「PNCの31名」―若手とベテランのバランスがとれた構成・ジョセフHC | ラグビージャパン365

「PNCの31名」―若手とベテランのバランスがとれた構成・ジョセフHC

2019/07/18

文●斉藤健仁


26日、釜石鵜住居復興スタジアムでおこなわれる「パシフィック・ネーションズカップ2019・フィジー代表戦」を皮切りに始まるテストマッチ。ワールドカップ2019日本大会に向けて、重要な試合が続く。17日発表されたスコッド31名について、ジェイミー・ジョセフHCに訊いた。

けが人もいて、若手選手にも機会を与えトップレベルでも通用するのか見てみたい

――最も悩んだポジションは?


すべてのポジション悩みました。なぜなら優秀な選手が揃っているからです。けれどいろいろ試したい部分もありますし、選ばれなかった選手は非常にアンラッキーだったと思います。あくまでも次のフィジー代表戦は(ワールドカップに向けた)ファーストステップです。あと(スコッドには)ケガもあります。フロントローはケガ人が出たので新しい選手を試してみたいという気持ちがあります。

――PRは左右2人ずつです


(試合では)4人のPRしか登録できないということで、遠征と違います。31名しかいないので、海外遠征なら余分に連れて行ったわけですが、必ずしも連れていってもプレーさせることできなかった状況もあった。国内で(試合を)やっているので、エキストラメンバーを連れて行く必要はないし、何かあったらまた呼べる。そのために備える状態を保てる。あとケガ人との組み合わせ、リーチとラピースが100%でないと考えるとバックローを厚くしないといけない。現状を置かれている立場を判断して、今回の組み合わせになっています。

――若いPR2人(木津、三浦)の評価は?


単純に(試合で)見てみたいから選んだわけです。経験値も浅いし、トレーニングでは非常に物静かですが、チャンスを与えないとワールドカップで通用するかわかりません。山下は経験豊かでワールドカップも出場したことがあり、成熟した選手でセットプレーも強いですが、不確定な2人を試してみて、ワールドカップでもやれるのか見てみたい。

(2人には)ケガ人があって、こういう機会が巡ってきた。彼らが半年前であれば、PNC出ているとは想像出来なかったと思います。今回こういう機会が巡ってきたので、持っているポテンシャルを発揮して、(チャンスを)ものにして、コーチ陣たちにこのレベルでも通用することをしっかりと証明しないといけない。



――今回の31名はフィジー遠征までのスコッド?


この3試合のスコッドです。ケガ人とかがありましたし、正式な登録をもっと前にしないといけなかったんですが、そのときはまだ確定できる状態ではなかった。やっと発表できた。ケガ人が出ても準備万端な選手が控えている状況を保っています。

大会直前でのルール改定・スクラムはゲームの流れを左右する大きな要素だけに早急な対応が求められる



――スクラムのルールが変わりました


ベストは尽くしました。だがワールドカップ7~8週前にこのようなルール改正が行われるのは非常に稀だと思いますし、だからこそ驚きました。第1クール、第2クールでやってきたことがここになって変わって、時間の無駄、水の泡だったということもあるかもしれません。自分にとっても長谷川コーチにとっても残念なことですが、今までもワールドラグビーではこういうこともあったし今後もあると思うんで、コーチ陣は不測の事態に対応しないといけません。

――一貫性を強調してきましたが、いいプレーすればワールドカップに近づくのか


一貫性を持ったいいパフォーマンスをしてくたら、そこからあえて変えるのは難しいですよね。どのコーチに聞いても同じ答えだと思います。非常に優秀な選手たちが揃っています。中島、具は非常に強い選手でいい選手ですが、彼らの離脱ということで、若手の2人にチャンスが来たので、自分たちの力を証明しないといけない。

けが人により若い選手に機会を与えたジョセフHC。その手腕が問われるPNC。ワールドカップ本番にむけてジャパンの仕上がりはいかに。



――選手構成のバランスはワールドカップも同じに?


(今回のスコッドは)あくまでも『PNCの31名』ということで選びました。メンバーの31人はプレーする機会が与えられたので、いいプレーをすれば残りますし悪いプレーをしたら変えられます。それがいつ誰に起きるのかはわかりません。日々何が起きるかわかりません。それと同じです。テストマッチに対しては毎回そのようなに対応していく考えに基づいてメンバーを構成していますし、テストマッチで1回、このメンバーで試合をして勝った場合、いいプレーをしてもけが人が出たら変えるということです。

注目してほしいのはこのスコッドが、『若手とベテランが混ざった非常にバランスのとれたスコッドになった』ということです。2015年と同じチームではワールドカップで勝つことはできません。今は非常にいいブレンドができていると思います。

アタアタ・モエアキオラ

アタアタ・モエアキオラ


BKではアタアタ(モエアキオラ)がまだ経験こそ浅いですが、ポテンシャルを持ち、スーパーラグビーで経験を積んだ若手も入っています。田村優もウルフパックで非常に成長しました。ラピースもいい状態です。マフィもフィジカルが強くて大きい相手と対戦するにあたって必要な戦力となります。非常にバランスの取れたチームで、現状ベストのメンバーを選べたと思っています。

サンウルブズでの活躍で代表でのプレーも期待されたウォーレンボスアヤコ(右)。ワールドラグビーから代表資格が間に合わないことが通達された

サンウルブズでの活躍で代表でのプレーも期待されたウォーレンボスアヤコ(右)。ワールドラグビーから代表資格が間に合わないことが通達された


──ウォーレンボスアヤコの日本代表代表資格が取得できなかったことについて


自分のコントロール外のことです。ルールはルールですから仕方ありません。3年間がんばってくれてサンウルブズでも非常にいいパフォーマンスをしてくれたのでチームの一員になれればよかったのですが、ルールはルールです。今回は(日本代表)資格を得られなかったということです。

斉藤健仁
スポーツライター。1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。印刷会社の営業を経て独立。サッカーやラグビー等フットボールを中心に執筆する。現在はタグラグビーを少しプレー。過去にトップリーグ2チームのWEBサイトの執筆を担当するなどトップリーグ、日本代表を中心に取材。

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