こんにちは、翔太です。
日本代表のシーズンが終わったと思ったら、休む間もなくパリ五輪の熱戦が連日続いています。
2016年のリオデジャネイロ五輪から採用された7人制ラグビーはこれが3大会目。世界のラグビーにおける7人制の、そしてオリンピックの存在感は大会を重ねる毎に大きくなっています。そして今大会で僕が感じたのは、7人制ラグビーの質的な変化です。その変貌ぶりは、別のスポーツになったと言いたくなるくらいです。まず、僕がそう思う理由をお話しましょう。
プレーの密度があがっている
最も大きな変化を感じるのは、プレーの密度が上がっていることです。ランニングのスピード、それもトライを取りに行くときだけでなく、中間走のスピードも、タックラーのスピードも、何もかもが上がっている。コンタクトプレーのコリジョン(衝突)の強度も上がっている。
セブンズといえばかつては、ディフェンス(以下、DF)は前に出ない、アタックも前に出ずに棒立ちになって、スペースを探してキョロキョロしている…そんな場面を連想する人が多かったと思います。タックルされてブレイクダウンを作るよりも、タックルされないように、下がりながらでもスペースを探す。アタック側も飛び出さず、面を作ってじわじわとプレッシャーをかけて囲い込む…そんなイメージです。
攻める側も守る側もコンタクトプレーはよりもスペースを作る/埋める意識で駆け引きをする、フワッとした攻防が中心でした。
フォーメーション的に言うと、当時のセブンズのDFは、7人のうち6人がフロントラインに並び、ひとりが後方に下がってキックに備えるスイーパーを務める「6-1」が主流でした。
セブンズの場合は人数が少ないこともあってアタックの工夫の余地はあまりない。ポッドをいくつ作るとか、ダミーをどのように入れて人を余らせるとかいった戦術の工夫があまり進まず、選手個々の対人スキル、ひらめきなどの要素が攻防の中心だったのだと思います。
そんなセブンズが変化したのはDFからです。