宮崎合宿レポート、エディー・ジョーンズHC「若い選手とシニアの選手がうまくミックスできている」エディー・ジョーンズHC | ラグビージャパン365

宮崎合宿レポート、エディー・ジョーンズHC「若い選手とシニアの選手がうまくミックスできている」エディー・ジョーンズHC

2024/06/11

文●編集部


10日、宮崎合宿をしているラグビー日本代表は公開練習を行った。練習終了後、エディー・ジョーンズHCが取材に応じた。22日に行われるイングランド代表とのテストマッチについて「合宿が順調に進んでいることを嬉しく思う。でも決して満足していない」と話した。

――グラウンドに見られない選手もいたが、スケジュール変更の意図は


いやあ、スケジュールなんてあるんですねえ。毎週スケジュールを見ながら、何をすべきかを確認していて、今日はこれが必要なトレーニングだと考えました。




――今日初めてラグビーの練習を見たが、短い休憩、リスタートの速さ、これが「超速ラグビー」の影響なのか


自分たちのやりたいプレーの練習を始めているところです。2週間後、正確には12日後にイングランドとの試合が控えていますからね。そして、自分たちがどうプレーしたいかを実践するところから始める必要があります。今まではビルディングの積み重ねが多かったけど、実際にプレッシャーのかかる中でのチームセッションは初めてです。


――今日のメンバー分けはイングランド戦を想定したものか


35 人の選手が外で練習をしました。全員が選考の対象です。現時点では、ただミックスして見たり組み合わせたりしているだけなので、セレクションについてはそこから判断できるものはありませんよ。


――スクラム練習ではリーチがロックに入っていた


まあ、それはずっと言ってきたように、リーチがLOでプレーをする可能性はあります。バックローでもロックでもいいんですよ。そうですね、おそらく今後は4人のバックローを配置してそのうちの一人がロックであるということも考えられると思います。




――イングランド戦まで残り12日、今の合宿の手応えは


合宿が順調に進んでいることを本当にうれしく思っています。でも、決して満足はしていません。私たちは常に、毎日少しずつ良くなりたいと思っています。今日よりももっといいトレーニングをしたいですね。でも、正しい方向に進んでいる限り、その進歩には喜んでいます。





――前に言っていたように、練習時間が限られている中では、ある程度(やることは)フォーカスを絞るのか


イングランドとのテストマッチでは、ボールの奪い合い、セットプレーの攻防、空中戦、そしてテリトリー争いといったものが待ち受けています。だから、そういう部分でしっかりとチームをオーガナイズし、ボールを奪ったら、今まさに我々が取り組んでいるようなアタックを実行できるようにしなければなりません。ですが、私たちはチーム全体としてのスピードと脅威を持ってプレーする必要があります。


――あとはヘディングのディフェンスですか


ゴールキーパーを用意していますし、キーパーグローブも用意していますよ(笑)。






――朝から練習し、選手の疲れやコンディションは


素晴らしいという一言につきます。


――アタックとディフェンスのところ、75分時間をとっていたことと、時計を置いた狙い


時計はトレーニングセッションの時間を計るものです。そうですね、1日にどれくらいの時間、トレーニングするかというのは、ちょっと科学的に考えています。私たちは、チームの最適なデベロップメントをどうすれば実現できるかを考えています。


――可視化することでより集中できるということか


それはいくつかあります。まず第一に、コーチ陣が時間を規律正しく使うことです。みんなもっとやりたいし、もうちょっとやりたいと思って練習時間が長すぎてしまうことがありますが、試合は80分です。


だから、私たちはそれを再現しようとしています。テストウィークでは、1週間の合計で35分のボール・イン・プレーをしたいのですが、今週はトレーニングウィークです。選手たちは疲れるでしょうが戦い抜かなければならないんです。やることはたくさんあります。ほとんどのチームが10週間かけてやるプレシーズンを、私たちは10日間でやろうとしているんです。



――宮崎に戻ってきた感想と新しい施設について


昨日は大雨だったので、以前はホテルの反対側の駐車場でウェイトトレーニングをしていたことを思い出しました。毎回ホテルから100枚ほどタオルを借りて、濡れないようにしなければなりませんでした。そして今、私たちはまさに一流の施設を手に入れました。ラグビーのトレーニング施設としては世界でもトップクラスです。

山沢拓也、矢崎由高

山沢拓也、矢崎由高


だから、選手たちが自分たちの幸運を理解してくれているのはありがたいことだし、ここでの時間を最大限に生かしたいと思っています。


――このキャンプでのご自身の発見や学び


今日、初めてフィジカル面や疲労、プレッシャーの中でプレーしましたが、選手たちは本当に素早く学んでいます。選手たちは本当に習得が早くて、おそらく私がこれまでの日本人選手たちの適応よりも早いと思いますので、そこは嬉しいことですね。

齋藤直人

齋藤直人


もっと良くなりたいという彼らの気持ちは、まさに一流だと思います。それはとても良かったです。それに、若い選手とシニアの選手がうまくミックスされています。矢崎は今日が初めてのトレーニングでしたが、まだ若いのによく頑張ったと思います。


――矢崎は練習生だがイングランド戦では立場が変わる可能性もあるのか


まあ、セレクションのようなことは、今日ここでお話しするようなことではありません。現在、35人の選手がメンバー争いをしていて、彼にはその力があります。彼はウイングでもフルバックでもプレーできる能力を持っています。リーチの例で挙げたように、複数のポジションができる選手もいます。リーチは、4、6、8番でのプレーができます。

矢崎由高

矢崎由高



リーチ・マイケル

リーチ・マイケル




今は4でトレーニングしていますが、明日は6でトレーニングするかもしれない。だからみなさんが早起きすれば、6番でトレーニングしているシーンが見られるかもしれません。または、朝8時に来れば8番でトレーニングしているかもしれませんが、10時に来れば10番ではトレーニングしていないでしょうね。


――5人の選手がいなかったが、イングランド戦は厳しいのか


いえ、今の段階ではそうとは言えません。週明けまでに練習場に戻っていれば、イングランド代表戦に選ばれる可能性はまだあります。


藤原忍

藤原忍



――改めて宮崎で日本代表を指導する感想


特にこのような重要な局面において、日本代表のコーチになることは、非常に名誉なことです。ご存知のように、今、日本のラグビーはちょっとした転換期を迎えています。いい時期もありましたが、今のところチームの方向性は下り坂です。



ですから、それを変える必要があります。そして私たちは、これまでとは違うプレースタイルでそれを実現したいのです。そのような機会を与えていただき、とても光栄で、日本代表の次世代を担う選手の育成には大きな責任があります。でも、この仕事をするのが楽しいんです。


――ヴィクター・マットフィールド、オーウェン・フランクスのコーチング


彼らは特にセットプレーに関する最新の知識を持っているので、本当に素晴らしいことです。そしてフロントローは、ここに来てから基本的にオーウェンと行動を共にしています。ロックの選手たちはたくさんヴィクターから学んでいます。

ヴィクター・マットフィールド

ヴィクター・マットフィールド



フォワードにとってはかなり特別なコーチングです。彼らはワールドカップで合わせて3回優勝していますし、スーパーラグビーでは8~9回優勝しているかもしれません。彼らは優勝経験者ですから、選手たちにそういう 勝つことの習慣をもたらすのです。

オーウェン・フランクス

オーウェン・フランクス



――追加招集の選手について


今の段階では、選手を招集することはありませんよ。そうですね、キャンプに参加している新しい選手たちのコンディションを見極めているところです。今週はかなりタフな1週間が予定されているので、週明けには彼らのコンディションがわかるでしょう。




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