太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2019・第4戦富士山裾野御殿場大会の予選プールはいよいよ大詰。プールCはアルカス熊谷が2勝で一つ頭をだしていた。プールBでは日体大が、プールAでは、ながとがそれぞれ2勝でカップトーナメント進出を決めている。
プールA TKM 17‐7 アルテミ・スターズ

新原響(TKM)のトライ
TKMが前半、モーガン、新原のトライでリードを広げ後半に。アルテミスターズは後半開始早々に櫻井綾乃がトライを決め1トライ差に縮め、勝負どころを迎える。3分、ベッキーが勝利を決めるトライでTKMが2勝1敗とし、死のプールCを2位でカップトーナメント進出を決めた。

藤本が密集でジャッカル。チャンスにつなげた。

アルテミは櫻井綾乃の1トライに終わった。これで、入替戦にまわることが確定した。
プール戦・アルカス熊谷 12‐5 三重パールズ

アルカス2勝、三重パールズ1勝1敗で迎えたこの1戦。前回鈴鹿大会では決勝のカード。試合前から選手たちからも緊張感が見られた。パールズはその前の試合でキャプテン・ジャンナを欠く状況。ダールズが先頭にたつ。一方のアルカスは、鈴木彩香を先頭に入場。

大きく深呼吸をするダールズ。

山本実

アタックをかける片嶋佑香

ダブルタックルでパールズがディフェンス。

前半は互いにしっかりとディフェンスしスコアレスの状況がつづく。5分、アルカス2番・ロコドゥナにシンビンが適用され、パールズにチャンスが訪れる。このチャンスを活かしたいパールズはゴール前でフェイズを重ね山本実がトライ。5-0とアルカスがリードして後半を迎える。

角度のある場所からでもしっかりコンバージョンキックを決めた黒川
後半、アルカスがヘイブレムのトライで同点とすると、黒川碧が難しい角度のコンバージョンキックを決め7-5と逆転に成功。さらに5分、ロコドゥナがトライを決め12-5。結局そのまま試合終了。アルカスが勝利しプールCを三連勝で1位通過を果たした。

ロコドゥナのトライ

アルカスが三連勝で1位通過を決めた。
プールB PTS 17‐5 チャレンジ

佐藤都のトライでPTSが先制
PTSが佐藤都、平山愛のトライで10-0として前半を終え、後半、雨が激しく降る中、PTS・石井寿依キャプテンが相手ボールをインターセプトし独走。勝負を決めるトライを中央にきめた。チャレンジチームは試合終了間際、大内田夏月(福岡レディース)が鋭いステップで相手ディフェンスを揺さぶりトライを決めるもそこまで。PTSはこの勝利でカップトーナメント進出。チャレンジチームは3連敗となった。


平山愛のジャンピングトライ

ディフェンスをくくりつけ、平山がトライ



勝負を決めた石井のトライ

後半試合終了間際・チャレンジは大内田夏月のトライ
プールA ディアナ 29‐21 追手門VENUS

前半2分、高木のトライでVENUSが先制
ながとの激闘に敗れた北海道バーバリアンズディアナ。メンタル的な立て直しが懸念された。また勝利がないVENUSは入替戦回避のためにもなんとしても勝利したい一戦。アップ中からも大きな声が飛んでいた。VENUSは2分、高木愛実のトライで先制すると、6分には小林詩波が敵陣ゴール前から積極的に攻撃をしかけトライ。気持ち的にVENUSがディアナを圧倒して前半を終えた。

VENUSはさらに小林詩波のトライでリードを広げる。

ディアナ・磯貝美加紗のトライ

残り1分で1点差。試合の行方は全くわからない状況に。

試合を決めた、ニア・トリバー

追手門学院VENUSは9位以下が確定し、総合ポイントでもPTSが8位以上が確定したことで総合順位は10位となり入替戦にまわることが決まった。

4大会で合計30トライを決めたニア・トリバー(写真右)
プールA ながと 21‐17 山九フェニックス

藤崎春菜のトライでながとが先制
プールAの全勝同士対決。ながとは前のディアナ戦での激しさから体力的な部分が懸念されたが、4分、ゴール前の攻防で、藤崎春菜が素晴らしいタイミングでボールをもらい左隅にトライ。キャプテン、ヘーゼルが難しい角度のコンバージョンを決め、7-0とリード。ここまで快調に試合を進めてきたフェニックスはその勢いをそのままに連続トライで10-7と前半をリードして後半を迎える。

藤埜瑳紀(ながと)

ディフェンスに絡まれながらも前進をはかる冨田真紀子

マガリが積極的に仕掛けてディフェンスを打ち破りトライ。
後半になってもフェニックスの勢いが持続し、マガリが敵陣で仕掛けトライ。17-7とリードを広げる。6分、ながとは小野ゆきがトライを決め14-17。試合終了のホーンがなり、ファイナルプレーとなった中、ここまでチームを支えてきたキャプテン・ヘーゼルが劇的な逆転トライを決め試合終了。ながとが3連勝でプールA1位通過を決めた。

福島わさな

辰己裕有希

ポーリ・レン・ケイラマリタ

勝負を決めた、ヘーゼルのトライ

劇的な逆転勝利にわく、ながと応援団

厳しい展開の試合を勝ちきり、三連勝でプール1位を決めたながと。スタンドにむけて挨拶
2日目、無情の濃霧…。前代未聞の事態に。

第2日目、第1試合を予定していた日体大と三重パールズは濃霧の中、アップをしていた。
30日、会場となる裾野市運動公園陸上競技場は、朝から濃霧で視界が悪く、コンディションとしては最悪な状況。初戦の日本大育大学と三重パールズの選手たちはそれでもアップをしていた。試合開始は9時20分。大会本部から30分試合開始を遅らせるとの連絡が入った。

大会本部から各チームの監督に対し、中止の決定を告げられ、2日目のポイントと総合順位について説明をうける。
30分経つも一向に天候は変わらず。大会本部に各チームの監督が集められ、中止の決定を告げられた。今シーズンの最終戦ということで、選手も関係者も一応に落胆の表情を見せた。
最終戦の獲得ポイントは、決勝トーナメントに進んだ8チームには、1位から8位までが獲得するポイントの合計104を8等分し、全チームに13ポイントを加算。チャレンジトロフィー(9~12位決定戦)に進んだ4チームには、同様に9~12位に与えられるポイントの合計10点を4等分し2.5点ずつを加算して最終ポイントを確定させた。
2019シーズン・総合順位
1位 ながとブルーエンジェルス 69
2位 アルカス熊谷 63
3位 三重パールズ 61
4位 東京山九フェニックス 49
5位 YOKOHAMA TKM 47
6位 RKU龍ヶ崎グレース 47
7位 日本体育大学 39
8位 自衛隊体育学校PTS 27
9位 北海道バーバリアンズディアナ 22.5
10位 追手門学院VENUS 16.5
11位 横河武蔵野アルテミスターズ 9.5
12位 チャレンジチーム 5.5
今シーズンの最終戦が中止――

東京山九フェニックス

自衛隊体育学校PTS

日本体育大学

アルカス熊谷

三重パールズ

ながとブルーエンジェルス

ながとブルーエンジェルス

北海道バーバリアンズディアナ

自衛隊体育学校PTS。左側で高く跳躍しているのはキャプテンの石井