秩父宮ラグビー場で、ジェイミー・ジョセフラグビー日本代表ヘッドコーチが6月のテストマッチを総括する記者会見を開いた。日本強化を目的としたスーパーラグビー・サンウルブズのヘッドコーチも兼任。サンウルブズでは結果に恵まれない状況が続いたが、テストマッチでは2勝1敗と結果を残した。さらに2019年に向けた可能性を十分感じさせる成長をしたチームを率いた指揮官が会見で語ったことをたっぷりとお伝えする。
今回の6月のシリーズは、いいものになりました。特に、イタリアとの2戦で我々のラグビーのブランドというものを形にしてお見せできたと思います。選手たちは自信を持って(ゲームプランを)遂行してくれました。いくつかいいプレーの判断も見られました。スキルも最高レベルのもの発揮し、素晴らしいトライが生まれました。テストマッチとして素晴らしかった。
ジョージア戦で完封勝利できたことは、チームにとっては大きなハイライトです。少し調べたところ、世界のトップ20に入るチームを相手にしたテストマッチで、無失点で勝利したのは初めてではないかと聞いております。(※実際はウルグアイが19位だった)
こういうことを成し遂げたことはチームにとってこれまでとは大きな違いを示すことができました。チーム、アライメント、コミットメントがチームの中にできはじめていてワールドカップに向けてチームのキャラクターも確立し始めました。そういうことが見られたことは私としても嬉しい。
もう一つ加えて申し上げたいのは、チームの中での選手の関係性。18ヶ月間、リーダーチェンジを行い、チームのリーダーシップスキルの育成強化してきました。はじめは堀江(翔太)や立川(理道)がキャプテンを務めていました。今はリーチが務めています。ただ、彼一人でできたわけではないです。このシリーズでは流(大)の選手の役割が非常に大きく、サントリー、サンウルブズだけでなく、ジャパンでもリーチに対してサポートしてくれました。
加えて田中(史朗)選手は、個人としてこれまでのいろんな経験を持って、リーチやチームをサポートしてくれた。チームの中のリーダーシップについては、(今回のテストマッチ)勝利という結果とは別に特筆すべきところだと思います。