明治が筑波を1トライに封じ込め快勝!次なる相手は関西王者・京産大 | ラグビージャパン365

明治が筑波を1トライに封じ込め快勝!次なる相手は関西王者・京産大

2023/12/24

文●編集部


23日、第60回全国大学ラグビーフットボール選手権は準々決勝4試合が行われた。東京・秩父宮ラグビー場の第1試合は、明治大学(関東対抗戦2位)と筑波大学(関東対抗戦4位)が対戦し、45-7と明治が7トライを奪い快勝。4強入りを決めた。

明治はこの試合もキャプテンの廣瀬雄也が欠場。LO山本嶺二郎がゲームキャプテンを務めた。筑波は司令塔のSO楢本幹志朗が欠場し、濱島海が入った。

明治・廣瀬雄也キャプテンはこの試合もメンバー外

明治・廣瀬雄也キャプテンはこの試合もメンバー外


昨シーズンは東海大に勝利し正月超えを果たした筑波大。

昨シーズンは東海大に勝利し正月超えを果たした筑波大。


昨シーズンはこの舞台で早稲田に敗れ正月超えできなかった明治

昨シーズンはこの舞台で早稲田に敗れ正月超えできなかった明治

前半9分筑波はPGを狙うも高田賢臣が失敗

前半9分筑波はPGを狙うも高田賢臣が失敗


互いにスコアがないまま迎えた17分、明治が敵陣22m手前のラインアウトから左オープンサイドに展開。CTB平翔大が抜けゴールまで10mに迫ると1年生WTB海老澤琥珀がスピードでアウトサイドを抜けて先制のトライ。さらに26分には、再び海老澤がステップを切ってゲインしSH萩原周につなぎ、最後はFL森山雄大がトライを決めて10-0と明治がリード。

前半17分WTB海老澤琥珀のトライで明治が先制

前半17分WTB海老澤琥珀のトライで明治が先制


前半26分FL森山雄大のトライ

前半26分FL森山雄大のトライ


追いかける筑波は32分。敵陣22m付近のマイボールスクラムからBKに展開し細かなパスを繋いでLO磯部俊太朗がトライ。FB高田賢臣のゴールも決まって7-10とする。

谷山隼大、大畑亮太、増山将とつながりゴールに迫る

谷山隼大、大畑亮太、増山将とつながりゴールに迫る


前半32分磯部俊太朗がトライ

前半32分磯部俊太朗がトライ


その後のコンバージョンを高田賢臣が決めて筑波が7-10とする

その後のコンバージョンを高田賢臣が決めて筑波が7-10とする


失点した明治は直後のキックオフ、谷山隼大のキックに対して海老澤がチャージ。プレッシャーをかけて敵陣ゴール前でのラインアウトチャンスを迎える。このチャンスを明治はしっかりスコアにつなげ、HO松下潤一郎がトライ17-7として前半を終えた。

前半36分明治HO松下潤一郎がトライを決め17-7で前半を終えた

前半36分明治HO松下潤一郎がトライを決め17-7で前半を終えた



後半拮抗した状況が続き試合が進み60分、明治はマイボールスクラムでペナルティーを獲得。ショットではなくトライを狙いにいく。するとラインアウトからボールをキープしてCTB平翔大がトライ。自らゴールも決めて22-7とする。

FB池戸将太郎がボールをグラウディングしたかと思われたがノックオンの判定でトライは認められず

FB池戸将太郎がボールをグラウディングしたかと思われたがノックオンの判定でトライは認められず


62分、CTB平翔大がトライ

62分、CTB平翔大がトライ


トライを決めた平自らがゴールを決めて24-7

トライを決めた平自らがゴールを決めて24-7


次第に筑波の足が止まってくると明治が連続ゲインで敵陣に入り、27分、CTB秋濱悠太、30分、SH萩原周と連続トライで38-7と試合を決めた。試合終了間際にFL利川桐生がトライを決めて45-7で勝利。準決勝に駒を進めた。

CTB秋濱悠太

CTB秋濱悠太


安田昂平

安田昂平


NO8木戸大士郎

NO8木戸大士郎


70分SH萩原周のトライで38-7と試合を決めた

70分SH萩原周のトライで38-7と試合を決めた


明治大学 神鳥裕之監督

明治・神鳥裕之監督

明治・神鳥裕之監督



負けたら終わりという選手権の中で、筑波大学さんのコンタクトエリアでの気迫、激しさは上から見て感じました。そういったプレッシャーの中でもしっかり我慢強く戦えたということに選手たちの成長を感じました。80分間、トータルパフォーマンスというところを見せて自分たちの成長を実感しようと試合に臨みましたので、そういった意味では本当に、最後の最後、相手の力が尽きてきたところで、とどめをさせたというゲーム展開は次に繋がると思っています。

去年ここで負けてしまって本当に悔しい思いをしましたので、しっかり年を越せたということで、次の試合に向けてまたしっかり準備していきたい。

――欠場が続いている廣瀬雄也キャプテンの状況は


状況としては本当にいい状態で、このゲームのメンバーに入ってもおかしくないところまで回復してきています。トーナメントとは言ってもやはり、我々の目指すところを考えたときにより良い形で彼を出させたいということで今回は(欠場させるという)苦渋の決断という形でした。

ただ(山本)嶺二郎しかり、残りのメンバーたちが何とかキャプテンを国立に連れていきたいという強い思いがあるので、きっとその思いに応えて、次は出てきてくれるだろうと信じております。練習は同じぐらいのレベルで練習しています。

――トライを決めた1年生の海老澤選手の評価


度胸良いですよね。本当に早明戦でもトライ取っていますし、大舞台えも物怖じしない性格でそういったところをプレーでもいい面が出ていると思います。堂々とプレーしているところが彼の強みなんじゃないかなと思います。

明治大学 山本嶺二郎ゲームキャプテン

山本嶺二郎ゲームキャプテン

山本嶺二郎ゲームキャプテン




筑波大学戦の激しいブレイクダウンでのファイトに特に前半、少し引いてしまったんですけど、後半うまく修正できて最後の方にはしっかりトライを取りきるという形が出来ていたので次に戦う上で、良い収穫ができた。今後、ブレイクダウンまわりの課題でたところをしっかり修正して次戦に挑みたいと思います。

――後半20分くらいの停滞していた時にショットではなくトライを狙いにいった判断は?


あの時(伊藤)耕太郎とも短いトークをしたんですが、ずっと敵陣に入り続けているということで、3点より、大きく5点、7点取りに行く判断をしました。FWも自信をもっていましたし、ゴール前のコンタクトエリアでも勝っていると思っていました。


――筑波との接点の攻防について、上回っていたと感じていたか


力関係では明治の方が優位だったと思うんですけど、どちらかというとメンタル面で筑波大学せんの方が勝ちたいという気持ちが上回ってしまっていたなという話が出ていたので、明治も貪欲にしっかり一つひとつのプレーに集中するという話をして、後半修正しました。

――筑波のセットプレーに対するパフォーマンスは?


特にラインアウトのところは分析でしっかり相手のアタックの数だったり、ディフェンスの癖だったりというところを分析できていたので、1本競られてしまったですけど、そこは1本はそういうこともあるだろうという想定だったので、特に焦ることもなく、その1本以外はいいクウォリティ出せていたのでセットプレーは良かったと思います。


――前半でスコアを伸ばせなかったのは?


ブレイクダウンのところが主になってくるんですけど、すごいスローボールになってしまった。相手のペースになってしまった。トライを取れているシーンはどれもクイックボールが出ている場面だったので、まずはブレイクダウンのところを修正しようという話をしていました。後半はそこを修正できていい形で取り切れたので良かった。

ウォーターボーイを務める廣瀬雄也キャプテン

ウォーターボーイを務める廣瀬雄也キャプテン

――欠場している廣瀬雄也キャプテンとは


(廣瀬)雄也が離脱して1ヶ月と1週間ちょっとになるんですけど、話をしていて、やっぱりもう一度プレーしたいというふうに言っていますし、僕自身も雄也キャプテンでゲームがしたいというふうに思っているので、その思いは多分全員あったと思います。今日の試合でも僕が少し焦ったところでも的確なアドバイスをくれて本当に精神的な支柱になってくれています。


――廣瀬雄也キャプテンはウォーターボーイを務めていましたが具体的にどんな話を?


相手のディフェンスが扱ってきているところに無理に入っているのえ、もう少しパスとかで散らしてもいいのかなと言われたので、そこからしっかり周りを見てアタックできたかなと思います。


――海老澤琥珀選手について


本当に琥珀は1年生と思えないぐらい堂々としていますし、もちろん上級生の僕たちが引っ張っていく存在なんですけど、琥珀自身がプレーですごく引っ張ってくれるので僕らもそれについていこうという気持ちになれます。すごく頼りがいのある1年生だと思います。

筑波大学 嶋崎達也監督

嶋崎達也監督

嶋崎達也監督



先週の日曜日から短い時間で学生たちはリカバリーしながら対明治というところで本当に準備をしっかりして試合に臨めたかなと思います。前半は特にスクラムで苦戦しながらも、戦えた部分、接点の部分、明治の前に出てこようとしたところを跳ね返してやろうとしたことをよくやれたかなと思います。最後は本当に予想した通り大きなトランジションの場面で持っていかれました。キックやキックカウンターも含めて。少し悔しいですし、もっと戦えたんじゃないかという部分もあるんですけど本当にここまで作り上げたメンバーを素晴らしく思います。

――セットプレーについて


フロントローだけじゃないんですけど、やはりけが人という部分で、3番もかなりシーズン中、出たり入ったりし続けたんで、一貫してトレーニングできなかったというのは、毎年の宿命というのはあるんですけれどありますね。方向性は間違っていないと思うんですけど、何本かやれるけど、トータルで言うと、何本かやられてしまうというのがあったかなと。シンプルに言えば安定したメンバーで、鍛錬の時間をシーズン中でそういう経験をたくさん積めればよかったかなというのが今の率直な感想です。

――谷山隼大キャプテンの評価


パフォーマンス自体はもちろんずっと中心でした。今年彼がキャプテンやると、責任を持つと宣言してくれたところから、本当にキャラクター的には自由というか、奔放なイメージがあるかもしれないですけど、チーム内ではやはり学生同士でぶつかったり、キャプテンとしてかなり厳しいことを言わなきゃいけない場面など、いろんなことを経験して、どんどんキャプテンらしくなっていって、最後は本当に4年生は卒論とかある中で、何度も何度も集まって話してくれて、そこは大きな成長かなというふうに思います。

チーム、クラブ全体の象徴だったし、彼の言葉は真意というか、心のそこから言っているということがチームに伝わるような人物だったので、「チーム谷山」だったなと思います。

筑波大学 谷山隼大キャプテン



秩父宮という本当に素晴らしいグランドで幼馴染のいる明治さんと戦えたことは本当にすごく嬉しく思います。何より結果が出なかったのが本当にすごく悔しくて国立に行きたかったなという気持ちです。身体を当てるところはかなりやれたかなと思ったんですけど、アタックでポゼッションできなかったところとか、自分がたくさんミスしてしまったのでそこが駄目だったんで、まだまだ足りなかったなという思いです。




――メンバーがかなり変わったなかで明治に挑むということでどんなふうにチームをまとめていたか


今回BKがかなりメンバー変わったところがあって、ゲームコントロールのところとかキックのところとか、かなり変更がありました。そこはしっかり監督・コーチからしっかりプランが示されていたので、(濱島)海も10番、春やっていましたしというのもあって本当に信頼していました。




(高田)賢臣も良いキック蹴るんで、そこは本当に信頼して、4年の維持を見せてくれるかなと思っていました。チームのモチベーションとしては、明治との対決ということで、FWの対決になるだろうと思っていました。FWメンバーはあまり変わらず、FWが原動力となって僕らからでていこうというふうな声がけをしてモチベーションを高めていきました。コーチ陣含め、みんなでプランを理解して遂行しようとえきたことはすごくこのチームで良かったかなと思っています。

――4年間筑波でプレーして


4年間でチームを勝たせることができなかったのは自分の一番悔しいところなんですけど、1年生から試合に出させて頂いて最後の最後で筑波のラグビーというのを本当に理解して、最後の何試合はやりきれたかなと思います。本当に筑波に来てよかったかなと思います。これからもラグビーを続ける予定なので、この経験を活かして次は絶対勝てるようにという気持ちです。

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