ワイルドナイツが開幕4連勝!19点差を逆転してヴェルブリッツに勝利 | ラグビージャパン365

ワイルドナイツが開幕4連勝!19点差を逆転してヴェルブリッツに勝利

2024/01/07

文●編集部


1月6日、NTTジャパンラグビーリーグワンが再開。ディビジョン1は第4節を迎えた。ここまで全勝で首位を走る埼玉パナソニックワイルドナイツは、ホーム・熊谷にトヨタヴェルブリッツを迎えた。

HIGHLIGHT

彦坂圭克の突進

彦坂圭克の突進



前半、ヴェルブリッツが完璧な試合運びでワイルドナイツをリードする。前半3分、WTBヴィリアメ・ツイドラキのトライで先制すると、16分にはボーデンバレットがインゴールに蹴り込んだボールに反応したツイドラキがトライを決めて0-12とリードする。

トヨタWTBツイドラキの先制トライ

トヨタWTBツイドラキの先制トライ



ワイルドナイツも前半22分、長田智希がツイドラキのタックルを交わしてトライを返し5-15とするもヴェルブリッツは28分、自陣でターンオーバー。ピーター・ステフ・デュトイがボールをキャリー。シオサイア・フィフィタもゲインし、最後はSHアーロン・スミスがトライを返し再び5-20とリードを広げると、39分にも相手のハイボールからのカウンターアタックで、ツイドラキがハットトリックを決めて5-27とリードを広げた。

前半好突進をみせたフィフィタ

前半好突進をみせたフィフィタ



アーロン・スミスのトライ

アーロン・スミスのトライ



髙橋汰地がゴールに迫る

髙橋汰地がゴールに迫る




前半終了間際、ワイルドナイツは松田力也がPGを決め8-27として前半を終えた。

後半、ワイルドナイツはFB野口竜司へ、PRクレイグ・ミラー、HO堀江翔太を投入して打開をはかる。すると7分、ゴール前のラックから、ヴェルブリッツのディフェンスが中央に寄ったところSH小山大輝が外にボールを振ると、NO8ジャック・コーネルセンがトライを決めここからワイルドナイツの反撃が始まる。

ジャック・コーネルセンのトライから反撃が開始

ジャック・コーネルセンのトライから反撃が開始



52分にはヴェルブリッツSOボーデン・バレットからこぼれたボールに反応したWTB長田智希がキックスキルを見せてトライを決めて22-27と5点差に縮めると、25分、ワイルドナイツLOリアム・ミッチェルの突破から小山大輝がトライをきめて27-27の同点。松田のコンバージョンも決まって29-27とワイルドナイツが逆転に成功する

バレットの落球からCTB長田智希がドリブルで前進

バレットの落球からCTB長田智希がドリブルで前進



ノックオンせずにおさえてトライ!安堵のドヤ顔?

ノックオンせずにおさえてトライ!安堵のドヤ顔?


観衆は熊谷開催のリーグワン最多を更新する14,544人

観衆は熊谷開催のリーグワン最多を更新する14,544人



途中出場で流れを変えたHO堀江翔太

途中出場で流れを変えたHO堀江翔太




72分にはCTBディラン・ライリーがスミスのパスをインターセプトしトライを決めると、75分には松田力也のコンテストキックを大西樹が競り勝ってボールをキャッチしトライ。43-27とワイルドナイツが開幕4連勝を果たした。


勝利したワイルドナイツは4勝で勝点19、首位をキープした。次節、アウェイで三菱重工相模原ダイナボアーズと対戦する。敗れたヴェルブリッツは2勝2敗、勝点9のまま。次節はアウェイで初勝利を目指す花園近鉄ライナーズと対戦する。

埼玉パナソニックワイルドナイツ ロビー・ディーンズ監督

「本当に素晴らしいラグビーの試合だった。ファンのみなさんも素晴らしい試合を期待してきてくれたと思うし、その期待に応えられる試合ができたと思う。

トヨタの前半の入りは素晴らしかった。計画を立てて来た通り、効果的に試合を進めたと思う。自分たちは落ち着かない試合運びだったけれど、前半の最後にPGで3点を取ってから落ち着いて対応できた.後半にモメンタムを作れたのは良かった」


(後半からの野口投入について)
「みなさんもご存じの通り、(野口)竜司は素晴らしい選手です。(竹山)晃暉のコンディションが不調だったので交替させましたが、すぐに交替できる選手がいることは良いこと。チーム内に柔軟性があるのが私たちの強みです。今日のように柔軟に対応できます」

後半の入りから好フィールディングを見せたFB野口竜司

後半の入りから好フィールディングを見せたFB野口竜司



埼玉パナソニックワイルドナイツ 坂手淳史キャプテン

「まず、試合前に黙祷がありましたが、1月1日の能登半島の地震で亡くなられた方のご冥福をお祈りします。ワイルドナイツとして、リーグワンとして、できるだけのことをしていきたいと思っています。

試合前は能登地震の犠牲者への黙禱が捧げられた

試合前は能登地震の犠牲者への黙禱が捧げられた



試合に関しては、前半は自分たちのラグビーができずに受けに回ってしまいました。キック処理、タックルが受けに回って、後手後手になってしまった。ただ、後半の入りの10分間で修正できたのは、自分たちがここにいる意味を考えよう、まず自分から行動しよう、態度で示そうと話し合った結果で、そこを修正できた選手たちを誇りに思います。前半のようなラグビーをしていると、これからあしもとをすくわれるので、そこはこれから解決していきたい」


(前半の苦戦について)

「どのチームにもビッグネームが加わっているし、ウチと対戦するときは分析して、裏のスペースやSHの回りを攻めてくる。それは理解して臨んだけれど、タックルで受けてしまったことでバックスリーのキック処理にプレッシャーがかかってしまった。あいての9番10番に自由にさせてしまった。レフリーとのコミュニケーション、アピールも上手だった」


(ハーフタイムの修正について)

「大きかったのはメンタルの部分。プレーの面では、DFでのノミネートが遅かったので、そこを早くしようとハーフタイムに話しました。誰が誰にタックルに行くのかを早く明確にする。そこを修正できたのが一番良かったと思う。好循環になりました。
あとは、レフリーに対していろんな声が上がっていたので、僕がキャプテンとしてまとめてコミュニケーションを取ることを確認して、アプローチを明確にした。そこでストレスをためても何も変わらない。レフリーに対してアクションしていくんじゃなく、ワイルドナイツとしてアクションしていこうと話しました。

後半の入りの10分間で自分たちの精度が上がったことで、自信が戻って、勢いに乗ったところで、途中から入ったMADメンバー全員が違いを見せてくれた。(大西)樹のアグレッシブなプレーだったり、(野口)竜司を含めて、ワイルドナイツにいる素晴らしい選手たちが勢いに乗れるプレーを見せてくれた。好循環でした」


トヨタヴェルブリッツ ベン・ヘリングHC

前半と後半ではっきりとパフォーマンスが分かれたそういった試合だったと思います。トヨタに関しては前半も最もいい形でのラグビーを見せて、ゲームプランを遂行することができたと思います。パナソニックはやはり経験ある強いチームでプレッシャーをかけてくる、そういったチャンピオンチームのような演出を見せて戦い抜いてきました。

トヨタとしては最後まで前半に見せたパフォーマンスを結果に繋げることができず非常に残念ですが、経験豊富なパナソニックとの戦いで、特に最後の20分から大きな学びがあるので今後に活かしていきたい。

トヨタヴェルブリッツ 姫野和樹キャプテン

トヨタとしては、残念な結果になりますが、前半は本当に自分たちの強みである情熱やエナジーを出して、自分たちの土俵にパナソニックを引き込もうとしていいパフォーマンスができたと思います。後半40分、80分通してそれをすることができなかった。もちろんパナソニックという本当に強いチームは(後半に)必ず出てくるとわかっていたのですが、自分たちの実力のなさが出てしまったような試合だったと思います。

ただ本当に多くの学びがありましたし、いいところもありましたし、自分たちとしては、ポジティブなところをしっかり見て自信を失わずに次のゲームに進んでいきたい。


――ハーフタイムで話したこと


前半うまくいって、(ワイルドナイツは)ここからかならず立て直してくるチームなので、後半の最後の最後までやりきるところが自分たちの課題でもあるので、前半40分のことは忘れて次の40分にフォーカスすることでもう一度、パッション、なバジーを出していこうと話をしました。

それが出来なかったんですけど、伝えたメッセージとしては正しかったと思います。それが実行できなかったのは自分たちの課題とし捉えることができましたし、チームとしての補填シャルを感ることができたので、一試合一試合大切にして成長をしていきたい。

トヨタヴェルブリッツ ボーデン・バレット

ボーデン・バレット

ボーデン・バレット



前半は良かったんですけど、クウォリティの高いチームにチャレンジしていったんですけど、彼らは80分通して本当に力を出してきたチームであって、トヨタは80分間出しきれなかったそういう感じだった。ポテンシャルは十分見せたと思うんですけど、一貫性というものが必要です。


――試合の流れが大きく変わってしまった原因


理由が何であれ、ポイントが向こうにいきましたね。太陽の向きや風の流れなどもあったかもしれません。精神的にはパナソニックは後半やってくるということは我々は知っていたので、ちょっと気持ちが入りすぎてしまったのかもしれません。前半はキックもすごく良かったですし。あとはいいフェイズを重ね過ぎられてしまったというのもありますね。

後半こそシンプルにやるべきところを、すこしやりすぎてしまった感がありますね。そこは先程もいったように一貫性がかけているところなんですが、これから成長するチャンスがあると思っています。

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