女子ラグビーワールドカップ2025イングランド大会初スコッド入り―HO公家明日香・小鍛冶歩 | ラグビージャパン365

女子ラグビーワールドカップ2025イングランド大会初スコッド入り―HO公家明日香・小鍛冶歩

2025/07/27

文●編集部


27日、ラグビー女子日本代表は、女子ラグビーワールドカップ2025イングランド大会に登録される32名のメンバーを発表した。32名のうち12名は初スコッドとなった。

初スコッドの12名は以下のとおり

PR町田美陽(日本経済大学女子ラグビー部)
PR峰愛美(日本体育大学ラグビー部女子)

HO公家明日香(アルカス熊谷)
HO小鍛冶歩(東京山九フェニックス)

BRンドカ・ジェニファ(北海道バーバリアンズディアナ)

CTB安藤奈緒(ブレイブルーヴ)
CTB小林花奈子(横河武蔵野アルテミ・スターズ)
CTB畑田桜子(日本体育大学ラグビー部女子)
CTB弘津悠(ナナイロプリズム福岡)

WTB香川メレ優愛ハヴィリ(ナナイロプリズム福岡)
WTB松村美咲(東京山九フェニックス)
WTB西村蒼空(PEARLS)

HO公家明日香

公家明日香

公家明日香


――メンバーに選ばれて、改めて今の心境を。


率直にやっぱり嬉しい気持ちが大きいですね。前回ワールドカップ直前でメンバーから落ちてしまったこともあるので、その時のことを考えると、やっぱり今嬉しい気持ちが大きいです。


――その時から比べると、ご自身もチームも伸びた点、自信がある点は?


私自身、今一番自信があるのはやっぱりセットプレーのところで、スクラムもラインアウトも今すごく自信を持って試合に挑めている感じはありますね。


――みんな共通して思っている?


そうですね。フォワードパックは、今セットプレーに自信を持って取り組めているんじゃないかなと感じています。


――そこはマークさんの…


マークさんの力が大きいと思います。

マーク・ベイクウェルFWコーチ

マーク・ベイクウェルFWコーチ


――マークさんの指導で印象に残っていることはありますか?


マークさんが来る前まではあまりスローワーの方に正直焦点が当たっていなかったというところが大きかったと思うんですけど、そのラインアウトのプレーに関してはなんですけど、やっぱりスローワーにもすごく焦点を当てて、本当に本数投げ込むこともすごい言われましたし、うまくいかないときはうまくいくまでやり続けるということをマークさんにすごく言われているので、スローワーにもしっかり責任がある、ラインアウトに責任があるということを思ってなかったわけではないですけど、よりこう責任を重く受け止めてラインアウトで投げてますね。


――スローの技術とかも教わったりしてますか?


スローの技術に関してもマークさんは結構細かく自分のフォームに関しても、このレビューの時に手がどうなっているから今のはどうなったよねとかっていうのを本当に細かく教えてくださってます。


――ミーティングで映像とか見せてこうなってるからダメだったりとか


上手くいかなかったものに対して、もしかしたらこっちのジャンプだったりリフターの精度もあるかもしれないけど、スローワーの手がどうなっているとか、風が吹いているからこうしなさいとかっていう風に指導はしていただきます。


――ラインアウトの選択肢がいっぱい増えた?


増えたと思います。それこそジャンプで飛べる選手もすごく多くなったと思います。ジャンプの精度、スキルもすごく上がっていると思いますし、リフター自体の精度もすごく全体的に上がっている部分もあるので、だからこそオプションがすごく増えたように感じます。リフターとかジャンパーが毎回決まった位置にしっかり飛んでくれるとか、毎回同じ速さで同じ高さで飛んでくれているので、私たちにかかるプレッシャーを減らしてくれています。私たちは毎回同じところに投げ続ければいいという状況になっているので、私たちにかかるプレッシャーを減らしてくれています。私たちは毎回同じところに投げ続ければいいという状況になっているので、それはすごくありがたいです。


――個人練習で50本くらい投げていると。チーム練習でもスローインの練習が可能でしたか?


1日100本くらい投げているんじゃないかなと思います。50本以上は自主連で投げて、チームの練習でもそれなりに結構の本数投げているので。


――3年前と今はラインアウトへの向き合い方も変わったんですか?


向き合い方も変わりましたし、スロー一本一本に対する向き合い方も変わったんです。

――ラインアウトは選手だけで考える?


選手だけで考えることはないですね。マークさんがある程度オプションを提示した上で、このチームに対してはどういうサインが来てそうだからっていうのをスローアウトジャンパーの人たちとマークさんとで話し合ってこのオプションにしようっていうのはある程度絞るようにしています。


――今度の大会はどの部分が楽しみですか


同じプールは強豪ばかりなので、まずは強豪相手にどれくらい通用するかというところがすごく楽しみですね。


――初戦はアイルランドですが、3年前に日本はテストマッチを行ったのですが、多分かなり変わってきているのではないかと思います。その辺は印象はどうでしょうか?


アイルランドはセットプレイを見たりするのですが、セットプレイも上手なチームですし、キッキングゲームもすごく上手なチームなので、それでいてやっぱり勝つ力もあるチームだなと感じているので、そういうところが、どれだけ我慢して食らいついていけるか、自分たちがもらったチャンスをどれだけ物にできるかかなと思います。


――昨日も試合としてスコアはすごく良い感じだと思うんですけど、最後にスペインの走りにもってかれちゃったところがあった。


昨日は自分たちにポゼッションが多いゲームだったかなというふうに感じているので、そうではなく相手がモメンタルを持ってアタックをしてきたときに、どれだけ自分たちが規律を守ったまま我慢できるかというところがすごく大事になるかなというふうに思います。

――ワールドカップって、 公家さんにとってはどういう場所ですか?


やっぱり4年に1度の機会なので、とても大きなターゲットというか、区切りにもなる大会にもなるかなと思いますけど、今のところ私は初めてなので、あまり大きな実感がないというか、そういう感じに近いですね。まだあまり実感がないです。


――やっぱり向こうに行ってから時間が沸きそうですかね


私はテストマッチもそうですけど、目の前のことに集中してやるのみだと思う人間なので、あまり意識はしないかなというふうに思いますけど、どうですかね。緊張してたりするかもしれないです。


――でも普段は緊張あまりしないタイプですか?


そうですね。試合もあまり緊張はしないです。楽しめるタイプなので。それが出るといいなと思い

変に緊張せずに。


――今回のスペイン戦は最終セレクションみたいな位置づけだったんですが、初めて出られるかどうかっていうゲームだったと思うんですけど、それでも緊張してない。


私は国内の試合に出られることをすごく楽しみにしてたので、どれだけ自分の今の実力を皆さんに見ていただけるかなっていう 楽しみの方が大きかったです。

――2試合連続スターターでした。


選んでいただいたことに対して、すごく嬉しく思いましたけど、やっぱりフッカー同士いろいろ助け合いながら、お互いに次の試合に向けてどういうところにフォーカスすべきだとか、練習の中でどういうところにフォーカスしたり修正していくのかというのは、3人でコミュニケーションが取れている状態だったので、自分がスターターだからとかベンチだからというのは普段もあまり考えずに試合に出れています。


――ミーティングは3年前から増えた


すごく増えたと思います。フォワードパック全体としてのミーティングもすごく増えましたしあ、とはそれこそラインアウトのミーティングをすることだったりとか、あとは選手同士でミーティングする機会もすごく増えたと思います、

――スクラムに関してはマークさんから第一列にどういう話をしているんですか


スクラムに関しては基礎的な姿勢の練習は毎日あるんですけど、基礎的な部分プラスあとは相手がどういう風に組んできた時に自分たちはこういう風に組もうとか、相手のどこを狙ってスクラムを組んでいくようにしようとかそういうレビューもすごく多いです。相手に合わせた組み方みたいなところは自分たちの組み方で組むのは一番なんですけど、こうやって組んできた時にはこういう風にしようとかっていうのはマークさんから細かくレビューいただけます。


――今までとはだいぶ違いますか?


今までとはだいぶ違いますね。ライブスクラムを組む練習の中でライブスクラムの本数もすごく増えましたし、その本数が増えた分やっぱりレビューの数もすごく増えたのでスクラムに関してもやっぱり、むき合う時間がすごく増えたと思います。チーム全体が。


――どれくらいライブで組んでいるんですか?


結構組みますね。1日に十何本組みますね。首の位置とか、周りとか、そういう腕の位置、バインドの位置とかは結構細かくレビューしあったりとか、お互いに調整しあったりしてますね。1番と3番と私。


――キーワード的なものがありますか?

キーワード?


――5センチっていうの?


あ、5センチ。はい、5センチとか、あとは、でもマークさんはずっと低さのことは言ってくる。

本当に低く組み合う意識はあります。レビューでもこれだと高すぎるからもっと相手よりも低く入りなさい、低く入りなさいという風にずっと言われているので、あとは鋭くエンゲージするというところもすごく言われているので、そこが自分たちの強みでも今あるかなと思っているので。


――左目は昨日の試合で


これは数日前の練習で最後のライブというかコンタクトの練習で町田みはるの頭がぶつかりました(笑)


(男子日本代表HOの)原田さんになってましたよね。同じポジションで同じ目になってしまったと思いました。

HO小鍛冶歩

小鍛冶歩

小鍛冶歩


目標としていたところだったので、またこれからも頑張ろうと言う気持ちです。ここから本当にスタートなので、しっかり自分のベストを出し切れるように。

谷口琴美さんや公家明日香産からはスローの仕方など、本当に色々なことを教えてもらいました。スクラムについても私がアキレス腱を切ってしまって、スタートがちょっと遅れちゃってたところがあって、そのときにもお二人が今(代表のスクラムは)こうだから、こうした方がいい、というのを教えてくれました。

ーー怪我をして前回大会は選ばれず、そこからここまでは長かったでしたか?あっという間でしたか?


長かったですけど、結構あっという間でした。フェニックスの人たちが本当に前向きにしてくれるチームメイトが多くて、やっぱりあっという間ですね。


ーーフェニックスのチームメイトは、大きなフロントローが多いし、強いですものね。


そうですね、みんな一人一人、海外経験もあって強いので、柏木菜月さんとか、岸本彩華さんもそうですし、高木恵さんも。本当に大きいので仮想外国人として全然組めるぐらいなので、そこで助けてもらいました。

ーーフェニックスにくるきっかけは


四宮さんに呼んでいただいて、そのときはもっと高いレベルでラグビーをしたいという気持ちの方が強かったので、あとは母にどう説明しようかという状況でした。会社も用意してもらっていたので、あとはOKを出してもらうという状況を作って。

実は1年くらい前に1回言ったことがあって、そのときは「ただ行きたい」といっていただけで、全然ダメだったんですけど。2回目のチャンスでした。


高3の15人制シーズンが終わるくらいでもう趣味ぐらいでしようかなと思っていたころ、レスリーさんに呼んでいただいたので、そこからラグビーをもっとやりたい!となりました。

高校では結構楽しいラグビーをして、負けて悔しいとかはもちろんあるんですけど、結構高校3年生のセブンスと15人制をやっていたんですけど、セブンスが不完全燃焼でおわっちゃったというところもあって、もういいか、みたいになっちゃったところもあったので、レベルの高い皆さんと一緒にしていく中で、ラグビーって高みを目指せば目指すほど、いい意味で楽しいなという感じたんです。

ーーレスリーさんからはどういう言葉をかけてもらいましたか?


高校時代はCTBやっていたんですけど、レスリーさんに「あなたHOやってみない、HOね。」と言われて、同時は何もわからなかったんで、一旦やってみますみたいな感じでそこからです(笑)。


ーーHOをやってみて?


本当にセットピースのスタートのところで、プレッシャーも多いしっていうのはあるんですけど。やっぱり楽しいです。




ーーマーク・ベイクウェルコーチからはどんな指導を?


私の癖で、後ろに投げる時に思い切り力を込めちゃうんですけど、それがあんまり良くなくて「リラックスして!」とマークに言われています。


ーースローの練習も50回くらいやっている?


そうです。一日最低50回投げてプラス練習で。練習では1メーターずつ距離を変えていくんです。今はそういうのもあって、自信をもって投げられるようになりましたね。(谷口さん・公家さんだけでなく)リフターやジャンパー。櫻井綾乃さんと川村雅未さんとか毎日取ってくれて、みんなのおかげです。

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