女子15人制日本代表定山渓合同合宿開始―齊藤聖奈・津久井萌両選手が現状を話す | ラグビージャパン365

女子15人制日本代表定山渓合同合宿開始―齊藤聖奈・津久井萌両選手が現状を話す

2020/09/27

文●編集部


女子15人制日本代表は23日(水)~27日(日)まで定山渓で合同合宿を実施した。26日合宿に参加している、斉藤聖奈、津久井萌2選手がオンライン合同取材に応じ、コロナ禍での練習状況や来年開催予定しているものの未だ開催日等が決定していない女子15人制ワールドカップ、アジア予選、本大会に向けた思いを話した。

「オン、オフフォールド関係なく、どれだけ自分の限界から1%超えることができるか。そこにフォーカスしている」FL齊藤聖奈選手

――久しぶりの合宿の感想は


コロナの環境の中、15人制の合宿ができることを感謝して日々過ごしています。

合宿の中では、新しい生活様式を意識した合宿となっていて、3つのグループに分かれて、あまり接触しないようにとか、そういうところ気をつけながらやっています。グラウンドでは久しぶりではあったけど、桜ウェーブのスタンダードを忘れずにいい練習ができています。

――ソーシャルディスタンス、新生活様式になって、今までの合宿とは違うと思うが実際具体的にはどのようにやっているかの?


38人を3つのグループに分けています。各グループが各階に分かれて、それぞれに洗濯機、乾燥機、洗面所があって、他の階を行き来しないようにしたり、全体ミーティングをせずに小さいグループで、FWとBK分かれてとか10人くらいの小グループでやったりしています。各グループはそれぞれ12人程度で練習のセッション、ジムトレーニングなどをやっています。

――ミーティングではどのくらい距離を取っているか。


手を広げて周りに当たらないくらいです。いちばん大きい部屋を使って、マットを借りて離れています。セブンズはZOOMでミーティングしているが、(こちらは)人数多いのでそうやっている。マスク、消毒も徹底している。練習中に飲む水はマイボトルを使い、練習前後に手洗いをそれぞれ、2回行う。水も手をアルコール消毒してから飲んでいます。


――今まで以上に体動かす状況になってきたが。制約ある中で実際やってみてスキル、フィジカル落ちている?どれくらい感じているか。


正直自分も各チームの状況もあって久しぶりに集まって、質の落ちている部分あるかなと思ったが、実際は感じなかった。むしろワールドカップに向けて、みんながコロナ期間も準備してきたことを全員がお互い感じられる合宿になっている。


――本格再開の今の段階で自分自身も動けていたか。


そうですね。自分の所属チームはコロナの期間も4人くらいのグループで継続して公園などでトレーニングしてきました。他の所属チームも工夫してトレーニング積んできて、桜フィフティーンもオンラインで士気を高めながら、モチベーション保ちながらやってきているので、特に愕然と落ちていることを感じていない。

――男子15人制はトレーニングメニュー与えられたりしているが、女子はあった?


はい。もともと9月の合宿にターゲットにやっていたので、9月の測定の目標がそれぞれ設けられていたりとか、コロナ期間のトレーニングメニューを提示してもらっていた。昨日、一昨日とトレーニングの測定だったが、ほとんどの選手が数値をクリアしていて、前回の合宿より数値が上がっていたので、それぞれみんなが頑張ってきたことを数値でも感じた。


2017年前回大会ではキャプテンを務めた齊藤

2017年前回大会ではキャプテンを務めた齊藤

前回のヨーロッパ遠征からサキ(南早紀)がキャプテンをやっているが、頼れる選手で人望もあって、パッションを持った選手なのですごくリーダーに適していると思う。彼女をサポートしていきたい気持ちが大きい。リーダーじゃない方が伸び伸びやって楽しいが、今のチームでは年齢も上の方なのでナチュラルにリーダーシップ取って行けたらなと思う。

HOじゃなくてFLをやっています。レズリーHCになってからHOと思って合宿に参加したらFLと言われてびっくりした。でも、フロントローにしては体が小さいし、機動力あるので向いているとHCにアドバイスされ、新しいポジションでチャレンジしてみようと思った。

――実際に目指すW杯予選の日程が今年中にはない。なかなか先のタイムラインが引きにくい状況ですがどういう風に受け止めていますか。


チームはマイナスイメージではなくプラスで受け止めている。自分たちのターゲットはW杯で予選は通過点なので、そこにフォーカスしていない。今できる準備をしっかりして本大会に向かっている。延期になったとかチーム内でマイナス発言もない。自分たちでコントロールできることをしっかりやって、前向きにやっている。


――焦点が本大会ならばあくまでもそこを目指すということですか。


W杯までそれだけ準備、課題やチームワークの準備できる時間ができたと思っている。


――予選の山、本大会の山とピーキングは2つ必要です。2つの期間が短いですがメンタル含めたコンディショニングは難しくないですか。


個人的にメンタル、コンディションの不安はない。S&Cコーチ、フィジカルのトレーナーに、コンディションについて細かくケアしてもらっている。特にどうしようって思っていません。チームでもポジティブな発言しているし、ミーティングでもレズリーHCからもポジティブな言葉をもらっているのでチームとしてもポジティブだと思います。

――2025、2029年女子W杯の日本開催の可能性が出ているが


男子の去年のW杯を見て、絶対日本でやりたい!と思ったし、選手内でもよく話す。選手間でも女子ラグビーをどうやって広めるか、どうやって周知していくか話し合っているので、協会が良ければ日本で開催してほしい。もっとモチベーションが上がるし、女子ラグビー注目してもらって価値も上がると思うので選手としては求めている。

今28歳なので、2021年をターゲットにしていますけど、その後もう1回やりたいと思えばまた2025年目指して、その後もう1回やりたいと思えば2029年目指してやっていきたいです。

齊藤聖奈選手の関連記事はこちら

「個々をレベルアップすること。そしてこの大会での経験・体感したことを忘れずに練習し続けること」齊藤聖奈キャプテンが話したサクラフィフティーンの現在地「個々をレベルアップすること。そしてこの大会での経験・体感したことを忘れずに練習し続けること」齊藤聖奈キャプテンが話したサクラフィフティーンの現在地(2017年公開)

2017年女子ワールドカップを振り返る
女子ワールドカップ2017特設ページ

「W杯開催がいつか分からなくても目標は変わらない」SH津久井萌選手

――久しぶりの合宿の感想


3月からずっと合宿がなく、先月からオンラインでやっていたが、やっぱり対面でみんなが直接会って一緒にラグビーができるのが、高いレベルでのラグビーできるのがすごく嬉しい。


――去年の男子W杯、どんなふうにみて感じたか


やっぱり男子がベスト8に入って、電車に乗っていてもテレビをつけてもラグビーの映像、CMでもラグビーの選手が出ていたりして、私たちも男子みたいに結果を残して広めていきたいと、燃えるというか、もっと頑張らないといけないという気持ちになりました。

――自粛期間で思うようにトレーニングできない。大学の施設も使えなかったですか。


青山学院大学の施設は全く使えなかったので、メニュー送られてきて各自でやっていました。ひとり暮らしをしていますが、自粛期間中は実家に戻ってトレーニングしていました。


――どのようなトレーニングをしていた。


自宅ではウェイトトレーニング機器があって、それは週5くらいでやっていた。
ゲームフィットネスがないことが課題なので、近くの公園で走りに行ったり、またSHなのでパスとキック練習は父に手伝ってもらったりしていました。

櫻井綾乃ちゃんが群馬に帰ってきていたので、近くの公園で(いっしょに)やったり、あとはシャドーボールを買って練習したりしていました。家の壁とか、河川敷の橋の柱にぶつけて、百発百中ではないけど綺麗に戻ってくるように、時間というよりは回数で左右15回ずつを3セットとかやっていました。あまり長い時間はやってません。

最近やっと大学もアルテミ(横河武蔵野アルテミ・スターズ)も練習ができるようになりました。今はアルテミが月・火・木・金・土、日曜だけ青学の練習に参加しています。青学では、部員とコンタクトも始まっていますが、BKはフルコンタクト(の練習)にもともと参加できないので、ホールドで入っています。やっとフルコンタクトがアルテミでもできるようになってきたので楽しい。


――前回大会ではベスト15に入るなどインパクトを残しました。この3、4年どういった点が進化したと思うか。


前回は周りに助けていただいてのベストプレーができたと思っている。今回はフィジカル面をまず強化しようと、自粛期間中もずっとウェイトをやって、負けない体を作ること、まだ課題ですがゲームフィットネスをあげることにフォーカスしている。

――数値は上がった?


上がったのもあれば、キープのものもある。下がったのはありません。下半身のウェイトが苦手だったが、やるようになって、下肢の測定は上がりました。体重は40kg台だったが、W杯終わってから53kg台キープしている。


――去年のW杯で世界のSHを参考にしたか。合宿で阿部さんとか伸びている選手やライバルの存在をどう思うか。


参考になったのは南アフリカ代表のファフ・デクラーク選手。SHなのに強気でディフェンスもアタックも強気。自分にとってもすごい刺激になった。

同じポジションの選手とは、合宿でも切磋琢磨し、指摘しあって自主練習でも一緒にどこがいい、悪いとか言い合っています。自粛期間中も、一人でやっている時に、同じポジションの選手が今どういう練習しているか考えて、負けないように、負けたくないと思っています。疲れた時とかに、他の選手はもっとやっていると自分のモチベーションにしています。

2017年ワールドカップでの場面、体の大きな選手相手にも臆することなくタックルを放った

2017年ワールドカップでの場面、体の大きな選手相手にも臆することなくタックルを放った

――櫻井さんと練習してどういった話をしたか。一人でやるより二人の方がやりやすかった?


いつまでコロナの状況続くかを話していた。トレーニングの時に自分たちの各自の弱い部分を一緒に練習することができてありがたかった。自分の弱みはゲームフィットネスで、疲れた時にパスが乱れるところとか、パスをキャッチしてくれる人いないと正確さができないので、綾乃ちゃんが毎回、同じ位置に立つのではなくちょっとずらしてくれたり、コンタクト部分で、一人ではタックル練習はできないので一緒にやってもらった。


――W杯について。2021年大会の予選がまだ未定です。大会そのものに向けての気持ちは?


アジア予選は絶対優勝して出場権を獲得すること。そしてW杯で一つでも多く勝つという目標は全く変わっていません。大会がいつになるか分からなくても、目標は変わらないから弱みを練習し続けたい。


――ピーキングを逆算する事は意識していないのか


いつ大会に入ってもいいように、いつでも行けるような準備をしています。


――練習これから本格的になっていきます。SHとしてどういう部分を伸ばしていきたいか。


まずはゲームフィットネスあげること、ゲームの中で走り続けられるフィットネスを上げていきたい。あとは、FWとBKのつなぎ目のポジションなので、その場面でコミュニケーションしっかりとっていきたい。

――W杯、五輪も延期して近い時期に続くが、7人制代表に刺激を受けているか?


同世代がセブンズで活動している選手が多いので、同じ時期にやるなら、負けないように頑張りたいし、すごく刺激になっています。仲良いのが平野優芽と田中笑伊。小さい頃からユースでやってきたので、ライバルでもあり仲間です。


津久井選手の関連記事はこちら

サクラフィフティーン・ストーリーvol4 津久井萌(SH・東農大二高3年)サクラフィフティーン・ストーリーvol4 津久井萌(SH・東農大二高3年)

ベスト15に選出されたSH津久井萌選手「ワールドカップの経験は大きい。2021年にむけてスピード、フィジカルそしてもっと経験を積んで冷静な判断ができるように」ベスト15に選出されたSH津久井萌選手「ワールドカップの経験は大きい。2021年にむけてスピード、フィジカルそしてもっと経験を積んで冷静な判断ができるように」

当たり前のプレーに価値があることを気づかせた津久井選手のプレー。8強は手の届く範囲、ただその上は異次元。決勝で感じたNZのラグビー文化の厚み。当たり前のプレーに価値があることを気づかせた津久井選手のプレー。8強は手の届く範囲、ただその上は異次元。決勝で感じたNZのラグビー文化の厚み。

2017年女子ワールドカップを振り返る
女子ワールドカップ2017特設ページ

記事検索

バックナンバー

メールアドレス
パスワード
ページのトップへ