合計13本の乱打戦は横浜キヤノンイーグルスが勝利!沢木敬介「このレベルじゃ優勝を狙うとか言えない」 | ラグビージャパン365

合計13本の乱打戦は横浜キヤノンイーグルスが勝利!沢木敬介「このレベルじゃ優勝を狙うとか言えない」

2025/01/12

文●編集部


1勝2敗で第4節を迎えた横浜キヤノンイーグルスは、ホスト・ニッパツ三ツ沢球技場に静岡ブルーレヴズを迎えた。序盤、組織的なアタックと、SO田村優のキックを起点に2本のトライを決め、流れを掴んだかと思われたが、今季開幕三連勝と好調なブルーレヴズのアタックを前に失点も多く、乱打戦となった。最後は8トライを決めてボーナスポイント1を獲得しイーグルスが勝利するも、指揮官・沢木敬介監督は「このレベルで優勝を目指すとかいうようなレベルじゃない」と苦言を呈した。

横浜キヤノンイーグルス 沢木敬介監督

沢木敬介監督

沢木敬介監督


今日はどういうふうに自分たちが振る舞っていくか、態度の部分や、強いFW陣に対してどういう仕掛をしていくかとか、そういうことを意識しながら1週間準備してきました。最初の20分は本当に見てても、アグレッシブだし、もちろん細かなミスはあるけど、そういうところよりももっと大事な部分があるんで、すごくポジティブな試合だったんですけど。

東芝のゲームもそうだし、なんていうんすかね、自分たちから相手を楽にさせるような、そういうまだまだそこが弱いところだと思います。このレベルで優勝を目指すとか言うようなレベルじゃないと思います。本当に来週から、一人ひとりがもっと謙虚になって、一戦一戦、成長できるような試合内容にしていきたいと思います。

2トライのNO8シオネ・ハラシリ

2トライのNO8シオネ・ハラシリ


――50点がとれたことと35点取られたことどちらが気になりますか。


いや別に取られるのも別に、それがラグビーだし、相手がいいプレーしたらトライ取られるのは当たり前ですけど、今日の試合では取られ方が良くないトライがありました。

例えば我慢強く守っていたけど、最後相手がいいプレッシャーから取られたとか、そういう取られ方じゃなかった。そこを選手たちがどう感じているのかわからないんですけど、俺はもうめちゃくちゃ満足していないですね。

終盤敵陣ゴール前からスクラムでプレッシャーをかけるイーグルス

終盤敵陣ゴール前からスクラムでプレッシャーをかけるイーグルス

最後のスクラムは良かったんですけど、ただ守っているブルーレヴズの方が見ていてすごくエナジーを感じるんですよ。攻めているはずの自分たちよりも、ブルーレヴズの方がパッションがあるし、守っている相手の方が気迫が伝わってくるのが納得いかない。

――これからの練習にどう役立てていきたいか


うちの選手たち、本当にいい子ばかりで、英語でいうと「Too Nice」なんですよ。もちろん中にはそうじゃない人もいますけど、俺はその「Too Nice」なところはかえていかなきゃいけないなと思っています。(変えていくことで)隙を与えないでしょうし、ああいう淡白なトライがなくなったりするんじゃないですかね。

横浜キヤノンイーグルス CTB梶村祐介キャプテン

梶村祐介キャプテン

梶村祐介キャプテン


今日の試合は自分たちが先手をうって、ゲームの流れをしっかりコントロールするというターゲットを持って試合に臨みました。今監督がおっしゃった通り、最初の20分は自分たちで強いメッセージを相手に伝えましたし、ゲームコントロール出来ていたんですけど、なかなかそれを持続できないというのがチームの現状。

ファフ・デクラーク

ファフ・デクラーク


80分の中で見たらいいプレーもたくさんあったし、自信を持ったプレーがたくさんあったんですけど、さっき選手には伝えたんですけど、35失点しているという事実はしっかり受け止めて、やっぱりチャンピオンを目指すうえで、簡単にスコアを与えたり、簡単にペナルティしていたら、次のレベルには進めないと思うので、一人一人がもう一度しっかりマインドをセットして、週明け集まろうと話をしました。

ジェシー・クリエル

ジェシー・クリエル


ボーナスポイントを取りながら、しっかり学べたゲームだったので、今日のゲームをしっかり反省して次の試合に進んでいきたい。

――後半リードしてもすぐ返されてしまう場面が多かったのは?


結構22mの中には入れたと思うんですけど、そこで簡単に相手にボールを与えてしまったり、自分たちのコントロールミスで、ペナルティしてしまったり、スコアしないといけないところで相手の方が集中力が上回ったシーンがいくつかあったので、それは先週のゲームでも同じ課題が出ていますし、そこを克服できれば、もっとスコアできるし、もっと相手の勢いを消していけると思うので、そこは課題かなと思っています。

田畑凌

田畑凌


――前半最後のペナルティで正面でスクラムを選んだのは


スクラムリードと話をして、いける、ということだったので、結果スコアになったので良かったと思うんですけど。

横浜キヤノンイーグルス ファフ・デクラーク

コントロールされたキックでゲームが動いた

コントロールされたキックでゲームが動いた


ヤマハはシーズンの出だし調子が良かったんですけども、その相手のバックフィールドのスペースはしっかりと見れていましたし、そこを意識して前半は狙うことができたと思います。

ファフ・デクラーク

ファフ・デクラーク


もちろん、分析では見ていたんですけど、常に空いているわけじゃなくて、ちゃんとスキャンして見ていかないといけなかった。怪我人がでて、相手もバックフィールドのコントロールを苦戦していた部分があった。


――キックについて田村とどういう役割を分けていたか


コンテストキックの場合は、自分が担当しています。後ろにスペースがあった場合は、田村からキックということで彼のコールが優先されます。

ここまでの試合では自分からのコンテストキックが多かったですが、逆に今日の試合ではバックフィールドが空いていたので田村からのキックが多くなったと思います。

横浜キヤノンイーグルス WTB石田吉平

石田吉平

石田吉平


イーグルスのラグビーはもっと走るので、もっと考えて工夫してやっていかないと。自分がオプションになってグラウンドでも走れるようにしたいですね。自分がオプションになることで相手もチェックして、外が余ったりだとか、チャンスメイクしていきたい。

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