11月30日(土)、東大阪花園ラグビー場では関西大学リーグ戦最終節、近畿大学(4勝2敗・勝ち点20)と関西学院大学(5勝1敗・勝ち点23)の一戦が行われた。勝利した方が大学選手権出場を決める。敗れると今シーズンが終わる。まさに両校にとって大一番の80分が始まった。
近大のキックオフで80分でゲームがスタート。SO中村優太(3年)が22m付近にキック。近大がプレッシャーかけるも関学がボールをキープ。関学陣内10m手前で近大がアタック。ハーフウェイ付近で近大がオブストラクションのペナルティ。関学はタッチに蹴り出し敵陣22mのラインアウト。
1分、ラインアウトからモールで一気に残りゴール前5mまで前進。ゴール前の攻防。近大ディフェンスラインのギャップをWTB山本快(4年)が抜けてトライ。ファーストチャンスを関学がスコアにつなげて先制。SO澤田壮太郎(4年)のゴールは決まらず0-5。
6分、近大は敵陣10m手前のラインアウトからモールで前進。敵陣10mライン付近でSH渡邉晴斗(2年)のボックスキックから暴れたボールをが近大に入る。関学がノックオンで近大ボールのファーストスクラム。
この試合を左右するセットプレーについて注目されたが、関学がアーリーでペナルティ。近大はフリーキックもらうと、クイックで仕掛ける。FWでボールをキープ。フェイズ12で近大がノックオン。関学は粘り強いディフェンスで相手のノックオンを誘った。
関学ゴール前のスクラム。互いの駆け引きで何度かスクラムがリスタート。関学がペナルティ。近大がコラプシング。関学が自陣10m付近までエリアを挽回。
14分、関学FB的場天飛(3年)がゲインするも、オリンピアンWTB14植田和磨(4年)がボールを引き抜きピンチを凌いだ。
16分、関学は敵陣10m付近のラックから丁寧にボールを繋いで大外のNO8小林典大(3年)がトライ。澤田のゴールも決まって12-0とする。
追いかける近大は、キックの蹴り合いから敵陣に押し込みラインアウトからアタック。ブレイクダウンでのアドバンテージをもらった近大はタッチに蹴り出しトライを狙いにいく。20分、敵陣ゴール前5mのラインアウト、近大にとっては2度目のチャンスを迎える。
ラインアウトのボールが乱れ、近大がノックオン。関学ボールのスクラム。今度は近大がプレッシャーをかけて関学がペナルティ。一気に攻勢が逆転。近大が再びラインアウト。ボールをキープ。モールを押し込む。FWで攻める近大。7フェイズ目、関学がターンオーバー。近大は再びチャンスを活かすことができない。関学ボールのスクラム。今度は近大がペナルティー。関学がハーフウェイ付近までエリアを戻しピンチを凌いだ。
28分、近大はハーフウェイ付近のブレイクダウンでHO村尾幹太(4年)がジャッカル。近大が再び敵陣22m付近へ。ラインアウトからBKに展開。LO駒井凌太(4年)がブレイク。PR蔡唯志(4年)がトライ。ここまで得点ランク1位のCTB嶋竜輝(4年)がゴールを狙うも失敗。12-5となる。
34分、関学・的場がゲインしCTB松本壮馬(4年)につないで敵陣に入るも、近大キャプテン中村志(4年)がジャッカルを決め、近大が再び敵陣にはいる。関学は前に出るディフェンスでプレッシャーをかけて36分、近大のオフサイドのペナルティーを誘発。関学がタッチに蹴り出し、22m内側に前進。38分、ラインアウトからモールを組むが、オブストラクション。近大としては相手のミスでピンチを脱した。
近大は直後のラインアウトからモールを押し込み敵陣15m付近まで前進。渡邉が展開。WTB11西柊太朗(2年)が抜けて22mラインまで前進。SO中村がインゴールへボールをキック。タッチインゴールで関学がスクラムを選択。関学がアーリーの連続ペナルティーで近大にPK。ラインアウトからのサインプレーで近大がアタック。関学が守りきり前半終了。12-5と関学がリードして前半を折り返した。
後半は関学のキックオフでスタート。後半序盤の5分でゲームが動く。41分、関学WTB武藤航生(3年)がキックチャージ、そのボールをFB的場が拾ってゴール中央にトライ。5-19と関学が先にスコアを入れた。追いかける近大はすぐさま反撃、SH渡邉がパスインターセプトしトライ。再び12-19と7点差に近大がする。
45分、関学は敵陣22m手前のブレイクダウンでPR大塚壮二郎(2年)がジャッカルを決めて近大がボールをだせずペナルティ。関学がショットを選択。澤田が確実に決めて22-12とリードを広げる。
後半少しゲームが落ち着くかと思われたが、47分、近大は敵陣15m付近でのラインアウト。NO8古寺直希(4年)のゲイン、22mまで前進。関学がペナルティ。今度は近大がショットを選択。嶋が落ち着いて決めて15-22。
50分、関学はPR市川晃己(4年)のビッグゲインから敵陣22mまで前進。ボールを展開するが、つながらずノックオン。52分、近大ボールのスクラムとなるが近大がアーリーで関学にフリーキック。タップでリスタート。近大がボールを奪って裏スペースにキック。関学が戻ってボールをキープ。互いにキックでのエリア取りの攻防となるが、ここは近大が上回って、敵陣22m手前でのラインアウト。
54分、近大ボールのラインアウト、モールを組んでSH渡邉がボックスキックを蹴るもキックが長くなり関学がフェアキャッチ。関学が蹴り返すも短く、近大のチャンスが続く。近大は直後のラインアウトからサインプレーでWTB植田がゴール前まで前進。アウトサイドから内に切り込んできたFB阿曽有馬(4年)が抜けてトライ。中村のゴールも決まり22-22と近大が同点に追いついた。
後半風上の近大はキックでエリア取りで優先に攻勢を高めると、60分敵陣でのマイボールラインアウトから攻撃を仕掛けるが近大はフォワードパスのミス。関学ボールのスクラム。
スクラムが安定せず、近大がペナルティー。関学のPKはボールがタッチを割らずゲームが続行。65分、関学が敵陣10mでオフサイド。近大が敵陣22m手前でラインアウト。近大のパスが乱れ関学にボールが入る。自陣10m付近からアタックする関学。近大がプレッシャーをかけて関学がノットリリースザボールの反則。近大が22m内側でのラインアウト。
モールを組んだ近大、早めにBKに展開し、SH渡邉がグラバーキック。CTB藤岡竜也(4年)がグラウディング。29-22と近大が逆転に成功する。
直後のキックオフ、関学武藤がキャッチし、関学がアタック。フェイズを重ねるが、近大・LO駒井がジャッカル。近大がピンチを凌いだ。
それでも71分、関学が敵陣10m付近でボールに絡み(田中)ゴール前5mでのラインアウトのチャンスを迎える。ラインアウトでサインプレーを見せるもノット5mでトライならず。
76分、近大は再びチャンスを迎える。ゴール前のラインアウトからモールを組むが、オブストラクションのペナルティ。関学は再び10m付近までエリアを戻す。近大がボールに絡みノックオン。関学ボールのスクラム。近大がペナルティを獲得してラインアウト。
近大がボールをキープ。関学が押し出し、残り2分に関学は全てをかける。関学は相手のペナルティで敵陣22mまで前進。ラインアウトからモール。ファイズを重ねるも近大が守りきり試合終了。最後の最後までわからない試合は29-22で近大が逆転勝利を収め、選手権出場を決めた。MOMには近大・SH渡邉晴斗が選ばれた。