3月18日から、来年のW杯NZ大会に臨む予定だったサクラフィフティーンこと女子15人制日本代表。コロナウィルス感染拡大を受け、5月下旬に予選時期が延期されると発表された後、5月の開催も再び延期されると発表された。今度は、延期された開催スケジュールは発表されていない。コロナ感染の国際的拡大の行方が見えず、多くの大会予定が過密している中、予選のスケジュールはまだ見えていない。
どんな心構えで過ごし、準備すればいいのか。誰にとっても経験したことのない事態に、もしかしたら、一番頼もしい人が戻ってきたのかも知れない。
サクラフィフティーンに、アヤさんが戻ってきた。
昨年4月に長女を出産、母としてピッチに帰ってきた亜弥さん
「ぎりぎりで、2021年を狙えるところに間に合ったかな」
アヤさん――中嶋亜弥はそう言った。
もしかしたら、旧姓の「竹内亜弥さん」と言った方がピンとくる方もいるかもしれない。リオ五輪時は「金メダルに挑む京都大学卒の才媛アスリート」として話題になった。出版社の新潮社に勤務の傍ら楕円のボールを追い、2016年のリオ五輪にはサクラセブンズの一員としてブラジル入り。
当初はバックアップ要員だったが、冨田真紀子の負傷離脱で追加登録。順位決定トーナメントで体を張った。だがサクラセブンズは9位以下戦の初戦でケニアに勝っただけで10位に終わった。
翌2017年に、アルカスアカデミーのヘッドコーチだった中嶋真也さんと結婚、竹内亜弥から中嶋亜弥と改姓して臨んだのが15人制女子ワールドカップ・アイルランド大会だった。だがここでも世界の壁は厚く、プール戦ではフランス、アイルランド、オーストラリアに完敗。最後の11/12位決定戦で香港を破って最下位は免れたものの最終順位は11位。リオ五輪に続き、納得できる結果は残せなかった。
15人制ワールドカップが終わったとき、亜弥さんは31歳になっていた。多くの女性アスリートが現役を続行するかどうか悩む年齢だ。