天理大、初の日本一へ、頂点を決めた80分の軌跡 | ラグビージャパン365

天理大、初の日本一へ、頂点を決めた80分の軌跡

2021/01/17

文●編集部


1月11日、大学日本一を決める第57回全国大学ラグビー選手権大会決勝が、国立競技場で行われた。決勝に進出したのは、天理大学(関西大学Aリーグ1位)と早稲田大学(関東大学対抗戦2位)の2校

試合直前、初優勝を狙う天理大学・松岡大和キャプテンは「チームの雰囲気はいい感じで仕上がっています。今日の試合はディフェンスの部分での我慢比べだと思うのでそこを相手よりも上回っていきたい。これまで悔しい思いをしてきた選手がたくさんいますし、先輩たちの思いも背負って早稲田に対して向かっていきたい。」と話した。

また連覇をかけた早稲田大学・丸尾崇生キャプテンは、「いい準備をしてきたので自信をもって臨みたい。全ての局面、すべてのプレーで早稲田が仕掛ける。今までやってきたこと積み上げてきたことをすべて出し切り必ず勝ちたい」と話した。

早稲田大学が先に入場。続いて天理大学。初優勝をかけて松岡主将を先頭に入場。互いにハドルを組み、頂点を目指すためにやるべきことを確認する。

 

試合開始早々、天理が流れをつかむ。早稲田PR小林賢太に対して天理HO佐藤が低いタックルに入り、PR小鍛治がボールをはぎとってLOモアラにパス。

SO松永が裏のスペースへキックし、22m内側のラインアウト。天理NO8山村がノックオンしたボールを早稲田がキャッチしアタック。早稲田陣内22m内側で、再びモアラがカウンターラックでボールを奪うとFL松岡がキャリーしゴール前へ。

CTB市川のトライで天理が先制

CTB市川のトライで天理が先制

SH藤原はCTB市川へフラットなパス。市川がトライ。天理大が待望の先制トライをきめた。SO松永のコンバージョンも決まり7-0とする。

SO松永のコンバージョンも精度高く決まった

SO松永のコンバージョンも精度高く決まった

 

FB河瀬はゲームプランの中であえて天理の強みであるFWにむかって仕掛けた。

FB河瀬はゲームプランの中であえて天理の強みであるFWにむかって仕掛けた。

追いかける早稲田の攻撃。天理のキックに対して、FB河瀬涼介のカウンターでハーフウェイ付近まで戻しフェイズを重ねる。なかなか10mから前進できないでいると6分、天理PR小鍛冶が低く入って、HO佐藤がボールに絡みジャッカル。天理が再びチャンスを迎える。

7分、ゴール前のラインアウト。天理はモアラにあわせゴール前の密集。リモールを組むが早稲田がディフェンスで食い止める。再びラック。9フェイズ目、モアラがピックアンドゴ―でトライ。コンバージョンも決まって14-0。

モアラの力強いキャリーで追加点

モアラの力強いキャリーで追加点

 

前半10分を終えたところで天理が2本トライをとったことで、気持ち的にも若干余裕ができた状態で試合をすすめる。

早稲田FB河瀬と天理CTBフィフィタのマッチアップ

早稲田FB河瀬と天理CTBフィフィタのマッチアップ

12分、早稲田はハイパントでFB河瀬がフィフィタとのマッチアップでボールをキャッチ。敵陣に入れるかと思われたが、直後、SO吉村のキックがダイレクトタッチとなって流れが止まる。

準決勝での怪我から復帰のWTBハビリ

準決勝での怪我から復帰のWTBハビリ

天理のアタック、CTBフィフィタがグラバーキックでTBハビリを走らせるがボールがタッチラインを割ってしまい早稲田ボールに。14分、天理のオフサイドで早稲田がようやく敵陣深くに攻め込む。敵陣22m付近のラインアウト。ここはボールが乱れるがなんとか早稲田がキープ。プレッシャーをかけにいった天理がハイタックルのペナルティー。

早稲田はPR小林のトライを返す

早稲田はPR小林のトライを返す

再び早稲田がゴール前10m付近のラインアウト。NO8丸尾がボールをキャッチしてモールを組む。早稲田はフェイズを重ね、19フェイズ目、SO吉村からクロスに入ってきたCTB長田がゲインしゴール前まであと数m。時間をかけずSH小西は展開。PR小林が相手ディフェンスを引きずりながらトライ。SO吉村のコンバージョンも決まって7-14とする。

21分、早稲田陣内15分付近の攻防、CTBフィフィタからWTB土橋のオフロードパスがとおり攻撃にモメンタムが生まれると、藤原は左サイドへ展開。

松永のPGで17-7に。

松永のPGで17-7に。

FB江本が外側へ流れながらもしっかり残しボールをキープ。天理のアタックに食い込まれた早稲田はノットロールアウェイのペナルティ。24分、天理はSO松永がPGを決めて17-7とする。

25分、天理は早稲田のカウンターアタックに対して、天理FWがプレッシャー。カウンターラックでボールを奪い、オープンサイドへ展開。SO松永のスローフォワードでチャンスを活かせないが天理の流れは変わらない。

27分、直後の早稲田ボールスクラム。悪い流れを断ち切りたい早稲田は丸尾キャプテンがしかける。相手ペナルティーからクイックでリスタート。ボールを敵陣22m手前までボールをキャリー。早稲田のパスが乱れたところ、CTB市川が長田に対してタックル。早稲田がたまらずペナルティー。天理がチャンスを迎えるもラインアウトキープできず早稲田ボールへ。カウンターアタックをかける早稲田は、河瀬が自陣22mを超える、天理もWTBハビリ、FB江本がボールに絡みボールを奪い、再び天理のチャンス。

直後のラインアウトモール、早稲田がコラプシングで天理にアドバンテージが出される。FWでフェイズを重ね、藤原のフラットでかつ高速なパスを市川がキャッチしトライ。22-7とリードを広げる。

市川が走り込むシンプルなサインプレーで天理が追加点

市川が走り込むシンプルなサインプレーで天理が追加点

35分、早稲田は自陣22m付近のマイボールラインアウトでノットストレートのミス。天理ボールのスクラム。早稲田がコラプシングのペナルティーで天理はショットではなく、タッチに蹴り出しトライを狙う。

ゴール前のラインアウトは、前にあわせてモール。早稲田にボールコラプシングの反則。天理はスクラムを選択。藤原からフィフィタ、市川とつながりトライ。コンバージョンも決まって29-7として天理大学がリードして前半を終えた。

後半、早稲田はCTB平井から伊藤へ交代。41分、CTB市川のゲインから天理が早稲田陣内へ攻め込む。早稲田は、天理の攻撃をなかなか止めることができず、ボールも奪うことができない。

44分、早稲田陣内ゴール前の早稲田ボールスクラム、天理がプッシュしてボールがインゴールへこぼれたところ、藤原がボールを抑えグラウディング。松永のコンバージョンも決まって36-7とし、勝負をほぼ決めた。

 

早稲田は51分、FB河瀬が1対1で相手ディフェンスをステップで交わすと狭いスペースを抜けて右隅にトライ。吉村のコンバージョンも決まって14-36とする。

54分、天理は敵陣10m付近のラインアウトから 、11番ハビリ、フィフィタ、そして江本とつながり22m内側まで前進するも天理はノックオン。追加点を奪いたい天理はやや攻撃の精度を欠いた。

それでも56分、敵陣15m付近のラックからSH藤原がラックサイドを自らボールをピックして前進。ゴールまで10m付近でポイントを作る。佐藤がボールアウトしてフィフィタへ。

フィフィタはディフェンス3人をひきつけてフリップパス。パスをうけたCTB市川が4本目のトライ。43-14とすると、64分、フィフィタのゲインからゴール前までボールを運ぶと藤原がフラットな高速パスをモアラに通しトライ。50-14として勝負を決めた。

 

 

 

66分、ハーフウェイ付近から早稲田PR小林がビッグゲイン、一度パスダミーを入れて、SH河村にラストパスを放ってトライ。21-50とする。

それでも天理の勢いは止まらない。71分、早稲田陣内22m付近のスクラム、早稲田はボールを展開したところ、天理がボールに絡みダウンさせずにモールアンプレアブル。天理が早稲田に攻撃をさせない。このタイミングで天理はFWを変更。早稲田がアーリプッシュ、NO8山村がクイックでリスタート。74分、フィフィタがゴール前までボールを引きつけ、FB江本がパスを受けトライ。

早稲田は79分、CTB伊藤がトライを決めるも試合終了。55-28。天理大学が早稲田大学に勝利して、悲願の初優勝を果たした。

 

 

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