失意のイタリア―最終戦のオールブラックス戦ではプライドを持って戦う | ラグビージャパン365

失意のイタリア―最終戦のオールブラックス戦ではプライドを持って戦う

2019/10/05

文●編集部


今大会で最も大味な試合となってしまった。前半の拮抗した展開は42分に出されたレッドカードで一気に崩れ去った。前半から、イタリアはタイトヘッドプロップ2人をケガで「アンコンテストスクラム」を余儀なくされた。さらにルースヘッドのロボッティは危険なプレーで一発退場。第1列が崩壊するという状態だった。今大会優勝候補の1つ、南アフリカを相手にはあまりにも厳しい状況だった。そして7トライを奪われ、80分を終えた。肩を落とすイタリアフィフティーン。だが、大会は続く。翌週にはこれまた優勝候補の1つ、ニュージーランド代表との一戦があるのだ。

選手たちのメンタルを再び、戦うマインドに戻し、万全ではないチーム状態であっても「シックスネーションズの一角」として、プライド高く試合に挑まなくてはならない。

コーナー・オシェイHC曰く「このチームは若い選手が多く。こういうレベルの大会でこういう状況を経験することは多くの学びがある。」と話した。

逆境のイタリア、チームの真価はこれからの一週間と最終戦での戦いで問われることになるだろう。

ハーフ団、SOトンマーゾ・アランとSHティト・テバルディが試合後に話したこととは。

チームのメンタルをもう一度つなぎとめてくれた「ブラレ―のタックル」 SOトンマーゾ・アラン

イタリア SOトンマーゾ・アラン

(ロボッティがレッドカードをもらった時)あの時、敵陣22mの中でペナルティーアドバンテージがあってスコア出来るチャンスがあった。だけど、そのチャンスも逃し、残りの時間、14人で戦わなければならなくなった。15人ではスプリングボクスとタフに戦っていた。14人ではよりタフに戦わなければならなかった。ただ、相手はギャップをついてきた。


(ロボッティとは試合後どんな話を?)彼はチームに対して謝罪していた。あまり言いたくはないけどあれでゲームが変わってしまった。あれがなかったら自分たちが勝利してたとは言えない。なぜなら、あの前にも南アフリカにはドミネイトされてプレッシャーをうけていたので。


(最終的なスコア)南アフリカと50点差が実力差としてあると思います。ただ、2人のタイトヘッドプロップがケガで早々にいなくなり、さらにロボッティまでも退場となってしまったことでモメンタムが切れてしまった。南アフリカはとてもフィジカルにダイレクトに自分たちが想像していたとおり強かった。一度勢いがついてしまうと止めることが難しかった。

私達は落ち込んではいられない。最後まで勝利のために努力する姿をみせることができたから。後半最後の苦しい場面で、ブラレーがコルビをチェイスし、タックルして、タッチラインにはじき出したプレーを見た時、もう一度戦うことについて思いを改めた。

次はニュージーランド戦、彼らは世界で一番のチームです。恐れることなく自分たちのプレーを見せたい。今日の結果は過去の結果として受け入れて、けが人がおおいので、次の試合にむけてしっかりと準備しなければならないし、そのことを考えたい。


イタリア・ SHティト・テバルディ

前半、チャンスもあったし、対等に戦えていた。自分たちの実力が相手に脅威になっていることも感じていた。だけど後半の40分で同様にチャレンジできるようなチーム状態ではなかった。アンコンテストスクラムになってしまったことで、アタック戦術の一つを失ってしまいました。それはスクラムは自分たちは世界でもベストなスクラムを組むことができると思っていましたし、ファンの皆さんから見ても、試合をつまらなくしてしまった。開始2分で交代をしなければならなかったことと、交代して入ってきた選手も20分後にはケガをしてしまった。とにかく彼らには早く回復してほしい。

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