大友 皆さんこんにちは。大野均さんのYouTubeチャンネル、Kin's楽苦美道とRUGBYJapan365の共同企画、ラグビーワールドカップ2023フランス大会の日本代表の戦いを振り返るシリーズ。
今回は準々決勝第2日、サンドニで行われたフランスと南アフリカを、現地解説から帰国した均さんと振り返っていきたいと思います。
均さん、お帰りなさい。お疲れ様でした。現地の雰囲気、盛り上がり、いかがでしたでしょうか?
大野 いやあ、すごい盛り上がりでした。前日のNZ-アイルランドもとんでもない試合だったし、2日間ともすごい試合でしたね。本当に、どちらも決勝でもおかしくないカードでした。
大友 ではハイライト映像を見ながらさっそく振り返っていきたいと思います。最初の場面は開始3分、フランスが南アの22mライン付近でラインアウトを得ました。
大野 フランスは今大会、試合の入りがすごくよくて、前半15分までに必ず得点しているんですね。でも今回は相手が南アフリカで、さすがに難しいかなと思ったのですが、それでもしっかり先制しました。
大友 試合開始から総攻撃、猛攻撃という感じでした。
大野 フランスはこのラインアウトにBKも入って並んで、どんなことをするんだろうな? と思わせておいて、単純にモールを押しましたね(笑)。しかし、南アを相手にあそこまで一気に押し切るとは予想外でした。びっくりしました。
大友 ゴールまではほぼ22mあるエリアからでしたからね。南アも虚を突かれた感じがあったかもしれません。モールのままゴール前まで押し込んで、最後はフランスPRバイユ選手が右隅にトライ。FBラモス選手のコンバージョンでフランスが7点を先制しました。
次の場面は7分過ぎ。南アフリカがハイボールで攻めます。
大野 SOリボック選手のキックがうまくバウンドして南アフリカ側に入った形で、そこからWTBアレンザ選手が走り切りました。アレンザ選手は身長177cm、サイズは大きくないけれど、自分の特徴を活かせばここまでワールドクラスの活躍が出来る。日本の選手にもいい刺激になるのではないでしょうか。
このトライは、南アフリカがしっかり準備していたプレーだったんですね。右のラインアウトから左にボールを動かしたとき、右サイドにLOのエツベス選手、モスタート選手、デュトイ選手といった身長の高い選手が残っていて、リボック選手はちょうどその上にキックを上げて再獲得して、トライにつながりました。
大友 みんないったんオープン側に移動しかけておいて、相手DFを動かしておいて戻ったように見えますね。このトライとリボック選手のコンバージョンで7-7の同点になります。そして17分過ぎ。ここも南アフリカがキックからチャンスを作ります。