中村知春が感じるサクラセブンズの現在地、2度目のオリンピック出場を目指す思いとは | ラグビージャパン365

中村知春が感じるサクラセブンズの現在地、2度目のオリンピック出場を目指す思いとは

2024/02/12

文●編集部


9日、7人制ラグビー日本代表こと、サクラセブンズが練習後取材に応じた。2011年日本代表入りし、13年間女子セブンズを支えてきた中村知春(ナナイロプリズム福岡)は、リオに続き2大会目のオリンピック出場を目指す。今シーズン、サクラセブンズはコアチーム入りし、ワールドシリーズに参戦してきているが、ここまで3戦を終え全体の10位。中村はチーム現状とパリオリンピックに対して「個人的に、今回のシリーズ順位が必然的にオリンピック順位と同じだろうなと思う冷静な自分がいる」と心境を語った。

――ここまでのワールドシリーズを戦ってみて


3大会が終わって順位が下がってきているので、みんなでしっかりもう1回基本的なところを振り返るとともに、コーチ陣からもミーティングで「トライを取りきる質」というところを話に出してもらっています。何か新しいことをやるというよりは、質にこだわっています。


――メンバーを変更している影響は?


最初の2シリーズはそうですね、みんなに経験させるというところでという説明はありました。ただ、全然余裕をもてるるような順位ではないというか、立ち位置ではないと私は思っています。プールのくじ運とか、そういったものを含めて総合8位というのは奇跡みたいなもので。実力としてはまだまだ全然だと思っています。どういうふうに舵を切るかは重要なタイミングなんじゃないかな。

――これからの3大会は勝ちにこだわっていく


ここまでは新しいメンバー含めてチャレンジはしたんじゃないかなと。全然結果が出ていないというところはありますが。




「やっぱり結果が一番。その延長線上にオリンピックがある」

――結果は出ていないけど今シーズン良くなってきているところは?


どこかな・・・。前回大会では今まで全く取れなかったところで、キックオフ後のチェイスで再獲得できるようになってきたというのは一ついいところかなと思いますけど、まだまだ全然ムラがありますし、ちょっと(チームとして)後退してしまったような感覚はあります。


――ここまで2つのオリンピックに挑戦してきましたが、その時と比較して現在フランス五輪を目指しているこの時期の心境は


過去2回はすごく焦りがあった感じですね。オリンピックが一発勝負ということでどうしようという焦りがあったんですが、私個人としては今回のシリーズの順位が必然的にオリンピックの順位と絶対同じだろうなというふうに思っているので、(シリーズで)結果出すというか、5位以内、普通に3位以内に入れるチャンスがなければ、もうオリンピックも結果は出ないだろうなという冷静な自分もいるのが過去2大会の時を比べて違う部分ですね。



やっぱり結果が一番だと思っています。その延長線上にオリンピックというものがあるし、オリンピック直前はいろんなことが起こるので、そこの場にいれることも運を含めたものかなと思っています。まずは集中できるところとしてワールドシリーズの順位というのは非常にこだわってやっていきたいですね。


――今年で選手として集大成的にしたいというような思いは?


基本的には東京オリンピック以降は、自分としてもボーナス期間、その2年間でチームを立て直して、あとはいけるところまでいけたらいいなという気持ちなので、全然いつ離れても頑張ったなと思えると思います。オリンピックに立てたら、非常にその大会は家族を含め、今まで支えてくださった人たちに感謝をつたえられるようなそういう気持ちをもって試合をしたいですね。


ラグビーキャリア的にも1年1年を必死に生きてきたらこの年になったという感じなので、リーチ・マイケルさんとか、堀江(翔太)さんとか、バスケの吉田(亜沙美)さんとか、何かパワーをもらいますね。

私もやりたいんですよ。力になれる自信もあるし、何かそういう残りたいなと思うようなチームづくりをしていくし、そういうチームであってほしいし、ポジティブに終わりたいな。





これまでは特攻隊長みたいな感じだったんですけど、そこも求められていなくて、むしろ落ち着けよとか、頑張りどころ間違えるなよみたいなことを言われるんです(笑)。落ち着きつつ、締めつつ、要所要所でオリンピックとは何か、そういうことをきちんと伝えられる選手であるということが理想ですし、本当、リーチ・マイケルさんみたいに泥臭くやるところですかね。

なんか、サクラセブンズの「ハートアンドソール」みたいなところになっていければ貢献もできるかな。


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