2月5日、女子15人制日本一を決める第9回全国女子ラグビー選手権決勝が小田原市城山陸上競技場で行われた。決勝進出を果たしたのは、日本体育大学ラグビー部女子(関東大会1位)と東京山九フェニックスラグビークラブ(関東大会2位)の2チーム。
関東大会では22-19でフェニックスが接戦を勝利しているが、この決勝戦も80分、最後までどちらが勝利するかわからない激戦となった。


人羅美帆キャプテン(中央)と松田凛日(右)

CTB岡元涼葉のゲイン

鹿尾みなみ

PR小鍛冶歩

FL倉持美知
序盤、フェニックスが敵陣で攻め込む時間帯が続くが、ミスから得点を取り切れない展開が続いた。すると前半27分、日体大はCTB松田凛日が敵陣ゴール前でキックチャージ。そのボールを自ら抑えそのままトライ。

前半27分日体大はCTB松田凛日がキックチャージし自らボールをキャッチするとそのまま先制のトライ
SO新野由里菜のコンバージョンも決まって7-0と日体大が先制。さらに日体大は前半35分、CTB人羅美帆の精度高いキックパスがWTB東あかりにつながりトライ。12-0とリードを広げた。

前半35分、人羅美帆のキックパスを…

WTB東あかりがキャッチしてトライ
追いかけるフェニックスは前半終了間際、SO黒川碧の50/22から敵陣に入ると、FWでフェイズを重ね、最後はHO柏木那月がねじ込んでトライ。FB大黒田裕芽のコンバージョンも決まって7-12として前半を終えた。

前半終了間際に柏木那月のトライを返した
前半いい雰囲気で終えたフェニックスは後半2分、WTB鹿尾みなみのトライで同点とし試合をふりだしに戻す。

後半2分鹿尾みなみが同点のトライ
追いつかれた日体大は、相手のペナルティーからチャンスを得ると、ゴール前5mからPR小牧日菜多が強引に縦に突破、ボールをねじ込みトライ。12-19と再びリードする。

敵陣ゴール前のペナルティーからタップリスタートでPR小牧日菜多が縦に突破


トライが認められ再び日体大がリード
フェニックスは15分、WTBニア・トリバーの突破から敵陣に入ると、HO柏木那月がこの試合2本目のトライを決め17-19と2点差に食らいつく。
日体大は17分、FB大内田優月が敵陣深くでキックチャージしそのままトライ。再び17-24とリードを7点差にし終盤残り10分を迎える。

日体大が大内田優月のトライで逆転
フェニックスは高橋李実のビッグゲインから敵陣に入ると、ボールを展開し最後はCTB岡元涼葉が左隅にトライ22-24と再び2点差に迫る。37分、残り2分弱でフェニックスは自陣でのマイボールスクラム。左オープンサイドへ展開し、大外のニアまでボールを回すとアウトサイドをえぐるようにニアがビッグゲイン。

高橋李実のビッグゲイン

コンバージョンを蹴る中島涼香

後半残り5分を切り、フェニックスがマイボールスクラムからアタックを開始

野田夢乃がパスアウト

古田真菜

ニアが新野のタックルをパワーで突破
内に返し、ポイントを作り再び左サイドへ展開。全員が繋いだボールは再びニアにつながる。「全員が繋いだボールで、少しプレッシャーはありました(笑)」(ニア・トリバー)ボールをもったニアは、新野のタックルを交わしインゴールへ。左隅に劇的な逆転トライを決めノーサイド。

フェニックスのラストチャンスを託されたニアがそのままインゴールへ

ニアが決勝のトライ!
東京山九フェニックスが27-24で日体大に勝利し、単独チームとして大会出場2年目で初の優勝を飾り、昨年の太陽生命セブンズシリーズの年間優勝と合わせて「2冠」を達成した。


あと1歩届かった日体大


準優勝の賞状を受け取る人羅キャプテン


両チームで記念撮影

鈴木実沙紀キャプテンの胴上げ

四宮洋平監督の胴上げ

フェニックスは見事に太陽生命ウィメンズセブンズシリーズの年間優勝に続き「2冠」を達成