6月27日、セブンズ男子日本代表のキャプテンを務める、松井千士選手がオンラインインタビューに応じた。リオ五輪ではバックアップメンバーとなり試合出場することなく悔しい時間を過ごした。その悔しさをバネに5年越しの五輪出場メンバーに選出された喜びと同時に、その悔しさがわかるからこそ、「12人ではなく、16人全員でメダルを取りに行く」その思いは固い。
――メンバーが決まったということで心境の変化は
1年ほど前からキャプテンをやっていて、メンバーに入れていただき、リオでは入れなかったんで楽しみたいと思っています。
――5年前と今で成長した部分は?
フィジカルの部分が一番伸びた。あの(リオでの)経験があったので、メンタルの部分が大きく成長して、何があっても動じなくなりました。あと1ヶ月、対戦国も明日に決まる(*インタビューが行われたのは27日)ので分析だとか、どういう作戦で負かすか、チームとして取り組んでいきたい。
――藤田慶和選手とともにリオで同じように悔しい経験をしました。松井選手からみて藤田選手が成長した部分は。
ヨシさん(藤田慶和)と5年目、本当に悔しい思いをして、2人で東京五輪に入ろうと話をしていました。それが実現して2人ともメンバーに入ってよかったです。ライバルというより、先輩ですし、チームメイトです。
先輩なので、どこが成長したという話を僕がするのはおかしいですが、ディフェンスではなかなか抜かれなくなりましたし、ダイナミックなランは自信をもっていて、人を活かすプレーをする部分でも成長されているというところがあります。
――バックアップメンバーと一緒に練習していることについて
僕自身と藤田さんは、その(バックアップメンバーの)気持ちがわかっているので、ケアをするというより一緒に戦ってほしいと全員の前で、16人全員でメダルを取りに行こうと話しました。
4人とも諦めず一緒にやっていこうと話してくれていますし、それを体現しているので、チームにとってはいい影響を与えてくれています。オリンピックが始まれば、同じウェアも着れないし、選手村にも入れないのですが、一緒に戦ってほしい、力になると言い続けていきたい。
――以前会見で「望まれた大会でないかもしれないけど、自分たちにできることはラグビーだけ」という話をされていましたがその思いとは
オリンピックが今、どういう大会なのかというのを全員で話しました。元々は望まれて、夢、希望を与える大会でしが、コロナの影響で中止や延期とか、スポーツより命が大事とか、僕たちもネガティブに考えてしまう部分がありました。
けど、開催されることになりました。僕たちは、医療従事者の方みたいに命を助けることはできませんが、僕たちはラグビーができる、ラグビーしかできないので、勇気や希望を与えるようなプレーをしようという話をしました。