４月20日（日）15:10より「Shonan BMW スタジアム平塚」にて、湘南ベルマーレスポーツクラブが、Jリーグクラブ初となる７人制ラグビーの男女のセブンズチーム「湘南ベルマーレラグビーセブンズ」、通称「Bell７」を発足するにあたり、記者会見を行った。登壇者は「NPO法人湘南ベルマーレスポーツクラブ」の理事長を務める水谷尚人氏（48歳）と、過去にHondaや龍谷大、専修大でヘッドコーチを務め、このたび「湘南ベルマーレラグビーセブンズチーム」のGMに就任した小畑江至氏（44歳）の２人だ。

ラグビーのノーサイド精神がクラブにいい影響を与える

冒頭、水谷理事長が、湘南ベルマーレスポーツクラブがセブンズチームを発足させた理由を簡単に説明した。「『湘南ベルマーレビール』を発売しているサンクトガーレンの社長さんが通っているジムを経営しているのが、厚木でラグビースクールを指導している小畑さんという縁がありました。セブンズが新たにオリンピック競技になったことや、ラグビーのノーサイド精神が良い影響をクラブに与えると思って今回の決断に至りました」

総合型スポーツクラブとして活動している湘南ベルマーレとしては、サッカーを軸にビーチバレー、トライアスロン、フットサル、サイクルロードがチームとして活動し、今回のセブンズ（７人制ラグビー）は５チーム目となる。ラグビーはホームタウン内でも（特に藤沢や茅ヶ崎）で盛んなスポーツで、湘南地域でのさらなる普及、発展を目指して発足する運びとなったという。

「Bell７」のGMに就任した小畑氏は「セブンズはオリンピックの正式種目となり、ラグビーの普及、育成が盛んになっている。子どもたちが夢を見られるように展開していきたい。また高校や大学を卒業した後に、ラグビーをやる場所があまりないということで、（Bell７が）若い世代の選手、そして指導者、スタッフも含めて活躍できる場所になれたらいいなと思う」と挨拶した。

小畑GMは1969年生まれの44歳。中学からラグビーを始め、東山高、龍谷大で主にFLとしてプレーし、京都学園高、東山高校、Honda、専修大、栗田工業などでの指導歴がある。現在は厚木のラグビースクール等でも指導する。日本ラグビー協会の「リソースコーチ」や「IRBコーチングエデュケーター」も務めている。

「Bell７」はアマチュアチームとして発足し、練習は当面は週１回、４月に藤沢市大庭に開業した湘南ベルマーレが運営するフットサル場で行われる。所属選手（男女ともに20名の予定）は、５月11日（日）に行うトライアウトで募る。ラグビー経験や年齢は不問で、すでにフットサルやアメリカンフットボール経験者が応募してきているという。

トライアウトの詳細は湘南ベルマーレの公式HPを参照→http://www.bellmare.co.jp/101802

テクニカルディレクターには、マツダ、カネカなどでプレーし日本代表15キャップを持つニュージーランド人のスティーブ・ミルン氏が就任する。「スティーブは立ち上げの時にすでに来日しています。今後は、定期的に連絡を取り合って　試合のときなどに呼びたいと思っています」（小畑GM）

気になるのはサッカーチームとの交流や絡みだが、湘南ベルマーレスポーツクラブの他の３競技と同様とのこと。「他の競技と交流や情報交換はしていきたい」（水谷理事長）

セブンズのチームとしての目標を聞くと、小畑GMは「トライアウトを受ける選手にもよりますが、時間がない中でもリオデジャネイロ五輪に選手を輩出することが一番の目標です。これまでのコーチの経験やネットワークを利用しながら選手を育成していきたい。『Bell７』の活動を通して、日本代表までの道筋ができたらよいと考えています」と抱負を述べた。

今後の展開として、水谷理事長は「今後は湘南ベルマーレスポーツクラブとしてラグビースクールもできたらと思います。子どもたちにいろんなスポーツをできる、選べる環境を提供できたら」と普及や育成にも力を入れていく方針を明かした。小畑GMも、総合スポーツクラブとして「余暇を楽しむのが本来のクラブの考え方だと思います。各種団体と協力してイベントなどを行い、ラグビーやセブンズという競技を知る機会を増やしつつ、ラグビーの新たなる価値を発信していきたい」と意気込みを語った。