太陽生命ウィメンズセブンズ2025開幕目前、新戦力情報3、東京山九フェニックス・北海道バーバリアンズディアナ | ラグビージャパン365

太陽生命ウィメンズセブンズ2025開幕目前、新戦力情報3、東京山九フェニックス・北海道バーバリアンズディアナ

2025/06/12

文●大友信彦


女子ラグビーの国内最高峰、太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ開幕が21日に迫った。
RUGBYJAPAN365がお届けする新年度の新加入選手情報第3弾は、15人制3連覇の勢いを駆って3年ぶりの総合優勝を目指す東京山九フェニックスと、2季ぶりにコアチーム復帰を果たした北海道バーバリアンズディアナ。今年は15人制ワールドカップと重なり、多くのチームが主力を供出しており、積極的に海外選手を招聘。フェニックスはカナダで五輪3大会出場のレジェンドが、ディアナにはパリ五輪で24歳で金メダリストとなったキーウィガールとウガンダで「フェラーリ」と異名を取ったスピードスター。今年の太陽生命シリーズはラグビー競技の多様性を象徴するグローバル化が進みそうだ。

東京山九フェニックス―カナダのレジェンド&高校トップ司令塔が加入

村瀬加純 日体大
山本梨月 関東学院六浦
チャリティ・ウィリアムス カナダ代表
クロエ・チャン ホンコン・チャイナ代表

2022年に年間チャンピオンに輝いた東京山九フェニックスには、その2022―23シーズンに15人制全国選手権とあわせた全国2冠を達成。15人制では2023―24、2024-25シーズンと3連覇を達成したが、太陽生命ウィメンズセブンズシリーズでは23年が総合3位。24年は第2戦熊谷大会で優勝したが総合順位は前年に続き3位に終わった。

今季は古田真菜、松田凜日、松村美咲、西亜利沙、水谷咲良、妹尾安南、水谷咲良、佐藤優奈といったセブンズでも主力になる選手が軒並みワールドカップに向けたサクラ15に参加する。

今季の新戦力は新卒・国外からそれぞれ2人。
日体大から加入した村瀬加純は2023年の15人制TID合宿に招集され、今年5月のアジア選手権・ホンコン・チャイナ戦にFLで交代出場して初キャップ。

山本梨月

山本梨月


関東学院六浦から加入した山本梨月は高2の2023年、全国U18女子セブンズでMVPを獲得。正確なパス、キックのスキルとスペースを切り裂くスピードが持ち味で、SHとSOの両方を高いレベルでこなす。


チャリティ・ウィリアムス

チャリティ・ウィリアムス


チャリティ・ウィリアムスは2015年にカナダ代表にデビュー。リオ、東京、パリと五輪3大会に出場し、リオでは銅、パリでは銀メダルを獲得している。28歳の若さながらレジェンド選手だ。

クロエ・チャン

クロエ・チャン


クロエ・チャンはホンコン・チャイナ代表で共同キャプテンを務めている26歳。幼少時はテニスをプレーしていて、大学時代は英国への留学も経験している。

優勝を狙う他チームに比べ海外トップ選手の人数ではやや地味な印象も与えるが、その分、国産選手の成長力に期待だ。また、パリ五輪後の引退を撤回して現役を続行している奥野わか花(旧姓・原)は、フェニックスでは2023年以来の太陽生命シリーズ登場で、奥野姓としては初の太陽生命シリーズ参戦。女性スポーツの多様性という意味でも、結婚後も競技を続ける奥野のパフォーマンスに注目したい。

北海道バーバリアンズディアナ―パリ五輪金メダル&ウガンダのフェラーリが加入!

米村妃菜(ひめな) 九産大(笹丘少年RFC-石見智翠館)161/54/22
大山梨里(りり) 日経大(鹿児島ライジングサン-石見智翠館)164/59/22
石井心悠(みゆう) 三本木農恵拓高/159/61/18
エミリー・レクル ウガンダ 170/68/25
ジャスミン・フェリックスホサム NZ代表 169/67/24
シャーロット・バーフスアガ NZハミルトン 168/65/18
ダニー・マフィ NZハミルトン 168/64

昨年5月にエコパで行われた昇格大会で1枠を勝ち取り、2年ぶりにコアチームに復帰した北海道バーバリアンズディアナには、国内から大卒選手が2人、高卒選手が1人加わった。

米村妃菜

米村妃菜


九産大から加入の米村妃菜はタックルの良いSOとして4月の関東女子セブンズでも活躍。日経大から加わった大山梨里は、日経大の太陽生命初参戦となった2022年鈴鹿大会のディアナ戦で2トライ。そのとき対戦したディアナに加入した。現在はリハビリ中だが大会後半には復帰の予定。

石井心悠は北海道協会、北海道バーバリアンズと三者包括連携協定を結び、北海道の女子ラグビー普及強化の取り組みを始めた札幌大学の1年生。三本木農ラグビー部と弘前サクラオーバルズでプレーし、高1から東北選抜でコベルコカップに出場していた。

ジャズミン・フェリックスホサム

ジャズミン・フェリックスホサム


ジャズミン・フェリックスホサムは昨年のパリ五輪で金メダルを獲得したブラックファーンズのメンバーで24歳。

ダニー・マフィとシャーロット・バーフスアガはともに、この3月までブルーズ・ウーマンでプレーしていた18歳。日本の高校生と同年代ですでにプロを経験した若手がどんなプレーを見せてくれるか。

エミー・レクル

エミー・レクル


エミー・レクルはウガンダ初のプロラグビー選手として来日。ウガンダの15人制シーズンでは9試合で46トライをあげ「フェラーリ」と呼ばれたというスピードスターかつ男女を通じ、日本のラグビーでプレーする初めてのウガンダ選手だ。ピッチ上のパフォーマンスだけでなく、チームカルチャーにどんなエッセンスを加えてくれるかにも注目だ。

大友信彦
(おおとものぶひこ)

1962年宮城県気仙沼市生まれ。気仙沼高校から早稲田大学第二文学部卒業。1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』(文藝春秋)で活動。’87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

プロフィールページへ


 

記事検索

バックナンバー

メールアドレス
パスワード
ページのトップへ