エディー・ジョーンズHC「オールブラックスと戦うことは大きな舞台で真価を発揮するチャンス」 | ラグビージャパン365

エディー・ジョーンズHC「オールブラックスと戦うことは大きな舞台で真価を発揮するチャンス」

2024/10/19

文●編集部


19日、ラグビー日本代表は宮崎合宿7日目を迎えた。今日はエディー・ジョーンズHCが取材に応じオールブラックス戦に向け、どんな準備をしているのか、セレクションポリシー、さらに代表に復帰した選手たちについてどう取り組んでいくのかについて話があった。


――まもなくオールブラックス戦です


いつも次戦が大一番だと考えています。私たちは日本らしくプレーすることを心がけています。100%の力を尽くします。それに、ニュージーランドとゲームをすることは常に名誉なことです。なぜなら、彼らは世界でも屈指のラグビー強豪国ですから。

しかし、それは私たちのチームにとっても素晴らしい機会です。来週の土曜日の試合について考えてみてください。その時には、事実上、ラグビー界のすべてが、ニュージーランド対日本の試合に注目することになるでしょう。

ですから、選手たちにとって、大きな舞台で真価を発揮するチャンスなのです。素晴らしい機会です。さて、これまでの対戦成績ですが、ニュージーランドが7勝し、平均81対13というスコアで勝利しています。ですから、若いチームにとっては、日本代表らしくプレーし、ニュージーランドに挑むチャンスがあるのです。

――オールブラックス戦で一番チャレンジしたいこと


ニュージーランドと対戦する際にチャレンジとなるのは、自分たち自身のプレーをすることだと思います。多くの選手、チームがニュージーランドと対戦すると、最初の20分間は、彼らはニュージーランドに畏敬の念を抱いています。ハカには人を惹きつける力がありますからね。観客は興奮し、横浜のスタジアムでニュージーランドと対戦するとき、ほとんどのファンがニュージーランドを応援するでしょう。ですから、試合の最初からファンを魅了し、本物の日本代表のプレーを見せることが私たちの仕事です。


――超速ラグビーの完成度、習熟度


そうですね、宮崎の大きな森を見てください。立派な木が育っていますね。台風が来ても、その木々はビクともしません。私たちのチームはまだ始まったばかりで、今は落ち着きを取り戻しているところです。ですから、風に少し流されることもあります。自然界のあらゆるものと同じように、チームをまとめるには時間がかかります。私たちは若いチームです。土曜日にまたチャンスがあるので、さらにステップアップして、どれだけ強くなれるかを見せたいと思います。

――ニュージーランドに超速ラグビーがどのように通用するイメージがあるか


ひとつ言えるのは、私たちは日本らしくプレーするつもりだということです。そして、それこそが私たちにできる唯一のことなのです。だから、私たちは日本らしくプレーします。私たちは、チームとしてのスピード、そして賢さを活かしたプレーをしたいと思っています。そして、ニュージーランドを私たちのペースに持ち込みたいと思っています。そして、それこそが私たちにできる唯一のことなのです。ニュージーランド相手に試合終了の80分まで戦い続け、そして、自分たちが十分に実力を発揮できれば、ニュージーランドを追い詰めて、日本のラグビーの歴史を変える結果を残せるでしょう。


――矢崎選手について


矢崎は非常に強い20歳の選手です。彼は素早く学ぶ能力があるということです。 平均的な選手と優れた選手の違いは、才能の差ではありません。素早く学び、努力し、賢く仕事をする能力の差です。 彼は素早く学ぶ能力があります。 物事を非常に早く理解し、次に同じミスを犯すことはありません。

しかし、彼は非常に若い選手です。イングランド代表戦の時は、彼はまだ少し実力や経験が不足していました。しかし、その後PNCまでの試合では、おそらく彼にとって最高のパフォーマンスを出した試合となったカナダ戦もありました。ここでまた一からスタートですが、それは彼にとっての挑戦です。


――矢崎選手のスキル


彼はキックリターンが上手く、非常に走れる選手です。そして、それが彼の強みです。


――今後伸びていくために学んでほしいところ


あなたは早稲田のファンですか?(笑)彼にはまだ学ぶべきことがたくさんあります。彼にとって重要なのは、体が成熟することです。彼はまだ大学生の体つきです。テストマッチの選手になるには、筋肉を増やし、スピードを上げ、タックルとタックルを受ける際のパワーを増強する必要があります。

――オールブラックスに勝つ確率を上げるためにしていること


確率には全く関心がありません。私が興味を持っているのは、ニュージーランド戦に向けて、チームが全力で準備しているかどうかだと思います。それが私たちの課題です。ニュージーランドと対戦する時はいつでも、自分自身で最高のパフォーマンスを発揮することが課題となります。

最高のパフォーマンスを発揮できれば、試合に勝つチャンスがあります。最高のパフォーマンスを発揮できなければ、 自分がニュージーランドの試合のファンになってしまったら、勝利の望みはありません。

ですから、確率は私たちにとって関係ありません。私たちが最高の状態で試合に臨める可能性は非常に高いのです。私たちはしっかりと準備をしています。今日もまた、しっかりと準備する機会があります。ここ1週間、私たちの準備は完璧でした。この調子でいけば、勝利に導く最高のポジションにつけるでしょう。

――パラ五輪の選手を呼んだ意図


まず、池さん、木村さんという二人のパラリンピック選手を迎えました。感謝の気持ちの大切さを示すこと、今日の若者たちにとって感謝の気持ちは、とても重要な感情です。例えば、今日の若い選手、例えば大学生の矢崎のような選手が、この素晴らしい施設でトレーニングする機会を得たり、横浜で6万人の観客の前でプレーする機会を得たりすることを想像してみてください。

感謝の気持ちは強い感情です。そして、感謝の気持ちを持つと、物事をより高く評価する傾向があります。ですから、私たちは彼らから学びたいのです。例えば、2人とも若い頃に悲劇を経験しています。池さんは交通事故に遭っていますし、木村さんは病気になりました。困難を乗り越え、成功を収めるために、どのように戦ってきたのかを学び、人生における重要なハイライトとなるようなあらゆる苦難を乗り越える。そこから学ぶべき教訓があります。


――アタック、ディフェンス、セット、どの部分で一番プレッシャーかけられるか


ニュージーランドと対戦するときはいつでも、彼らは常にオープンスペースを求めています。ご存知のように、ニュージーランドは、本当に田園が多い国です。彼らは主に農場で生活しています。羊が大好きで、広々とした空間が大好きなんです。

だからニュージーランドと対戦するときは、スペースを埋め続けるようにしなければなりません。そして、試合を動かすのはチャンスが訪れたときだけです。そして、非常にディシプリンの取れた攻撃を展開することが重要です。

そしてディフェンスでは、とにかく前に出ていくしかありません。とにかく前に、前に出ていくしかありません。前に出続けて、一瞬たりとも立ち止まるわけにはいきません。彼らの顔に近づき続けなければなりません。つまり、試されているのです。

ニュージーランドと対戦することは、同じことを繰り返し、ニュージーランドにプレッシャーを与え続けることができるかという戦術的な規律を試される真のテストです。ボールを持ったら、必ずそうしないといけないときにだけボールを相手に返さなければなりません。無差別にキックしてはいけません。ボールを落としててはいけません。ディフェンスでも申し上げましたが、とにかくやり続けるしかありません。努力し続けなければいけません。


――姫野選手を大学1年の時に初めて指導、成長など


私は姫野のことを覚えています。2015年に、たぶん高校生の頃に入ってきました。そしても、すぐに怪我をしてしまいました。怪我をして、キャンプで一緒に過ごしたのは1日だけでした。彼は、今キャンプで私たちと一緒にいるのは3日なので、今の段階で評価するのは難しいです。

今日、初めての全体練習があるので、もっと彼を見ることができるでしょう。しかし、確かに彼は成熟したという感覚は持っています。私が目にしたところでは、彼は発言するときにうまく話します。的確なコメントで、向上心を持って取り組む適性があるので、現段階では非常にポジティブです。


――2019年、イングランド代表がハカで特別なフォーメーション


2019年に戻ります。なぜそうしたかというと、日本のファンのほとんどがオールブラックスファンだろうと思ったからです。ハカが盛り上がり、ファンはニュージーランドにいるような気になります。そして、彼らが望むプレーをするための舞台が整います。彼らは観客を味方につけているんです。ええ。ハカで私たちがやるべきことは、日本のファンに、日本を応援する必要があることを理解してもらうことです。

それをどうするか、今、いくつかのことを考えています。現時点ではまだ何も具体的には決まっていませんが、私たちは何かをするかもしれませんし、しないかもしれません。しかし、私たちにとって最も重要なのは、準備、そして考え方、取り組み方です。


――先発は決まっている?セレクションで大事なことは


今日のセッションがあり、次に火曜日にメインのトレーニングセッションがあります。 セレクションという意味では、どちらも重要になります。 サイズやフットワーク、そして姫野、フィフィタなど、復帰するメンバー、新しいメンバーが数人いますので、彼らがどの程度のレベルにあるのか、ポジションを争えるのかどうかを見極める必要があります。PNCで、坂手やジョネのように怪我をした選手やワクァのように離れた選手もいます。ですから、選手たちの状態を把握する必要がありますが、選考方針は明らかで、ニュージーランドに勝つためには、信じられないほどの闘志を持ってプレーする最高の23人を選ぶ必要があります。

――2019年ワールドカップ以来の横浜


まだ心の傷は癒えておらず、夜中に悪夢にうなされます。だから、いい気分ではありません。しかし、その気持ちを変える唯一の方法は、そこでいい経験をすることです。だから、私は今でもその試合のすべてを覚えていますし、決して忘れることはありません。それが、私が今でもコーチングを続けている理由のひとつです。あの試合で味わった空虚な気持ちは今でも残っていますが、来週の土曜日に日本がニュージーランドに勝てば、その気持ちを変えることができるでしょう。

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