桐蔭学園が史上6校目の花園大会3連覇!藤原秀之監督・堂園尚悟キャプテンコメント | ラグビージャパン365

桐蔭学園が史上6校目の花園大会3連覇!藤原秀之監督・堂園尚悟キャプテンコメント

2026/01/07

文●編集部


1月7日、花園ラグビー場では、第105回全国高校ラグビー選手権大会決勝、桐蔭学園(神奈川第1)と京都成章(京都)が対戦し、36-15で桐蔭学園が勝利し、史上6校目の大会3連覇を達成した。今大会は記念大会ということで大阪3校に勝利したことも関東勢としては初の快挙。桐蔭学園第60期が新たな歴史を切り開いた。試合後の桐蔭学園・藤原秀之監督、チームを支えてきた堂園尚悟キャプテンのコメントを紹介。

桐蔭学園 藤原秀之監督

藤原秀之監督

藤原秀之監督


優勝するなんて思ってもみなかったので、我々も本当にびっくりしています。

――3連覇を達成しましたね。

毎年、毎年チームが違うので、神奈川県の新人大会からすごく苦戦もしましたし、その後、たまたま選抜大会は勝たせていただきましたけども、1年間本当にケガ人も多く、この1年間苦労した、苦しんだ1年だったなと思っています。

――この決勝の試合を振り返って

前半、(トライを)取られましたけど、一本良い形で取りました。自分たちの形で取りましたから。あれで随分、落ち着いたかなと思っています。あとはミスボールがどっちに転ぶか、チャンスをどう掴むかというところの勝負だなと思っていたので、たまたまこっちに来たというだけの話だと思います。

――決勝に向けては選手たちにはどんな言葉をかけて挑んだのでしょうか。

とにかく「氣」を充実させないとダメなんで、彼らのスローガンも「氣」というところにあったので、氣入れていこうという話をしました。

――3年生たちにとっては最後のラグビーということになりましたが、この3年間を振り返って選手たちにはどんな言葉をかけますか

本当に強かったんだな、強くなったなと思います。だから、我々スタッフも謝罪しなきゃいけないかと思っています。

――ファンに向けて一言お願いします

神奈川、東京から多くのファンの皆さん、京都の方からも来ていただいて決勝戦を盛り上げていただき、本当にありがとうございます。京都成章さんとしっかり決勝戦に戦えたこと、それから大阪の3つとやれたことを我々にとってすごい栄養素になりましたし、勉強になりました。また頑張りたいと思います。


――準決勝だけでなく、決勝も勝ち切りましたね

そうですね。よく勝ったな、と思いますね。本当にかなり疲弊しちゃっているんですけど、今回は今までの大会の中で一番厳しい相手、2回戦から常翔(学園)さん、尾道さん、それから東海大大阪仰星さん、大阪桐蔭さん。今日、京都成章さん。本当に気の抜けない試合がずっと続いたので、選手も体だけじゃなくて、神経も疲れたなと思っています。


――試合前のアップも含めて試合の入りも重いのかな、と思ったんですけど、実際どうでしたか?

体自体は去年と比べたら結構、動いているなと思いました。昨日も全然、練習できる状況だったので。昨年度はしない方がいいだろうなと思ったんですけど、今日はもう昨日の段階でかなり体が軽そうだったので、今日は30分経てば動くだろうと思っていました。

堂園尚悟キャプテン

堂園尚悟キャプテン


――堂園キャテン出場の決断は?

今日の朝ですね。昨日の夜の段階で ある程度、いけるって分かったので、朝のところでもう一回治療して、 最終的に本人が(出たいと)。ただスローは厳しいかもしれないと思ったので、PR田邊がずっと、一年間通して用意していましたから、そういう意味では心配していなかったです。

――前半、相手のタックルに苦しんで5対5でした。

前半はそんなもんでしょうね。やっぱりお互いの良さが出たかなと。前半、最初に(トライを)取られましたが、ちょっとずつうちらの良さが出ていましたから、後半、最初に取れたら流れが一気に来るんじゃないかなと思っていました。

――後半は、相手のディフェンスを突き破るようになりましたね。

そうですね。ちょっとずつ向こうの綻びが出てきたので、チャンスがちょっとずつ出てきたと思います。

鈴木豪のキックチャージから敵陣深くでボールをもった桐蔭

鈴木豪のキックチャージから敵陣深くでボールをもった桐蔭


――流れが来たと思ったのは?

3つ目のトライですかね。この時に大きく流れが来たので、次を慎重にやればというところでした。

――新チームスタートからの成長幅を考えると3つ目の優勝というのは違った味があると思います。

そうですね。(新人戦は神奈川)県内で決勝戦の(東海大相模と)同点という苦しいスタートから始まったんですけど、そこから選抜大会一気にいって優勝したものの、なんとなく手応えは感じていなかった。スタッフも感じていなかった。やっぱり夏が終わって、それから秋、最後12月の上旬に常翔(学園)さんとやったあたりから、チームのまとまりが出てきて、最後の大会(花園で)で熟成したというようなことだと思います。

――ミーティングの質も含めて、大阪桐蔭戦で力を出し切りました。

そうですね。今日は朝、最後のミーティングをしたんですが、今まで過去一のミーティングをしたので、もしかしたら勝つかもしれないなという予想をしていました。良いゲームでしたね。

――具体的には

緊張感とユーモアが選手の中から、2年、3年関係なく出ていましたので、相当レベルが高いなと思いました。

木俣蒼司郎

木俣蒼司郎

(ミーティングは)いろんな印象ありましたけど、「堂園が(スローイング)投げられなかったら誰がやるの」と。すると田邊は「そもそも俺の方が練習してきたから、別に堂薗がいなくてもラインアウト関係ないよ」というような話があり、そこでHO木俣(2年)が最後に入ってきて、「田邊さん投げるのだったら僕が出た方がいいでしょ」みたいな。あと、曽我の話もあった。

曽我のキックが入らなかったらCTB坪井が蹴る予定だったんですけど、2年生の瀬戸が「坪井さんが蹴るんだったら、僕が蹴った方がいいんじゃないですか?」と。そんな話が緊張感の中から、笑いに変わったという、なかなかレベル高かったなと思います。あそこまでなかなかできない。緊張とユーモアが半分、半分が混じってというのはなかなかないので、最高のミーティングができたなと思います。

――試合の流れそのまま正攻法で戦った。練習通りだったんですね?

そうですね。ここ(決勝で)でテクニカルに動くと、だいたいミスが起きるので、やっぱり、年間通してやったことをやり切るということですね。(決勝は)これに尽きるので、これがすべて次のステップにつながるので、いろんな戦術とかは上に行っていくらでもできますから。そこまでの土台を作るというのは、(高校の指導者である)僕らがやらなきゃいけないことですので、それをやり切ったということだと思います。

――選手にはどんな言葉をかけたい?

いやー、本当に強くなったなということですね。弱い、弱いと言い続けて、これだけ強くなったんだなぁ……。快勝でしたね。

――優勝した実感もありますし、次のチームをスタートさせないといけないという両方あると思うんですけど。

去年もそんなこと聞かれたんですけど、もう考えてないですね。今の2年がどういう風にこの大会を見てたのか、どう参加していたのか。どれだけしんどかったのか、というのがよくわかった大会だったと思います。

――後半、足が動くだろうって言ったけど、かなり前に出ていましたね

そうですね。前半は(京都成章は)多分エッジのところで仕掛けてくると思っていたので、一個、二個(トライを取られることは)あるよって話をしていた。前半、頑張ればれは来るよって。後半、前半の途中から相手の足が止まってきたのが見えた。

――前半は真っ向勝負で臨んだ

そうですね。(相手を)下げれば、多分しんどいと思うよって話をしていたら、案の定、相手の足が止まってきた。

――後半、2つのチャージからのトライが大きかったですね

そうですね。(相手のキッカーが)あんまり高い球を蹴らないタイプだったので、(チャージが)いけるんじゃないか、という話をしていました。(分析の中でも)チラッと(話が出ていました)。

――準決勝に比べて、今日はBK陣も奮闘しましたね。

そうですね。ちょっとだけ(BKも)頑張りました。ミーティングでFWえらく怒られてました、喜に「俺がWTBやるわ」とかって言われていましたね(苦笑)。

後半6分WTB鈴木豪が岡元聡志のキックをチャージ

後半6分WTB鈴木豪が岡元聡志のキックをチャージ


――そういう意味では最後にチーム力が出た?

そうですね。FWが今回も優位に出てくれたし、総合的な力が出たかなと思います。SO竹山もいいところでパスを、NO8足立に放っていたし、あの辺から相手のほころびが出てきたなというのは見えました。何本か、そこから(良いパスは)通るだろうと。

――堂園くんのケガの状況は

骨折じゃないですけど、たぶんブリッジ(右肩の関節)、ちょっと外れているかもしれない。治療しただけで、あとは痛み止めは飲んでいますけど、本人が最後「痛いけどいけます」って。大学に行く時はまた新たな診察が必要かもしれません。チームドクターがエコーとかでも診察しました。当然、安全面を確保したところで(出場の許可しました)。

――堂園キャプテンの成長をどう感じますか?

びっくりしますよね。皆さんがびっくりしているんじゃないですか! 言葉になって活字になっている。

――スローガンの「氣」を決める時も何度も何度もやり直しをさせたそうですね

何を言っているのかな、と思っていましたけど、キャプテンという立場がここまで人を成長させるんだなと思いました。

堂園尚悟キャプテン

堂園尚悟キャプテン

――花園で、同一大会で、大阪勢を3つ倒して、最後に京都まで倒して優勝しました

なかなか、こんなハードな大会ないですよね。僕もこの組み合わせを見た時に相当、しんどいなと思いましたけど、栃木さんが大阪桐蔭に勝ってもおかしくなかったと思いますけど、申し訳ないですけど、大阪桐蔭が勝つだろうと思っていました。やっぱり大阪桐蔭は勝ち切り方を知っているので勝つだろうと。だから、準決勝は大阪桐蔭だろうなと思っていた。ここが、多分一番の山場だなと。準決勝を超えると東福岡さんか京都成章さん。楽とは言わないですけど、大阪桐蔭さんが総合的に強かった。FWもBKも隙がなかった。準決勝(に勝ったこと)が大きかったですよ。

後半ロスタイムで手繰り寄せた大阪桐蔭戦の勝利

後半ロスタイムで手繰り寄せた大阪桐蔭戦の勝利

――相模台工業を抜いて3連覇を達成しました。史上6校目、関東のチームでは初となります

2連覇を2回やったので、相模台工業のOBさんもそういうことを言う人は一切いないです。彼ら(今季のチームの選手)がこんな歴史を作ると思わなかった。大阪に3つ勝つなんて、まずないでしょ。大阪の第1、第2、第3の代表に勝って、尾道さんに勝って、最後は京都代表に勝ったのですから。やってないのは東福岡さんくらいじゃないですか。その中で優勝したのだから、本当に勝ったって言えるんじゃないですか。

――OBたちも喜んでいる?

喜んでいるんじゃないですか。(申)驥世なんかも今日、(会場に)来てましたからね。

後半14分SO竹山史人のキックチャージ

後半14分SO竹山史人のキックチャージ

――相当疲労がたまっていた中で、狙っていた試合展開と、その通りにいった要因は?

前半はトントンだろうなと思っていました。2本か1本でも負けてもいいかなというくらいでした。常に5点差、7点差ぐらいでくっついていればワンチャンあるだろうと。

――後半、あれだけトライが取れた。優勝インタビューでは偶然と言われていましたけど……

チャージは大きかったですよね。あのようなプレーは決勝戦では必ず起きるので、やっぱり、4つ以上トライを取る時に、いろんな要素があって、イレギュラーの要素もある。きっちり強い時は自分たちの形で取れますけど、そうじゃない時はイレギュラーの要素もあるので、そういった意味では(チャージからのトライは)大きかったですね。

――相手が緊張していた、決勝慣れしていなかったというのもあったのでは? 相手はファーストプレーからノックオンでした

そうですね。キックオフをノックオンしてくれた。そこで3点でも入ればもっと流れがグーっときたと思います。

――改めて3連覇の感想は?

本当にビックリしました。このメンバーで優勝できるとは思ってなかった。去年も思いましたけど、今年もそう思いましたが、今の大学2年生、1年生の代には、(中軸となりタレントが)やっぱ何人かいましたが、今年は多分、PR喜くらいなんじゃないかな。

――そういう意味では本当に、1年間で成長した代だった

すごい成長ですね。どことやっても今大会ではそんなに大崩れしないだろうなと思ったし、今年は関東のチームと対戦していないので、全国に来て、全国大会に来たな、という感じでしたね。



――令和になってから本当に強いですよね

そうですね。言われると気づくんです。言われないと意外と気づかないですよ。(今年のチームは)毎日の積み重ね、でしょうね。積み重ねが最終的にこういう結果になったのかなと思います。

うちはあんまり大人びたラグビーはしないというか、リーグワンとか、海外のチームからヒントはもらったりしますが、いろんなことを取り入れるのは僕もあんまり好きじゃないし、凝り固まったやり方っていうのは、ほつれが出る。僕もあんまりそういうことはやらないタイプなので、とにかくベーシックにしっかりやるというところと、最後に花園来るまでに時間があるので、スペシャル的なところはそこでやればいいだけの話なので、それまでの過程であんまり小手先なことはあんまりやりたくないと思っています。それが結果を結んだんじゃないかなと思います。

桐蔭学園・HO堂園尚悟キャプテン

堂園尚悟キャプテン

堂園尚悟キャプテン


この日のため、勝つために1年間、つらいこと苦しいことも経験して、最後、ここで勝つことができて優勝できて安心できた。

――自分のプレーを振り返って

やっぱり、最後にピッチに立つことができて良かった。関わってきたスタッフに本当に感謝です。

――前半は先制されました

先制点を取られるのは想定内だった。ミーティングの中で最悪の状況を話せていました。自分も声かけたが、みんなも想定ができていた。声かけなくても想定できていたので、みんな成長してくれたな。

――この1年振り返って

新チームが始まってから、自分は何もできなくて、主将も務まるかわからなかったが、時には厳しいことも言ってくれて、桐蔭学園の60期のみんながいたから成長できた。

――3連覇達成。後輩にたすきをつないだ

ここでもし優勝できなかったら、まわりの先輩たちにいじられるし、優勝できて良かった。兄も3連覇に挑んできなかったので、兄の分も3連覇できて良かった。高校3年間はあっという間で、楽しくて、濃い3年間でした。

――4連覇に向けて戦う後輩へのメッセージを

最初の方、時には失敗することもあるが、自分たちは何をしないといけないかチームで話し合っていけば成長できるんじゃないかなと思います。

――桐蔭学園の強さはどこに?

日々の練習で、こういった緊迫した状況中で練習していますし、お互いに切磋琢磨してできますし、ミーティングで最悪の状況も話すことができた。今日も先制トライされましたが、焦ることはなく、今、何をしないといけないか明確になっていた。ミーティングが桐蔭学園の強さじゃないかなと思います。

スタンドのノンメンバー、応援席に感謝の挨拶をする堂園尚悟

スタンドのノンメンバー、応援席に感謝の挨拶をする堂園尚悟

――ミスをしないで準決勝はトライを取り切った。その要因は

ラグビーというのはミスが絶対、起きるので、次にどう自分たちに矢印を向けて何をすべきか。起きた後に何をすべきか明確になっていた。

――後輩にそのミーティングをうけついでいってほしい?

ミーティングの強さは、桐蔭学園の最大の武器だと思っているので、後輩たちもミーティングの良さを経験している選手もいるので、経験した選手を今いる1~2年生、新しく入ってくる1年生に教えられるかだと思います。

――今日の試合、正攻法で勝ちきりましたね

ちょっと緊迫して、焦る場面もあったが、何をしないといけないかわかっていた。ディフェンスのところでも必要になってくるのは前に上げて、コミュニケーションを取ること。学校でやっている基礎的な練習を出せるかが鍵になるので、やっていたことを出せた。

後半15分まで出場した堂園尚悟

後半15分まで出場した堂園尚悟


――前半は我慢して、後半トライを重ねた

FWを当てて敵陣でプレーできた。良い前半だったかな、と思います。(後半は)キックチャージは相手のミスから取り切る力が出せた。相手のミスに反応できた。後半の最後もトライになりましたが、その前提で、全員で前に出られた。ミーティングで前に出よう話していたのが遂行できたので良かった。

――後半15分まで頑張りました

めちゃくちゃ痛かったです!

――今季の最初は神奈川県で優勝できませんでしたね

2月1日に(神奈川県の新人戦で東海大相模と)引き分けで、大丈夫なのかなと本当に焦っていたが、ここまでみんなが成長してくれて、自分がキャプテンとして務まらないとか言われていたが、その言葉があって、60期のみんながそう言ってくれて、成長できた。みんなに成長させてもらった。みんなに感謝しています。

――スローガンの「氣」を体現した?

最後まで「氣」を持ってプレーできたので、今日は良かったと思います。

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