PNC優勝へ―松田力也、ディラン・ライリーに求められる役割とは | ラグビージャパン365

PNC優勝へ―松田力也、ディラン・ライリーに求められる役割とは

2024/08/14

文●編集部


10日より宮崎合宿を行っているラグビー日本代表。SO松田力也、CTBディラン・ライリー(共に埼玉パナソニックワイルドナイツ)が練習後取材に応じた。エディージャパンとしてテストマッチ未勝利と結果を出せていない。若い選手が多いチームの中で、二人を始め経験ある選手たちに託されている役割とは…。




松田力也

――3週間オフがありました


休んだというか、(代表チームから渡されていた)プログラムもあったし、PNCがあったんで、もちろん、それなりの準備はもちろんしていました。GPS渡されていたし。(GPSが)なくてもやりますけどね(笑)。


――合宿が始まりました。PNCで10番としてどんなプレーをしたいですか?


超速ラグビーを体現するためにまだまだやることはありますし、意識しているのはこれまでのこれまでゲームコントロールに重視することより、ボールをアグレッシブにもらいたいし、その中で動かすプレーができるようにするというところでまた新しいチャレンジあるので、練習から意識している。難しさはあるが、ラグビーの奥深さ、楽しさを感じながらできている。そういう意味では簡単なチャレンジじゃないし、自分自身もレベルアップしないといけない。結果は思うように出ていませんが、見えているところでは前向きにいけていると思います

松田力也

松田力也



――実際に自分のプレーで、チャレンジの部分ではどういうところを変えているのか?


もらい方でどんどん前に仕掛けて、ディフェンスにコミットする。今ままでは早くボールを渡してそのスペースでプレーをやってもらうことが多かったが、より仕掛けて自分の周りをどんどん動かすというか、空いていたら勝負するというところを求められている。(昔に)戻すというか、もともとやっていたラグビーがあるのでそれを活かして上手く使え分ければいい


――いつ頃はそういうプレーが多かった?


スタンドオフ始めた時はやっぱりどんどん仕掛けていきましたが たくさんボールさわれるし、前に仕掛けることしか知らなかったんで、それをやっていた覚えはありますけ。けど学んでいくと、(WTB、FBもやっていたので)外のこともわかるので、先にボールが欲しい選手もいるし、結構、そういうタイプが多いので。兼ね合いが難しいと思われるけど、使い分けができるところまでいかないといけないし、そこの駆け引きを学ばないといけない。

――CTB立川理道(ハル)選手と話しているシーンもありましたね。


ハルさんとはもともといろいろな場面で関わりがあって、10番として、やりやすいのは12番の声なのでハルさんは他の選手とは違うし、ゲーム中、2人でコントロールするイメージが強いのでやりやすいです。


――ユニットに分かれて練習しています。BKはどういったことを意識していますか?


ターンオーバーをどうやって減らすか、そして全員で同じこと考えて同じ画を見ないといけない。BKでFWが頑張ってきて出してくれたボールを簡単に落とすというのは、チームとしてもクオリティー、意識としても下がってしまうから、そこのところは変えていきたい。ただでも消極的にはなりたくないなとは個人的には思っているので、そのために迷わずプレーするというところで、しっかりコミュニケーションして明確してプレーすることは前のツアーよりやろうとしています。



――BK全体でしっかりコーリングすることを意識している


何をするかを明確にというのは、常々言われているんですけど、さらに意識して、前回より一緒にやっている期間が長いのでよくなっていると思う。(アタックだけでなく)ディフェンス面も長くやっているとここは来てくれるとか、この人はこうしてくれるとわかってくる。本当、フィジカルで押されている分には本頑張るしかないけど、何をしてくるかわかるっていう部分に関しては、長い間一緒にいることは大きいです。


――子ども用の3号球が全員にもたされていましたね。


ボールを大事をするという意識付けだと思うし、そういう仕掛けっていうのはやっぱりエディー(・ジョーンズHC)さんらしいというか、これまでなかったことなので新しい感じで、より大ボールを大切にしないといけないなと思うので、もっともっとしてミスをなくしていきたい



――若い人が増えました。


日本代表なので頑張らないといけない。100%コミットする中、(若い選手に)上手く目配り気配りしながら、いいヘルプをしてあげたい。よかったら何も言わないし、悪いとき、悩んでいるとき一言、二言をかけれるような存在になりたいので、普段のコミュニケーションからいい関係性を作っておかないと向こうも入って来ることも頼ることもできないと思う。

そこに関しては苦手なタイプではないのでみんなと喋りながら、僕自信は良い関係性を築けているとは思うんですけど、若い選手がどう思っているかはわかりませんが、僕とフミ(元日本代表SH田中史朗)さんの差が10歳で、それと同じ差があるからそういう関係になれば。変に上からいくのではなく、一緒に作っていきたいなと思います


――カナダ代表戦に向けて。初キャップは帝京大学4年で、カナダ代表でしかも15番でしたね。


カナダ代表で初キャップでしたね!フワフワしていたのであんまり覚えていないですが。カナダ代表とはそれ以来です。カナダ代表にしろ、2戦目のアメリカ代表にせよ、どちらもフィジカルでどんどんゲームを作ってくると思うので、そこにどれだけ上手く自分たちのスピードを使いながら勝負できるかだと思います。

まずミスをしないことが大事になってくるので、全員で同じ画を見ることが大事なので仕上げていきたいなと思います。あくまでも自分たちにフォーカスして自分たちのラグビーができるかをやりたいですね

――ミーティングではPNCで優勝するぞ、という声も出たそうですね。


そうですね。勝つことが1番わかりやすい自信につながるし、僕たちがいま欲しているのはそこで、やっていることが間違いないというのは勝利からしか得られないので、みんな貪欲になっている。(10番として)勝ちに導けるようにしたい。


――PNCの個人的な目標は


目標は10番争いで勝負して、10番を取ることは変わらない。そこは自分のチャレンジとしてやりたいし新しいラグビーを吸収して、もっと引き出しが持てるようにやっていきたい。毎回チャレンジして、このグラウンドでのパフォーマンスがセレクションにつながるのでやるしかない。



――若い選手は関西人が多いですね


若い子も含めて関西人が多いですね。大学生2人は報徳学園の子です。ディラン(・ライリー)がいますが、ハルさんもそうだし、(原田)衛も兵庫出身で、やりやすいですね!波長が合うというか、強くいっても受け入れてくれるので。


――残念ながら伏見工業(現・京都工学院)出身の選手はいないですね


いないのは残念ですが、(僕と)フミさんのときのように、(日本代表に京都工学院出身の)新しい選手が入って来るまで僕が頑張ります!

CTBディラン・ライリー

ディラン・ライリー

ディラン・ライリー



――オフはどうでした


ジャック・コーネルセンの結婚式のも出られたし、家族にも会えたのでいいオフでリラックスできました。


――夏のキャンペーンを振り返って


確かに期待していたものではないが、もっとよりよくできたと思う内容でした。新しいチームなので次のW杯まで時間があるので少しずつ伸ばして行きたい。




――エディーさんが目指す超速ラグビーについて


超速ラグビーは3~4年のDNAになるので、一つのアクションで終わるのではく次のアクション、アクションとやることを求められています

――経験的に中堅選手となりました。リーダーシップももとめられているのでは


まだリーダー的な役割が求められてはいないが、リーチ・松田・坂手と長くチームにいる選手がいてまだシニア層ではなく、もし求められたら若い選手と連携していきたい


――PNCに向けて


まず個人として早くラグビーしたい 夏のキャンペーンでは小さなケガもあって2試合しか出られなかったので、一貫性のあるパフォーマンスをずっと継続したいと思うので、今はカナダ代表戦に選ばれたい。チームとしてはPNCに優勝したい。PNC優勝する技術、能力があると思うので、優勝して証明したい。


――これまでのテストマッチで何を学ぶことができましたか?


クラブラグビーとは違う環境で、ハイプレッシャーで逃げ道がなく、いいパフォーマンスを発揮しないといけないという中で、オンもオフザフィールドでも一貫性を持つことがすごく大事だなと思います。どちらかというとメンタル面的なことかもしれませんが、プレーもメンタルも一貫性を持つことが大事になってくる。


――ジェイミージャパンとエディージャパンと違いは?


一言で言うとまったく違う。ゲームスタイルも違う。エディーは若い選手を呼んで、エナジーのあるチームだとすごく感じています。自分としてはリーダー的の役割も増えてきているので、若い選手の成長をヘルプしていきたい。今までと違う役割があります。

――エディーさんはどうですか?


本当にチーム全員と関わる意識で、全員とコミュニケーションして、選手に対する責任の取り方もすごく上手で、チームに落とし込んでいるものが結果になってほしい。エディーのやり方としては選手に自信をつけるような言い方をしてくれる。お前ならできるとか、信じればできるとか言ってくれるが、求められるところと違うことをやると指摘したり強く言ったりします。


――エディーさんは想像以上に優しかったですか?


おそらくそうですね。確かにメディアでは事前にいろいろ言っていましたが、私は鵜呑みせずに、人に会ってから判断するタイプなので、期待とか情報とかまったくなく、会ってから優しくていい人だなと思います。



――次回のオーストラリアでのW杯は特別な思いがあるのでは?


本当に特別な機会になると思います。3年後チャンスがあればプレーしたい。オーストラリアは自分がラグビーで始めた地ですし、日本はこのレベルまで自分がプレーする機会を与えてくれば場所なので、それを総合したオーストラリアW杯は特別な機会になると思います。


――海外でプレーしたいと思いますか?


今のところは考えていないが、扉は開いているのでチャンスがあればプレーしてみたいですね。

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