坂手淳史―今の目標、エディージャパンで託されている役割、そして現在地 | ラグビージャパン365

坂手淳史―今の目標、エディージャパンで託されている役割、そして現在地

2024/08/17

文●編集部


パシフィック・ネーションズカップ、カナダ戦に向け宮崎合宿をおこなっているラグビー日本代表。練習後にHO坂手淳史(埼玉パナソニックワイルドナイツ)が取材に応じた。若い選手が多く招集されているエディージャパンの中で経験値のある坂手に託されている役割とは。2027年ワールドカップに向けて坂手本人として目指しているところとは。

――前回のキャンプから今回変わったことや新しいことに取り組んでいるとかありますか


大きく変わったところはそこまで多くはないですけど、サマーシリーズの中での自分たちの反省を踏まえて、そこを今しっかりと改善しているところです。特にメディアでもたくさん出ていると思うんですけど、ミスが多かったり、ターンオーバーが多かったので、それは僕たちの超速ラグビーをするうえで大きなストップになってしまうし、うまくいかなかった大きな要因になったと思うので、それに対する準備ということをしています。


イタリア戦でもラインアウトでのロストも多かったですし、ジャッカルされるシーンも多かったですし、ミスして相手にボールを渡してしまうシーンというのが多々あったので、そこで自分たちがボールを保有していたら、もっともっと自分たちの超速ラグビーに近いところを見せることができたと思います。

坂手淳史

坂手淳史

――立川選手がキャプテンになったこと、リーチ選手がいなかったり、チームのリーダーグループとしての機能はどのように変化していますか。


ハルさんがキャプテンに任命されましたが、任命されていなくてもハルさんはハルさんらしく常に全力でやっていてくれていたのを見てたので、何も言うことなく、僕たちとしてもサポートしたいという思いがあります。このチームをどうドライブしていくかだったり、選手たち一人ひとりが大きな力を出していかないといけないと思っています。ハルさん一人に何かをしてもらうというより、僕たちはそういう思いで一緒にやっていければなと思っています。


(リーチ選手がいないことについて)一緒にやっていた選手がいないというところはあるんですけど、今のところ影響を感じていないというか、いい形で日々の練習は進んでいいます。ただ、テストマッチで勝っていくというときにゲームの中でどういう判断をしていくかとか、ゲームの中での判断は前回のサマーシリーズから考えていかないといけない部分だと思うので、クロスゲームになった中でもターニングポイントをしっかりその場そのばで判断できるようにコミュニケーションとっていきたいなと思っています。

今まではリーチさんだったり(齋藤)直人を中心にやっていたところを、今回その選手たちがいないので、自分たちがしっかりとやっていかないといけないなというふうに思っています。

――坂手さんもコミュニケーションは非常に得意なところだと思いますが、坂手さんからみて立川選手のコミュニケーション能力はどう感じますか



今までFWとBKが分かれていて、あまり一緒に練習していなかったんですけど、やっぱり広いところ見えているというか、細かいことより、大きなところをしっかりと見てチームがぶれないようにするというところはすごく長けていると感じます。チームの若い選手たちに対しての声がけだったり、そういうところでのやわらかさがありながらしっかり物事を伝えていくコミュニーケーションの取り方も長けているんじゃないかなと思っています。

これから一緒にやっていく中で、本当にいろんなハルさんのキャプテンシーが見れると思うので、僕自身もいろいろ学びながらやっていきたいと思っています。


――今FWは若いメンバーが多くて、キャップ数的にも一番多いです。彼らと練習を一緒にやる中で一番意識していることはなんですか?


先ほども言ったところで、自分たちでボールをロストしないというところと、自分たちのセットプレーはすごく大事になってくるので、そうなるとスクラムについては今すごくフォーカスしています。

他のリーダーが話している中でも自分たちがやるべきことということをやりながらこの数日過ごしていますし、良くなってきていると思います。いいかたちで進んでいるなというのを感じながらやっています。


――テストマッチではあまり勝てなくてチームが良くなっていくためには何が一番大事になってくると思いますか


ゲームの中での判断だったり、ゲームの中で、ここだっというところでの集中力だったり、テストマッチで勝つためにはそういうところが大事だと思います。PNCは本当に厳しい戦いになるだろうなということは予測していますし、いろいろなこと考えて、予測しながらその場その場で正しい判断をし続けるというkとが大事だと思っています。

それはサマーシリーズの中での大きな反省点だったと思いますし、シリーズを通して判断は難しい部分がたくさんあると思うので、そこをクリアにしながらやっていくということが、経験している選手たちの役目でもあると思います。今頑張って全力でやっている若い選手たちに伝えていくというのも大事だと思っています。


――今の目標はどこに置いていますか


「ラグビーがうまくなる」というのは常に僕自身の目標でもあるので、常に成長したいと思いますし、今までエディージャパンが始まるまでの数年間、ジェイミージャパンでやってきたところ、ワイルドナイツでやっていることから少し違った部分だったり、アプローチができてすごく今楽しんでいますし、自分の中でももっとできるなというところを感じながら日々感じているので、自分のレベルをしっかりと上げたいと思っています。

セットプレーをしっかりと安定させることが大事だと思います。その中で存在感を出していったり、ゲームにどうインパクト与えていくかというところも含めて自分として伸びていければいいなと思っています。


――これまでのジャパンでは両脇が一緒にやっているワイルドナイツの選手であることが多かったですが、今回は他のチームであることについてなにか変化は?


僕自身の変化はないんですけど、腕の位置をどうするかとか、足の位置をどうするかとかみんなが一番組みやすいような形で組むのが一番だと思うので、そういうコミュニケーションは変わらず取っています。


――そこは教えるというより、コミュニケーションしながら一番いいものを引き出していっているという感じ?


教えるときもありますし、こうしたほうがいいよっていう僕の持っているアイデアを伝えるときもありますし、それがうまくいくときもあれば、自分が思っているのと違う方がうまくいくときもやっぱりあるので、互いに話しながら全員がいい感じで組めるところを探しながらという感じですね。

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