3月2日、横浜キヤノンイーグルスは、7位の東京サントリーサンゴリアスと秩父宮で対戦。この試合に負けると、プレーオフ進出圏外になるということで「マストWIN」の状況で挑んだ重要な一戦。
サンゴリアスに先制を許したものの、SO田村優のPGと2試合ぶりに復帰したCTBジェシー・クリエルのトライで13-7と逆転して前半を折り返した。

前半37分、クリエルのトライ
後半サンゴリアスの連続攻撃にあい50分、FB河瀬諒介のトライで逆転を許すも、59分、田村のハイパントをWTB石田吉平がキャッチ。そこからモメンタムを維持すると最後はFBブレンダン・オーウェンのトライで逆転。

後半19分ブレンダン・オーウェンのトライ
粘るサンゴリアスに対して、70分、ハーフウェイ付近でペナルティーキックを獲得すると、ショットを選択。田村が50mのロングPGを成功させて26-19と突き離すと76分、WTB石田吉平のトライで試合を決めた。33-22でイーグルスが勝利し、勝点を25として5位に浮上して前半戦10試合を終えた。

後半30分ハーフウェイ付近からロングPGを決めた

ハーモンが蹴り出しノーサイド
試合後の沢木敬介監督、梶村祐介キャプテンのコメントをお伝えする。
沢木敬介監督

沢木敬介監督
我々がなかなか望む結果がでないんでそういう試合が続いてて、今週しっかりね、勝ちにやっぱりこだわらなきゃいけないっていうのを僕も。何ていうんすかね。改めて思ったし、やっぱそういうのが見てる人にも伝わるし積極的なプレーも自分のとこで今週はしっかりとね、そういうチームプレーして、本当に勝ちにこだわりを持って自分たちがこうやってきたことをやり切るっていうそういうマインドで1週間準備してきました。

古川聖人
改善するポイントたくさんありますけれども、ポジティブな面もありましたし、僕が見ている限りではやっぱりこのゲームに勝ちたいっていう気持ちは伝わってきたんで、こっからまだシーズン続くんで、しっかりと自分たちがターゲット見据えて、バイウィークを挟んでまたいい準備していきたいと思います。

後半36分石田吉平のトライ
――決定的な場面でトライをとれたのは?
しっかりやってきたことをやり切るということで、それでも結果がだめだったらもうお手上げだと思うんですよ。なんでしょうがないっていうそういう言い訳を作らないように、もうやり切るっていうところが多分みんなそういう気持ちが入っていたプレーだったと思います。

沢木敬介監督
――『勝ちにこだわっていかなきゃいけないと改めて思った』のは?
僕は一週間色々考えて結局、こう突き動かすものってやっぱりその気持ちだと思うんですよ。以上です。
――今日の試合ではどの部分でその気持が見えましたか?
いろんなところで見かけましたね。ただそれがやっぱり空回りしているところもあったんですけど、それってネガティブになることじゃなくて、今のこのチーム状況をうまく操れるようになってくると、こっからまたレベルアップできるんじゃないかなと思います。

――そういう気持ちの部分で今日は何か変化が見えた?
先週のヒート戦もそうだし、負けている試合とかやっぱり最後、相手の方が勝ちたい気持ちが強いなというのを何回も見て感じてました。(アプローチに関しては)普通に行きましょうという感じでしたね。
――ショット選択について
選手たちで話して決めたことがあるんです、それはもう全然良い判断だと思っています。

中村駿太
――今日の試合で100キャップを取った中村駿太選手について
本当に幼い子どもだった駿太が100キャップ取るといういう、時がすぎるのも早いなって思います。あと、うちメモリアルゲームでね、勝つことがやっとできたんで。今まで全部負けているんですよ。誰かの100キャップとか50キャップとか。やっと勝ったなという思いです。

――中村選手の変化とかは
うちに移籍してきて、まだ彼が臨んでいるポジションには到達できていないと思うんですけど、そこはやっぱもっとハングリーになって、インターナショナルレベルになって、テストマッチプレーヤーになんなきゃいけないと思います。もう10何年ぐらいかな、まあ長い付き合いですけども、これからも僕に怒られ続けるんじゃないですかね。
梶村祐介キャプテン

梶村祐介キャプテン
今日の試合はどれだけ一人一人がチームのためにプレーできるかっていうところをマインドセットにおいて試合に入りました。結果、勝つことができましたし、ただその中でも改善しないといけないポイントはあったので、自信をもっていいところとしっかり改善しないといけないところはしっかりともう一度矢印を自分たちに向けて準備し直したいと思います。

梶村祐介
――ホンダ戦では取り切れない場面もありましたが、今日の試合では取り切れたのは
自分たちのラグビー、自分たちのプレースタイルに必要なものっていうのは、いつでも『リンケージ』なので、今週一週間のリンケージしてアタックするところはかなり重点をおいて準備してきましたし、今日にかんしてはセットピースからいくつか取れたトライもあったので、事前のコミュニケーションも今日は良かったかなと思います。

――チームの中で雰囲気で変わったところ
メンバー発表があったときに、週末のメンバー外はライザースっていうふうに形つくられるんですけど、彼らがやっぱりメンバーに対してすごいプレッシャーをかけてくれるようになったし、自分たちもそのプレッシャーをはねのけようとするし、準備の段階で決して気持ちいいトレーニングではないんですけど、ゲームと同じようなシチュエーションのプレッシャーの中で準備できているっていうのは、今週大きかったのかなと思いました。

――後半、ロングPGの場面。あの位置でショットを狙ったのは?
いや僕は正直ちょっと遠いかなと思ったんで、ラインアウトでいいかなと思っていたんですけど、(田村)優さんが『いける』と2本ともいってくれたので、もう10番がそういうならばそうしてみようと決意しました。

――100キャップを迎えた中村駿太選手について
陽気な人だなと思いますね。例えばチームが負けこんだときも、どんなときでも週明けから、グラウンドに来たら一番元気だし、チームにエナジーを与えてくれるし、そういう意味では何か周りをいい方向に持っていってくれるそういう人かなと思います。