10日、2位の埼玉パナソニックワイルドナイツは6位東京サントリーサンゴリアスと対戦し、8トライを決めてサンゴリアスを圧倒。60‐17でホスト熊谷での最終戦を白星で飾った。プレーオフには2位として進出。クボタスピアーズ船橋・東京ベイ vs 東京サンゴリアスの勝者と25日の準決勝で戦う。
2025/05/11
文●野辺優子
埼玉パナソニックワイルドナイツ ロビー・ディーンズ監督
満足のいく1週間でした。昨日のトレーニングマッチとそして今日リーグ戦を終えて、この後もまだラグビーができることにとても満足しています。(今日の)コンディションは難しかったと思います。素晴らしいコンディションのように見えましたが、グラウンドにはたくさんの水がありました。それが試合を難しくしました。
でも、そのような状況下でのゲームの質はとても良かったと思います。だから、チームをよく引っ張った(山沢)京平に祝福を贈りたい。(彼が)10番を任されて初めてフルシーズンを素晴らしい形でやり遂げてくれました。

ロビー・ディーンズHC
これからプレーオフの試合に出て行きますが、非常に楽しみであり、これからの準備を考えていくことになります。今シーズンの中盤には、私たちには多くの困難がありました。怪我人も多くいました。それでも戻って来れた選手もおり、そうした選手がグラウンドでプレーをすることができる時間もあり、非常にコンディションも良くなりつつあるので、これから先が楽しみです。
もちろん、稲垣選手のことが気がかりではありますが、それはこれから確認していこうと思います。
ーー先週から今週に向けての準備、結果の評価
パフォーマンスには満足しています。よかった部分がたくさんありました。そしてそれはこれまでのすべての挑戦から得たものがあります。そして、自分たちがやりたいプレーが明確になりました。今日はその要素が見られたと思います。
そして、もうひとつの重要な側面は、このリーグ戦のレベルが上がったことで、こうしたレベルの試合やゲームに触れることのできる選手の割合が増えたということです。リーグのレベルは年々上がっています。しかし、私たちのグループのより多くの選手たちが、ゲームを体感することができました。チームとしては、その方がずっと有益です。私たちは皆、成長することが最も大切であることを知っています。
ーー山沢選手の成長
そうですね、京平の成長を皆さんは目の当たりにしてきましたよね。彼はチームと連携してやっています。
彼がとてもうまくやっているのは、言うなればファシリテート、チームワークの調整の部分です。 自分の役割だけでなく、ゲーム全体を理解しているのです。
そして、自分がプレーするのと同じように、他の選手がプレーするのを助けます。ご覧の通り、京平のプレーはチームの一部な訳です。フィールドがどのように成長したかを見ていただければ、試合をどのように動かしていくか、つまり、彼の意思決定がチーム全体の観点から見ても成長しているわけです。彼はチームのために良い決断をしているんです
ーー過去2年は1位で突破していたと思うんですけど、今年は2位でプレーオフを迎えることになると思います。そのあたりの受け止めについてお伺いします。
なんとも思っていません。プレーオフがある以上、リーグ戦というものは、そのプレーオフに進出するための戦いです。リーグ戦の目的はそれしかありません。私たちはその目標を達成しました。順位にはなんの価値もありません。
プレーオフに入ればまた同じスタートラインです。新たなスタートを切り、リーグ戦の第1節と同じようにプレーオフに進む権利があります。ですから、リーグ戦でうまくいったことをこの先もやっていければと思います。
相手チームは私たちを退けるようなプランを立てるでしょうが、自分たちがやってきたことは自信になります。だから、首位に立てるということは、自分たちのやってきたことの裏付けがあるということなので、その分競争力があることは分かっていますが、一方で保証がないことも分かっています。
ですので、これまでの2シーズン1位で通過したことは、すでに過去のことです。対戦する試合によって、目標も変わってくるし、そうなると、自分たちのコアも変わってくるかもしれませんが、積み重ねてきたことを続けていくだけですし、あとはハングリーでい続けることが必要です。
埼玉パナソニックワイルドナイツ SO山沢京平ゲームキャプテン
練習試合、今日のゲームと、チームとして、結果として最終戦に勝って終われたのは、チームとしても良かった。ファンの皆さんとも分かち合えて嬉しい。これからプレーオフに向けてチーム一丸となって進めるようにいい1日になった。
ーー山沢選手は先ほどロビーさんからもありましたけれども、10番として、プレーオフがありますが、シーズンが一区切りだったと思うんですけれども、どのようなお気持ちですか。
まだプレーオフが残っているし、何があるとは言えないですけど、今シーズンの責任感というのは、責任というのは、自分の中に重きを置いて、チャレンジしようと、責任を感じながら、そこを大事にしながらプレイをしてきました。

山沢京平ゲームキャプテン
ーーリーグを終えた時点で、得点王など個人的な成績をどう受け止めていますか。
個人的に、チームとして勝ってきた中で、そこにたまたま僕の名前があっているだけなので、そこに関しては、本当にどうこうというよりは、チームとして、築き上げてこられたという、その喜びというか、その方が大きいです。
ーーこの後さらにプレーオフが続きますけれど どんなプレイを見せたいか。
先ほども言った通り、僕自身としては責任感。本当に、ここは自分の一つのプレーだったり、コールだったり、本当に一つ一つに責任感を持ち続けてやっていきたいなと思います。