プレシーズンでの戦いぶりから開幕戦でどんなパフォーマンスを見せてくれるか期待させた横浜キヤノンイーグルス。埼玉パナソニックワイルドナイツとの戦いはその期待を打ち砕くものだった。試合後、沢木敬介監督は「これだけやられたんだから後は良くなるしかないんで、毎回言いますけど、負けた後、殴られっぱなしで終わるのか、立ち上がって殴り返しにいくか、次の試合でわかると思います。」と話した。FL嶋田直人、CTBジェシー・クリエルとSHファフ・デクラークに話を聞いた。
SHファフ・デクラーク
「今は試合が終わって一時間くらい経って少し落ち着きましたけども、まだ1試合目で、これでシーズンが決まったわけじゃないし、この結果で少し目を覚まさせられたなと思います。チームもメンバーも信頼しているので絶対挽回できると思っています。まだ実際に何がどうだったのか検証しないといけないんですけれども、うまくいかなかったり実際に今振り返っても何があったのかちょっとわからない状況です」
この試合、80分フル出場となったファフ。
「（沢木）敬介に80分行くよと言われた時、驚きましたけども（笑）。そんなに結構いい感じだったと思います。体がまだ痛いところがありますけれども、もう毎週80分いけると思います」
CTBジェシー・クリエル
「今日の試合で別にシーズンの結果が決まったわけではなくて、本当に5月に結果がでると思うんで、チーム力を信じていますし、ポテンシャルも高いと思っているので、反省を活かして来週はもっといい形でできるようにしたいですね」
試合の入りについてジェシーはどう感じていたのか。
「昨シーズンもそうですけど、今シーズンもやっぱり気持ちが入っていなかったわけじゃないですけども、なかなか良いスタートがきれていなかったので、チャンピオンになるためにはやっぱり良いスタートをきらないといけない。試合の20分が終わったところで既に追いかける立場にはなりたくないですね。あれだけ失点してしまうと自分たちのゲームプランというのを遂行するのもなかなか難しい」
次戦はタレントが揃っているトヨタをホームに迎えての戦いとなる。
「とても楽しみにしていますけども、やっぱり個人個人で勝てるわけじゃないので、個々にフォーカスするんじゃなくてチームとして戦うことにフォーカスできることがキヤノンの力だとおもっています」
FL嶋田直人
「大敗をして熊谷まで来てくれたファンの人達にすごく申し訳なく思います。しっかり切り替えが必要なので、ショートウィークですし、次のトヨタ戦はホーム開幕戦なので、イーグルスらしいラグビーをしていきたい」
前半の10分、後半の序盤、ワイルドナイツにトライを許し流れを持っていかれた。その展開となった要因はいったいなんだったのだろうか。
「体当てる部分だったり、早くセットするとか、入りきれないというか、見てしまっているところが多かったかなという感じでした。簡単に抜かれるとか、そこはすごい反省点です。でもしっかりディフェンスできている時間帯もありましたし、そのできている時間をいかに長く続けるか。試合のホイッスルがなった瞬間からできるようにするためにどういうふうな準備が必要かというのを、梶（村祐介）やジェシー（クリエル）と話ながらやっていきたい」
会見では沢木敬介監督は新しいディフェンスシステムに挑戦していることを明かした。その影響は実際ピッチであったのだろうか。
「いや特にそんなに去年から大きく変わったというところではないので、単純に自分たちの動き出しが遅かったとか、ファーストタックルを決められなかったとか、食い込まれてというところだったの、どっちかというとシステムというよりかは、個人の質とかそういうところだったかな」
大敗をした今、もう一度チームとして立ち上がるためには何か必要か。
「チームとしてバラバラにならないというところも一つだと思いますし、やってきたことは間違っているわけじゃないんで、もう1回自分たちがやってきたことを信じて、チャンピオンになるにはディフェンスというのが重要になってくるので、1週間かけてこれなら大丈夫というふうな雰囲気というか、そういうものを作れるように週の頭から準備していきたい」
昨年トップ4入りしたチームは今シーズンの開幕戦。これまでとは違う特別なものはあったのだろうか。
「緊張している選手もいたのかなと思いますし、僕自身もやっぱり緊張していました。ただ、いい緊張感かなというような感じで自分自身では思っていたんですけど、やっぱり動きが硬い選手とかもいたのかなと思います。本当にこのシーズンがすごい大事だと思うんで、一発屋じゃないですけど、昨年だけ良かったというふうに言われるのが本当に嫌なんで、継続してトップ4になるためにはやらないといけないことがあるんで、本当に準備のところから見つめ直していきたい」
