開幕戦はフランスが快勝した。
開幕カードはフランスvニュージーランド。
1987年第1回ワールドカップの決勝、2011年大会ではプール戦と決勝を戦いワールドカップ決勝初の1点差決着(NZ8-7フランス)など名勝負を繰り広げてきた因縁のカードは、これがワールドカップで8回目の対戦だ(過去はNZの5勝2敗)。
4年に1度の祭典が開幕した!
試合前、アクシデントに見舞われたのはオールブラックスだ。試合前の練習後、FLサム・ケイン主将の負傷による欠場が発表された。これにより、ブラインドFL6で先発予定だったパパリイがオープンFL7に回り、23歳のヴァアイがリザーブからFL6へ。No8サベアがゲーム主将となり、リザーブ19にはベテランのLOレタリックが入った。
試合直前にアクシデントに見舞われたオールブラックスだったが、試合が始まると先制劇を見せる。
開始1分40秒。キックオフをフランスが蹴り返したハーフウェー付近の最初のラインアウトから、CTBレイナートブラウンからのショートパスでCTBリーコ・イオアネがクリーンブレイク。一気にフランス陣22m線を突破して攻め込むと、さらにFBボーデン・バレットが巧みなランで相手ゴール前に攻め込み、PKを獲得。
すぐにSHアーロン・スミスがクイックで仕掛け、アドバンテージを得るとボーデンが左へキックパス。WTBテレアが左隅でバウンドしたボールを掴み電光石火のトライ。キックオフから秒針が2周もしないうちにオールブラックスが先制した。
だがフランスもすぐに取り返す。直後のキックオフで攻め込み、PKを得るとFBラモスがPG成功。
19分にはスクラムで得たPKからラモスが再びPGを決め6-3と逆転する。
前半は暑さもあってか、互いにキックで陣地を進めあう展開。フランスはSHデュポン、SOジャミネとFBラモス、オールブラックスはSHアーロン・スミス、SOモウンガとFBボーデンを軸に蹴り合うキックのクオリティーは素晴らしかった。
前半のスコアに影響したのはスクラムだ。25分にNZがPGで逆転したあとの28分、フランスがキックオフでオフサイドを犯し、NZがセンタースクラムで再開のチャンスを得るが、このスクラムでフランスがPKを獲得。フランスの3番、体重146㎏のアトニオの重さ強さはフランスに前半、スクラムの優位性をもたらした。
NZは前半終了直前、FLパパリイのビッグゲインでフランスゴール前に攻め込むが、11フェイズを重ねたところでHOテイラーのパスは呼吸が合わずに直接タッチへ出てしまい、ゴールに迫りながらトライを取りきれない。前半はフランスが9-8とリードして終えた。
50mのロングキックを含む5本のプレイスキックを決め勝利に貢献したFBトーマス・ラモス
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