5月3日(水)、日本ラグビー協会は、6日(土)に東京・秩父宮ラグビー場で行われる、ARC(アジアラグビーチャンピオンシップ)第3戦・対香港代表戦の日本代表の試合登録メンバー23名を発表した。
東海大4年のCTB鹿尾貫太が日本代表初先発となり、ゲームキャプテンはCTB立川理道が務め、控えにはHO堀江翔太も入った。
東海大、そしてPRC(パシフィックラグビーカップ)の出来が評価されて13番として初めて日本代表で先発することになった鹿尾は「チームとしてディフェンスの面が課題なので自分が入ることでその精度を上げたい。タックルと、ジャパンの連動した動きがしっかりできることもアピールしたい。ヒガシ(東福岡高校)時代から日本代表を目標にやってきて、こんなに早くチャンスが巡ってくるとは思わなかった。(開幕から)2試合出られなかったことで、その悔しさがあったからこそ、その分、プレーで悔しさを晴らしたい」と意気込んだ。
鹿尾は「日本に来て見た日本人の中で一番、堅いディフェンダー」
3日(水)の午後、辰巳で熱のこもったアタック&ディフェンスや、タックルやオーバーなどの2時間弱の練習を終えた後、ジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)が、報道陣の囲み取材に対応した。
――東海大4年生CTB、ノンキャップの鹿尾を先発に起用しました。その理由は?
『エナジー』です。得にディフェンスでのエナジーに期待しています。彼の東海大、そしてPRCと試合を見ましたが、タフなディフェンダーで安定している。日本に来て見た日本人の中で一番、堅いディフェンダーです。この(テストマッチ)レベルでも同じようなプレーができるか。でも(彼なら)出来ると思っています。
――鹿尾にアドバイスはしたのか?
彼は日本代表で初試合なので、週の最初は、単純に(やることを)理解してもらって練習に励んでもらいたいです。アドバイスすると情報が多すぎてパンパンになってしまう(のでしていないです)。
――10番は松田を先発させました。
小倉がサンウルブズでアルゼンチンに行って、(松田)力也はスターティングでポジションを与えるべき選手があり、ポテンシャルのある選手です。だから今回、こういった10番という立場でチームをコントロールしてほしい。
――先週はCTBでした。松田にはいろんなポジションをやってほしいのか?
彼だけでなく複数のポジションができる選手がいれば、チームにとっては貴重な存在です。ただ彼のベストポジションは自分の見解だと10番です。
――CTB立川理道選手がゲームキャプテンを務めます。
SH流にずっとリーダーで引っ張ってもらっていたので、一息いれてもらいたい気持ちです。ハル(立川)がキャプテンなので、またラグビーの試合をして、リーダーをして役割をしてもらうことに馴染んでもらうためにこういう形にしました。
――HO堀江翔太もリザーブに入りました。
久々の試合です。日野もアルゼンチンに行きました。久々の試合をこのタイミングで与えることは適切だと思いました。若干、動きは鈍いと思いますが、でも堀江は経験値高くて、質の高い優秀な選手です。両サイドにつくのは将来有望の若いPRなので、双方にとっていい経験になると思います。
――香港戦に期待することは?
このまま継続して、自分たちの戦い方をしてほしい。対戦相手が変わるだけで自分たちの戦い方は変わらない。先週のパフォーマンスが良かったので、選手を替えることは非常に難しかったです。でももっと大きな全体像を見て、この選手たちを育成しているので、先週のパフォーマンスが良かったけれど、メンバーを変更するところは変更しました。
ARC香港代表戦 試合登録メンバー
1 石原 慎太郎(2)
2 坂手 淳史(6)
3 知念 雄(4)
4 小瀧 尚弘(9)
5 アニセ サムエラ(5)
6 マルジーン・イラウア (5)
7 金 正奎(6)
8 松橋 周平(4)
9 茂野 海人(4)
10 松田 力也(5)
11 尾﨑 晟也(1)
12 立川 理道(50)
13 鹿尾 貫太(-)
14 山田 章仁(19)
15 野口 竜司(6)
16 堀江 翔太(48)
17 三浦 昌悟(4)
18 渡邉 隆之(7)
19 谷田部 洸太郎(10)
20 徳永 祥尭(2)
21 小澤 直輝(2)
22 流 大(2)
23 山沢 拓也(1)
斉藤健仁 スポーツライター。1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。印刷会社の営業を経て独立。サッカーやラグビー等フットボールを中心に執筆する。現在はタグラグビーを少しプレー。過去にトップリーグ2チームのWEBサイトの執筆を担当するなどトップリーグ、日本代表を中心に取材。 プロフィールページへ |