーグワンが終わって、代表だと切り替わるものですか?


切り替えないとじゃないですかね。


――8期連続、ベストフィフティーン。大野均さんと並んで最多タイとなりました。


いいことじゃないですか。鉄人っぽくなってきましたね。どうなんですかね。でもそう言っていただいてすごく光栄です。プロとしての責任につながると思います。
もしかしたら、誤解されてしまうかもしれませんが、怪我をして無理やりできていることを美化しては絶対に良くないですよ。怪我はけがなんで。ただ自分ができると思ってその場に立つっていう決意を決めたんだったら、全うする責任があると思います。

本当にできないんだったら立たない方が絶対にいい。それはもうチームに間違いなく迷惑かかるので。でも立たないっていう選択肢をして、実際、本当に立てないんだったらそこまでに至る自分の体作りであったり、自分の仕事のプロセスっていうのを見直す必要があると思います。

誤解して欲しくないのは、自分が怪我をして体に痛みを持っていて、無理やりやっているのがすごいとか、そういったふうに美化するのは絶対良くないと思いますね。


サンウルブズがなくなって、コロナがなければ海外へ行きたい

――コンディションがいい中で迎える日本代表での戦いは?


4連戦ですか。ウルグアイ2試合、フランス2試合。やるだけですよね。コンディションどうこうとかじゃなく自分がそこに立てるんであれば、自分のやるべきことを100%全うするだけですね。

――19年大会前の準備よりも試合をやりたいと藤井雄一郎(ナショナルチームディレクター)は言われていました。


やったほうがいいですよ。代表の試合を。僕はそう思います。サンウルブズがあった時は、トップリーグの春・夏シーズンもあって、代表の秋・冬シーズン、42試合続けてあったんで。年間42試合はやりすぎでしたけど、オールブラックスもワラビーズも40試合を超えるとプロテクトがかかってきますので。その当時でもテストマッチは、マックス7試合とかでしたね。それだけでも絶対的に少ないと思ったんですよ。7試合だけで海外との差って、埋まるんですかね。何かやり方を変える必要あると(当時)思っていましたし、そういったときにサンウルブズが入ってきたことは本当に僕は良かったと思いましたね。


――サンウルブズがなくなって、リーグワンという新リーグになりましたが。


リーグワンのレベルは本当に高いと思います。ただリーグワンだけで僕はやっぱり試合数が足りないと思います。ニュージーランドでもスーパーラグビーの他に、マイター10カップがあるわけじゃないですか。そこで多分20から30やってるはずなんです。

逆にそれだけ試合数がないと、ずっとこういう年間16試合だったらメンバーをずっと固定してできてしまうんで、30試合だと絶対的にメンバーを回す必要がありますよね。じゃないと選手はこう出てこない。そういった意味も含めて僕は日本でももっと試合をした方がいいなと思います。そこに対してどうこうできる立場じゃないですけど、やってほしいですよね。


――2018年にインタビューした時は「ディテールができれば勝てる」とおっしゃっていて、2019年結果を残しました。今は何かワールドカップで勝利するためにやるべきことがあるという感覚はありますか?


ディテールを突き詰めて前回大会の結果ですよね。前回と同じことをやっても、前回以上の結果は得ることもできないでしょうし、前回と同じ結果を得ることもできない。それ以上のことも…それはわからないですけどね。

ただ何か変化を加える必要はあると思うんです。ディテールってのは本当に大事な要素だと思うんですけども、そのディテールを突き詰めていって、世界レベルで試す場があのときはあったじゃないですか。今そのディテールを突き詰めて世界レベルで試す場はあるけど少ないっていうことが僕は問題だと思ってます。

――試合数のところでは、国によってテストマッチの数も違ってくる中で、選手自身としてどんな準備をするべきだと思いますか?


人それぞれとは本当に違うと思うんですよ。これって、しかも今のようなケースだからこそ違うようにした方がいいと思います。前回はそうやってもう試合できる場が用意されていて、しかも試合数が多くて、そういうプランニングが全部あったんですけど。試合数が絶対的に少ない中で全員が全員、その試合に向けて準備できるかどうかってのはまた別の話ですよね。


出れる試合数が絶対的に少ないので、それを経験できる人数も今の現状だったら少ないわけじゃないですか。年間7試合しかテストマッチを経験することができない。じゃあ、7試合に固定メンバーが何人か出てくるでしょうし、新しいメンバーがどんどん入れるかどうか、それを一試合だけで判断できるかどうか難しいですよね。

たらればになりますけどコロナとかそういうのがなければ、どんどん海外のリーグに行く選手が出ていっても良かったんじゃないかなと思います。僕も未だに行きたいですけどね。

――2023年が終わった海外へ行ってみたい?


ヨーロッパはずっと行ってみたかったんですよね。前回のこのレベルズに行ったのが1年だけでしたし、そこからレベルズの方からもう3年契約してほしいって言われたんですけど諸事情で戻ってきたんです。

本当にたくさんいただきました。ニュージーランドオーストラリアやヨーロッパからもたくさんいただいたんですけど、そのとき、自分にとって何がベストなのかっていうとですね。その当時は、サンウルブズもあったので、別に行く必要がなかったんですよ。経験できるんで。それは本当に日本にとって大きなメリットですよね。サンウルブズっていうチームは。それがなくなった今、もう1回やっぱりみんな海外に出ることを考えてもいいんじゃないか。

――23年に向けた準備期間として足りないという感覚はある?


時間でいうと本当に毎回少ないと思っています。ワールドカップが終わった後、もう4年しかないな。4年でこれを突き詰められるのかなというのはありました。2年丸々、コロナで潰れて、時間がないよという時に、チームとしてのやるべきことはジェイミーであったり、コーチ陣が用意すると思うんですよ。

個人の準備で自分が何をしなきゃいけないのかって理解できてる選手がどれだけいるか。それは先ほど言ったように人それぞれ違いますし、僕であったらもう一度フィジカルをやり直すだとか、ディフェンスなど、いろいろあるんですけど。リーグワンで通用するために僕は別にラグビーの技術を磨いてるわけじゃないんですよ。


――2023年の目標


やっぱり優勝したいですよ、僕は。チームとして決めたわけではないですけど、僕は優勝したいです。初めからベスト8というのは好きじゃないですし、やるからには勝ちたいですし、優勝という言葉を軽々しく言えるほど、先も見ていないのは事実ですけど。そのために一試合一試合を勝ちきるために自分の準備をしていく必要があるというところにつながると思っています。



記事検索

バックナンバー

メールアドレス
パスワード
ページのトップへ