選抜王者・桐蔭学園が盤石の戦いで2大会ぶり21度目の優勝!「花園初心者」で目指す日本一への道 | ラグビージャパン365

選抜王者・桐蔭学園が盤石の戦いで2大会ぶり21度目の優勝!「花園初心者」で目指す日本一への道

2023/11/19

文●編集者


19日、神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場では第103回全国高校ラグビー大会・神奈川県予選決勝、桐蔭学園と東海大相模の一戦が行われ、今年の選抜王者の桐蔭学園が前半15分過ぎから掴んだ流れを渡すことなく7トライを奪い59-0で完封勝利。2年ぶり21回目の花園出場を決めた。

5大会連続のカードとなった神奈川県大会決勝。選抜大会優勝した桐蔭学園が2大会ぶりの花園行きを決めるか

5大会連続のカードとなった神奈川県大会決勝。選抜大会優勝した桐蔭学園が2大会ぶりの花園行きを決めるか



昨年桐蔭学園に勝利し花園出場した東海大相模。昨年の主力メンバーが卒業し、15人中9人が1・2年生という若いチーム

昨年桐蔭学園に勝利し花園出場した東海大相模。昨年の主力メンバーが卒業し、15人中9人が1・2年生という若いチーム



予選決勝で破れ、花園行きを逃した桐蔭学園。城央祐主将らは、昨年の決勝終了後、白井瑛人らと共にその日のうちに新チームにむけた練習をおこなったという。

予選決勝で破れ、花園行きを逃した桐蔭学園。城央祐主将らは、昨年の決勝終了後、白井瑛人らと共にその日のうちに新チームにむけた練習をおこなったという。



両監督はメインスタンドの上から戦況を見つめた

両監督はメインスタンドの上から戦況を見つめた



前半2分、FB吉田晃己のPGで先制した桐蔭学園。対する東海大相模は先発15人中9人が1年・2年生の下級生中心の構成。前半15分くらいまでは互角に渡り合うも、失速。徐々に桐蔭学園の連続攻撃を止めることができず、自陣から脱出できなくなる。

前半2分、桐蔭学園FB吉田晃己のPGで先制

前半2分、桐蔭学園FB吉田晃己のPGで先制


セットプレー、スクラムやモールでも桐蔭学園が押し込んだ

セットプレー、スクラムやモールでも桐蔭学園が押し込んだ






この綻びを見逃さず、桐蔭は前半15分にFB吉田が敵陣22手前から一気に抜けてトライを決めると16分にはCTB白井瑛人(3年)が裏スペースにボールをキック。自ら抑えて連続トライ。

前半15分FB吉田晃己がDFラインのギャップを抜け

前半15分FB吉田晃己がDFラインのギャップを抜け



吉田がそのまま先制のトライ

吉田がそのまま先制のトライ


トライをした際に負傷した吉田に代わり萩井耀司がゴールキックを決める

トライをした際に負傷した吉田に代わり萩井耀司がゴールキックを決める


さらに16分CTB白井瑛人が裏スペースにショートパント

さらに16分CTB白井瑛人が裏スペースにショートパント


自らキャッチしてトライ

自らキャッチしてトライ






20分と24分に桐蔭は吉田がPGを決め引き離すと27分、SO萩井耀司(3年)のオフロードパスを受けた吉田がこの日2本目となるトライをきめ30-0と桐蔭学園が大きくリードして前半を終えた。

この試合10本のプレースキックを決めたFB吉田晃己。キック前のルーティングは左腕を何回かあげる仕草をする。

この試合10本のプレースキックを決めたFB吉田晃己。キック前のルーティングは左腕を何回かあげる仕草をする。


前半27分SO萩井耀司から吉田へのオフロードパス

前半27分SO萩井耀司から吉田へのオフロードパス



吉田が2本目のトライを決め30-0として前半を終えた

吉田が2本目のトライを決め30-0として前半を終えた

吉田が2本目のトライを決め30-0として前半を終えた

吉田が2本目のトライを決め30-0として前半を終えた

後半巻き返しを図りたい東海大相模に対して、桐蔭はFWが体を当てて相模DFのコネクションを断ち切ると、WTB古賀龍人(2年)が相手の甘いタックルを弾き飛ばしトライ。

相模のDFギャップを見逃さす突破

相模のDFギャップを見逃さす突破


後半2分WTB古賀龍人が高く入った相手ディフェンダーを弾き飛ばしインゴールへ

後半2分WTB古賀龍人が高く入った相手ディフェンダーを弾き飛ばしインゴールへ



WTB古賀が連続トライ

WTB古賀が連続トライ




桐蔭はセットプレーでも相模を圧倒し攻め手を完全に封じ込めた。後半6分にこの日4本目となるPGを吉田が決めると、再び古賀がトライを決め、47-0とさらにリード。後半11分にはCTB諸田章彦(3年)、23分にはWTB草薙拓海(2年)がトライを決め、選抜王者としての貫禄を見せた。

WTB草薙拓海のトライ

WTB草薙拓海のトライ





試合後、桐蔭学園・藤原秀之監督、城央祐主将、SO萩井耀司選手に話を聞いた。


桐蔭学園 藤原秀之監督

藤原秀之監督

藤原秀之監督



相模は下級生中心のチームなので、それがそのまま点差に出たかなと思います。うちのいいところは当然出ましたけど、途中前半15分くらいからもう流れが一気にうちに来たので、点はある程度入るだろうと思っていました。30点から40点という試合になる想定はしていましたけど。うまくいけば40点から50点、最後までうまくいけば60点70点くらいになると思っていました。

いやまだ7割くらいですね。(あと3割は)BKとFWの共同のところがまだまだで、この試合についてはまだ及第点をあげられないかなと思います。これから時間があるので、そこは夏合宿でも1回やってきていますが、もう1回復習する感じですね。

FW、BK関係なくボールを動かすことはまだまだできるはずだったので、今日は手堅くいったので、まあしょうがないかなと。ミスを少ない方を選んだという意味では。


――体力部分の差は感じていた?


試合の前も感じていましたけど、前半最初相手がエンジン全開で来ていたんで、もって前半かなと思っていました。


――連携の部分がもう少しというお話がありましたが、CTB白井瑛人選手やFB吉田選手の個人技の部分は良かったのでは?


彼らが目立っているようだとまだ良くないですね、彼らのぼーるを持っている時間が短くなっていればもっと面白かったと思うんですけど。もっとボールを動かせるようにですね。もっと多くの人数がボールを触るようなラグビーがもっとできるはずなんですよ。




――花園では?


萩井は出ていますけど他は花園素人なんで、結構厳しいでしょうね。キャリアがないので、アドバンテージがないですから。そういう意味では本当に花園初心者が大会にいくという感じですね、花園を知らない子たち。


――結果を残してきている代です


19日までの結果を出しましたね。364日の結果です。出発まで35日ありますから、ここからの逆算というのがまた始まりますね。ある程度はわかっていますけど、スタッフや生徒たちと話し合ってどこを強化するかというところをもう一度煮詰めてやるということだとおもっています。







――PGについては

良いキッカーがいますか。今日も11本中、10番入っていましたから。昨年それで失敗しちゃいましたから。プラン通りやらなかったんで。


――前半15分で流れを引き寄せたのはFB吉田選手のトライが大きかった


最初のトライは大きかったでしょうね。それから、FWが前進しはじめたのが、15分くらいでトライの前ですけど、もう相手もちょっと疲れてきたなというところだったんで。



――ここまで19日が大きな目標としてやってきて、明日からどういったマインドチェンジ、セットアップをされますか。

19日というのが一つの目標でしたから、次は花園がどういうところなのかということを教えて上げなきゃいけないかなと思っていて、そこから始めようと思います。


――花園とはどういうものかみたいなことを教えるということですか。


そうですね。一応昨年花園を久々に見に行きました。みんなで何となくグラウンドの雰囲気はわかったと思いますけど、開会式があったり、今年は全部やるでしょうから。そういったところから全部シミュレーションでてきていないので。万が一シードされることがあれば大会まで時間もあるし、そういう時間の使い方なんかも全く分からない子たちなので、そういうのも含めてちょっと教えていかなきゃいけないかなと思います。


――先程「強い相手と対戦したい」という話もありましたが、チームはまだまだ戦えば戦うほど成長する伸びしろがありますか?


そうですね。まだまだですね。今日ちょっと大学受験行っちゃった子もいるので、そういうのも含めて(選手)層は厚くなるかなと思います。




――吉田選手はいいキッカーですけども、どこでも狙えるところは狙っていく方針でしたか


萩井も当然蹴れますので、多分長い距離は萩井の方が距離がでるかもしれないですね。その辺は2人で話し合って決めていると思いますが、今日は最終的にこのエリアは(PGを狙っていこう)ということは決めていました。

去年、萩井は最後の1プレーで狙わなかったんで、今年はどうするんだという話を負けた翌日からずっと話して来ましたから。(3点は)こういう一発トーナメントでは大きいですしね。反則できなくなるので相手も。反則誘発しているのはコンタクトのぶつかりあいだと思いますが。



桐蔭学園 城央祐主将

城央祐主将

城央祐主将


まず最初は相模さんもこだわってきていましたし、相手の気持ちとかも全面に出てきていて、最初の15分間は互角だったかなと思います。
その中で試合を通じて自分たちが最初の15分は、相手もくるだろうし、自分たちもしんどいし相手もしんどい。自分たちがきついことをすることで、相手もしんどくなってくるんで、足もとまってくるだろうし、実際に前半の後半にも効いていたし。それが後半に繋がったり…。

今日はそんなに決め手という決め手はなかったですけど、FWが1試合通して体張り続けることができたことが、結果的には良い流れになってくれたのかなというふうに思います。


(ノーサイドの瞬間)安心しました。ここで負けることは偉大な先発たちもあったんですけど、(予選決勝)に連敗というのは過去に一度もないので、負けた次の年は絶対に勝っているんで、やっぱり歴史だったりそういうのもあって、とりあえず(優勝できてい)安心しました。

――試合までにミーティングを3回みんなでやったと聞きました。キャプテンとしてチームにどんなメッセージを送りましたか。


まず去年の試合は自分たちが決めたことをやりきることができなかったというふうに、何回も言っていると思うんですけど、やっぱりそういう終わり方は一番良くないし、一番悔しい終わりかなと思うので、自分たちが決めたことを最後までやり抜こうと。それでもし負けてしまっても、それはもう実力だから仕方ないし、それは、どんだけ勝っていても、負けていても自分たちがやることは変わらずにやってきたことを信じてやり抜こうという話をしました。

――今日の試合をずっとターゲットにしてきた。次なる目標は。


花園で優勝することを目標にすることはもちろんですけど、大会の入りというのはとても貴重なので、まずは1試合目にフォーカスを向けてやっていこうと思います。

――どのチームと対戦したい?


これといったチームはないですけど、強いチームとやりたいと思っています。花園の2週間はとても成長できる時間だと思います。そんなに長くないですけど、その中でいかに自分たちが成長できるのかが証明できるかなと。花園までの1ヶ月も大事だと思うんですけど、花園での2週間も一番大事だと思っています。


――昨年の先輩からはメッセージもらったりは?


松田(前主将)からはLINEをもらいました。「もう攻め続ければ大丈夫だし、俺たちみたいにはならないように決めたことを1試合60分間やり切ってこい」と。

――昨年の11月20日からこの1年間は長かった?それとも短かった?


とても短かったですね。選抜だったり、セブンズも夏合宿もそうだし、国体もそうなんですけど、本当にあっという間でした。去年負けたのは、つい昨日のことのようです。


――昨年負けて、ここ(ニッパツ三ツ沢球技場)を出てから何をしましたか?


終わってからすぐに寮に帰って、学校の周りに住んでいる人たちと「ちょっと練習しようぜ」といって、帰ってすぐにグラウンドに言って練習をしました。2時間くらい。その場には試合に出ていない人もいたんですけど、そういう人たちは走っていたり、または基礎的なトレーニングだったり、そういったところから一つずつ始めてましたね。


――その練習に参加したメンバーで今日試合に出たメンバーは?


僕と(白井)瑛人と諸田(章彦)、田島(航央)、あとは寮生の1、2年生だったり。あとは(前田)麟太朗、(川口)翔太、その辺もいましたね。もう終わったし、始まったら頑張ろうということで。

――昨年、花園には見に行ったんですよね。


行った理由としては、場の雰囲気だったり、その場でしか体感できないことがあって、風だったり、太陽の向きだったり。そういったことも自分たちは経験していかなかったから、それを見に行って体験しに行かなきゃということで行ったんですけど。1年生で出ていたのは(萩井)耀司だけなんで、何もわからない状態から始まると思うんですけど、それでもやっぱり自分たちが決めたことをやり抜けば、問題はないんじゃないかなというふうに思っています。

桐蔭学園 SO萩井耀司(チームで唯一の花園経験者)

萩井耀司

萩井耀司



去年は15番で出場させてもらって、15番から見える視点というのと、10番から見える視点というのは全く違いました。去年負けたことを自分の中でいいように変えて、15番の視点で、どこが空いているのかだったり、後ろから見てこの選手はどういうプレーが強いとか、負けてからしっかり修正して、10番になったときに勘違いしないように、その選手の特徴だったり、ここをうまく攻めていこうというのを考えられた結果、今日はうまく前半から後半にかけていい展開で進めることができました。


――このチームでは花園経験者は萩井くんだけですよね。


そうですね。確かに花園経験したのが僕一人だけでした。僕はリーダーやキャプテンとか副キャプテンの立ち位置じゃないですけど、やっぱりゲームメーカーとしてチームの中心に立たないと行けない人間なんで、そこは、明日から花園がどういう雰囲気なのか、試合展開とか、そういうのはワンプレーで変わるとか、そういうのをしっかりチームに伝えていって、自分たちの目標は花園優勝なので、それにむけてしっかり自分が中心となって頑張っていこうと思います。



――国体ではチームに喝をいれた場面もあったと聞きました。


国体でチームから離れたことによって、開放的な環境で1週間過ごすことになって、監督も違うし、チーム違うという中で、自分たちで気を引き締めるとか、そういった切り替えがうまくできなくて、それを発信する人がいなかったので福岡県選抜との試合の前に1回喝を入れて、その試合が終わった後もチームとして何がしたいのか一人ひとり考えるようにもう一度喝をいれました。 

――今日の試合はどうだった?


自分たちの強みである体を当てて前に出続けるというのを、前半後半貫いてやっていくことができたのはすごく良かったとおもっていて、BKもそうですし、FWも一体になって振るところは振る、当てるところは当てるという区別をしっかりやって、相手を0点に抑えて圧勝することができたのはすごく良かったと思います。


――昨年の負けから1年間、積み上げてきたからこそ、この日の試合はいつもとは違う特別な思いがありましたか。


やっぱり選抜とか、そのセブンズより緊張感というのはチームにすごいあって、どうやって勝っていくのかというのを、準決勝が終わってから3回ミーティング繰り返して一つの方向に向けてチームを持っていくことができました。


――ミーティングではどういう話を?


決勝は自分たちの強みを思う存分発揮しようというので、不安要素を取り消して試合に望めたと思います。


――ミーティングでは誰が結構話すとかありますか?


誰が主体というより、全員がしっかり発言していて、それを最後はキャプテンがまとめて、僕がなにか付け足したりして、うまく流れを作っている感じです。


――大きな目標を一つクリアして、次は全国です。明日からどんな準備をしますか。


今日は今日でしっかり勝つことができたので、明日から花園優勝にむけて自分たちに何ができるのか、何が強みなのか、今日出た課題をもう1回しっかり見つめ直して、1日1日を大切に妥協せずしっかり練習取り組んでいこうと思います。




桐蔭学園 FB吉田晃己(2T、4PG、5G=32得点と大活躍)



キックはいつも通り落ち着いて蹴れば入るなあと思っていたで、慌てず冷静にいつも通り蹴ることができました。最後外してしまったんですけど。これから修正して、花園では100%決めれるように頑張りたいと思います。

(トライ)自分が取ってやろうと思って、前が空いたんで、最後は取り切るだけだったのでいい形で取れたと思います。

(花園に向けて)ここから1ヶ月ちょっとあるんで基礎から磨き直して、一戦一戦優勝に向かって日々みんなで頑張っていきたい。



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