帝京が11トライの猛攻で関西学院の挑戦を退け4強進出。ファイナル進出をかけ天理大と戦う | ラグビージャパン365

帝京が11トライの猛攻で関西学院の挑戦を退け4強進出。ファイナル進出をかけ天理大と戦う

2023/12/24

文●編集部


23日、第60回全国大学ラグビーフットボール選手権、準々決勝の4試合が行われた。東京・秩父宮第2試合は帝京大学(関東対抗戦1位)と関西学院大学(関西リーグ戦3位)が対戦し、78-15で帝京大学が圧勝し準決勝進出を決めた。

互いにPGで3点づつスコアした20分、帝京はLO尹礼温のトライを皮切りに、NO8延原秀飛、CTB戒田慶都、FB山口泰輝と連続4つのトライを前半できめ31-3と大きくリードして前半を終えた。



関西学院のダブルタックルもオフロードで交わす帝京

関西学院のダブルタックルもオフロードで交わす帝京

後半も47分、HO江良楓、49分にはWTB高本とむがトライを決め勝負を決めるとそこからも容赦なく攻撃を繰り返す。劣勢の関西学院だったが、56分に敵陣ゴール前ラインアウトからHO平生翔大がトライ、さらに中盤のルーズボールを奪ったWTB山本快がトライを返し意地を見せた。帝京は後半だけで前半を上回る7トライを決めて強さを見せつけた。

後半7分帝京は江良楓のトライで38-3

後半7分帝京は江良楓のトライで38-3


後半9分高本とむがトライを決めて後半早々に勝負を決めた

後半9分高本とむがトライを決めて後半早々に勝負を決めた


後半13分奥井章仁のトライ

後半13分奥井章仁のトライ


関西学院は後半26分、こぼれ球をキックした山本快が自らキャッチしゴール中央へトライ

関西学院は後半26分、こぼれ球をキックした山本快が自らキャッチしゴール中央へトライ


尹礼温

尹礼温



帝京大学 相馬朋和監督

帝京大・相馬朋和監督

帝京大・相馬朋和監督



関西学院さんを分析してすごくいいチームだなと思っておりました。それに向けて江良はじめ、学生たちが一生懸命準備した結果でこういったゲームをすることができて本当に嬉しくおもっています。12月らしい寒さの中、たくさんのファンの方たちにも見守られて、大学選手権の初戦をこういった形で勝つことができて本当に嬉しく思っています。次の準決勝に向けて江良中心に準備してまいりたい。

――関西勢のラグビーについて


私自身関西のラグビーのレベルを語れるような立場も知識も経験も足りないと思っていますが、やはり今日の関西学院さんを見てても、接点のしつこさや激しさというものは持ち合わせているのは感じました。それに負けないように準備をしていきたいと考えています。


――天理大に向けて


まだ分析できていないんで、これからじっくり見ながらどういったところで自分たちが強みを生かしていけるのかということをこれから考えようと思っています。


帝京大学 江良楓キャプテン

江良楓キャプテン

江良楓キャプテン



今週、1週間というか、対抗戦を終えてから、選手権に向けて良い準備ができたと思っていますし、決勝、準決勝を考えながらプレーするのではなく、まずこの1試合を取りに行こうと2週間準備を進めていきました。その中で、関西学院さんを分析すると、すごく真面目でひたむきなプレーを愚直に続けるチームだなと感じていました。僕たちはそこに対して危機感があったので、このようなゲーム運びができたと思います。来週の天理戦に向けて準備して一つひとつ積み重ねてやっていきたい。

――PGを狙った場面


PGを狙った意図としては、大差で勝つというのは思っていませんでしたし、まずそのような勝ち方での準備もしてきませんでした。1点差でも勝つというのをイメージしてやってきて、気づいた頃には点差が開いているというようなイメージでした。またノックアウトマッチということで、モールやスクラムも強みではあるんですけど、山口といういいキッカーがいるので、彼に信頼を置いて、3点を積み重ねていこうと判断しました。

山口秦輝

山口秦輝


――関西学院に対してどんな分析


関西学院さんの一番の強みは、ディフェンス、接点のしつこさという分析がでていたので、そこを逃げることなく、僕たちのフィジカルの強みを出していこうという話とCTBの2枚などディフェンスの勘がいいプレーヤーがいたので、そこに対して、立ち向かってフィジカルえやっていけば、後半、相手の足も止まってくるからそうやっていこうという話になりました。


――天理大


僕もまだ分析できていないんで、夏合宿であったり、少し映像を見ていると強みはスクラムであったり、セットプレーでフィジカルが強い外国人選手だったり、スピードのあるBKだったりというのは僕たちのラグビーと似ている部分があると思うんで、そこの強みに対して逃げずに戦い続けて、どちらが勝つかというようなイメージを今もっています。



関西学院大学 小樋山樹監督

小樋山樹監督

小樋山樹監督



このような素晴らしい会場で、帝京大学さんという本当に素晴らしいチームと戦えたことを本当に光栄に思います。結果としてかなり離されてしまったんですけど、一人一人のプレーえあったりとか、身体を張るという部分で、特に4年生たちが本当に身体を張ってやってくれたのえ、この悔しい気持ちとか、4年生の思いというのを引き続いで、来年必ずこの選手権の舞台に帰ってきて、帝京大学さんであったりとか、他の強豪大学さんにしっかり勝っていけるように、この子たちの分までしっかり来年に向けて準備していきたい。

アタックを強化してきた関西学院。いいリズムでボールを動かせたときはゲインでき帝京のペナルティを誘発させていた

アタックを強化してきた関西学院。いいリズムでボールを動かせたときはゲインでき帝京のペナルティを誘発させていた



――アタックの強化について


チームとしての強みはディフェンスですが、それだけでは勝てないので、特にアタックコーチがアタック班と一緒にいいアタックシステムを作り上げてくれているので、それをしっかり遂行しようというところで今日もたくさんチャンスを作れた部分がありました。ですがボールポゼッションの部分がやっぱりなかなか難しかったかなと思います。


関西学院大学 兪瑛士キャプテン

兪瑛士キャプテン

兪瑛士キャプテン



この試合にむけて、もうチームには自分たちの4年間は本当に部活に全てかけてきたのだから命かけて戦おうというふうに言って挑んだんですけど、やはりスコア見たらわかるように、本気さがやっぱり帝京大学さんに比べたら足りなかったかなと思っています。それは僕たち4回生の甘さというのがあったと思うし、たくさんもっと出来たと後悔が本当に残るような試合となりましたが、最後に本当に関学のプレーを全国の観客の皆様に見てもらうことができて本当に良かったです。まだチームに後輩たちが残っているので、来年必ず帝京大学さんを破ってくれたらなと思っています。


――帝京大学戦に向けてどんな準備をしてきたか


リーグ戦が終わってから、選手権で福工大さんに勝利すれば帝京大学さんと対戦することは決まっていたのでチームのスローガンを「ビート・ザ・帝京」に決めてこの2,3週間やってきました。本当に自分たちがこの1年間積み上げてきたブレイクダウンの部分とか、アタックのポッドシステムとか、当たり前のグラウンドワークの部分とか、やり続けないと相手のパワーでターンオーバーされるシーンが増えると思っていたので、徹底しようというふうに声がけしながら練習していました。

――前半20分、30分までかなりハイテンポのアタックをしていましたがそれは関東を意識していてトレーニングしてきた?


関東を意識したというよりは、関西のレベルが上がっていて、本当にディフェンスだけじゃ勝てないチームがたくさん増えているので、今年はうちはアタックにも力を入れました。

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