166cmとラグビー選手としては決して大きくない体躯でニュージーランド(NZ)のITM杯、スーパーラグビー、トップリーグ、そして日本代表と多忙な日々を送り続けているSH田中史朗(パナソニックワイルドナイツ)。昨年12月、トップリーグのセカンドステージの合間、日本を背負う「小さな巨人」が、今、どのようにラグビーに向かい合っているのか――その本音に迫った。
2019年のワールドカップを成功させないと日本のラグビーが終わってしまう
この1年間半、まさしく日本ラグビーを背負って先頭を切って戦ってきた。
日本代表SH田中史朗(パナソニックワイルドナイツ)は、2019年に自国開催のワールドカップ(W杯)を控えて、2011年にニュージーランド(NZ)で開かれたW杯で1勝もできなかった責任を感じ、世界で戦うことを決意した。
「ニュージーランド(NZ)はラグビーでは世界で一番。そこで日本人でもプレーすることができるということを見てもらえればラグビーの普及につながる。2019年の(自国開催の)W杯のことが頭にあった。成功させないと(日本の)ラグビーが終わってしまう。誰かが世界に出て、日本をアピールしないといけない」
一昨年、田中は結婚後、NZに渡り、ITM杯のオタゴ代表として大活躍、そのままスーパーラグビーのハイランダーズと契約。昨年、日本人として初のスーパーラグビー選手となり、世界への扉を開けた。