ラグビーワールドカップ2015第一次候補選手発表−−「ベスト8入りして日本ラグビーの新しい歴史をつくる」 | ラグビージャパン365

ラグビーワールドカップ2015第一次候補選手発表−−「ベスト8入りして日本ラグビーの新しい歴史をつくる」

2015/01/06

文●大友信彦


5日、日本ラグビー協会で、ラグビーワールドカップ2015 日本代表第1次候補選手が発表された。発表されたのはFW24名、BK17名の計41名。この41人は、1月13日から3日間、メディカルチェック合宿を行う。

ここに選ばれていない選手は、ワールドカップに行ける可能性は低い。

エディ・ジョーンズHCは
「ここに選ばれていない選手は、ワールドカップに行ける可能性は低い。我々のターゲットはワールドカップでベスト8に入って、日本ラグビーに新しい歴史を作ること。1月の合宿に参加する選手には、それを実現する責任がある。私は、このリストにいる選手たちはそれができる選手たちだと思っている」と話した。

第1次候補選手

■FW(24名)
PR1 三上 正貴(26、東芝、C23)
同    稲垣 啓太(24、パナソニック、2)
同   平島 久照(31、神戸製鋼、C35)
同   長江 有祐(29、豊田自動織機、C17)
PR3 畠山 健介(28、サントリー、C60)
同    山下 裕史(28、神戸製鋼、C37)
同    垣永真之介(23、サントリー、1)
同  ホラニ龍シオアペラトゥー(32、パナソニック、-)
HO 堀江 翔太(28、パナソニック、C32)
同   木津 武士(25、神戸製鋼、C30)
同    湯原 祐希(29、東芝、C18)
同    有田 隆平(25、コカコーラ、C7)
LO 大野  均(36、東芝、C87)
同   伊藤 鐘史(34、神戸製鋼、C28)
同   真壁 伸弥(27、サントリー、C29)
同   トンプソン ルーク(33、近鉄、C49)
同   ジャスティン・アイブス(30、キャノン、C23)
同   宇佐美和彦(22、キヤノン、-)
FL/No8  リーチ マイケル(26、東芝、C38)
No8   ホラニ龍コリニアシ(33、パナソニック、C35)
同    ツイ ヘンドリック(27、サントリー、C27)
同    ヘイデン・ホップグッド(34、釜石シーウェイブス、C3)
同   マイケル・ブロードハースト(28、リコー、C16)
同    村田  毅(26、NEC、-)
■BK 17名
SH    日和佐 篤(27、サントリー、C38)
同   田中 史朗(29、パナソニック、C44)
同   内田 啓介(22、パナソニック、C8)
同   矢富 勇毅(29、ヤマハ発動機、C14)
SO   廣瀬 俊朗(33、東芝、C23)
同   小野 晃征(27、サントリー、C24)
SO/CTB 立川 理道(25、クボタ、C28)
同   田村  優(25、NEC、C26)
CTB   マレ・サウ(27、ヤマハ発動機、C20)
同    クレイグ・ウィング(35、神戸製鋼、C7)
同   ティム・ベネット(24、キヤノン、-)
WTB  山田 章仁(29、パナソニック、C10)
同    福岡 堅樹(22、筑波大3年、C11)
同    カーン・ヘスケス(29、サニックス、C2)
WTB/FB  藤田 慶和(21、早稲田大3年、C18)
CTB/WTB/FB  松島幸太朗(21、サントリー、C6)
FB   五郎丸 歩(28、ヤマハ発動機、C43)

エディー・ジョーンズHC

エディー・ジョーンズHC



基本は、昨年(2014年)の日本代表で戦った選手たちだが、ノンキャップの選手も4人含まれている。
4人について、エディHCは次のように説明した。
「宇佐美はトップリーグでも1、2を争う長身で、ジャンパーとしてのポテンシャルも高い。次のジャパンのLOを担える可能性がある。
ホラニ龍シオアペラトゥーは、大きくて強くて、スクラムが劇的に向上している。タイトヘッドのバックアップオプションとして最上位の存在だと考えている。
村田は、バックローには外国出身の選手が多い中で、日本生まれの日本人選手として将来を期待できる存在だ。ラインアウトでも賢くプレーできる。テストラグビーにチャレンジできるチャンスを与えたいと思っていた。
ベネットは、マオリオールブラックス戦に向けたキャンプに来てもらった。スピードもあるしラインブレイクする能力も高い。センターのバックアップとおして名前があがった。
この4人はいずれもそのような位置づけでスコッドに入れた。ただし、9ヶ月で急成長する選手もきっといると思います」

なお、ケガで選考を外れたのは
No8アマナキ・レレイ・マフィ(NTTコム)、SO山沢拓也(筑波大2年)の2人。
「ケガは長くかかると報告を受けている。1日も早くケガから復帰して、ワールドカップに向けたチームに合流して欲しいと願っているけれど、それは難しいということは理解している」

なお、会見では、リストから漏れた選手がワールドカップに向けてリスト入りする可能性についても質問があった。エディは答えた。
「このままワールドカップまで行くという意味ではない。このリストに含まれていない選手に対しても目は向けている。ただ、このリストから漏れた選手には理由がある。自分の足りないところを改善しないと、入ってくることはできないだろう」

 

日本代表2015スケジュール

会見では、あわせて今季の代表活動スケジュールも発表された。

1/13-15 メディカルチェック(東京)
3/2-4 メディカルチェック(東京)
4/6-15 宮崎合宿
4/15-19 アジア選手権第1戦・韓国遠征 【4/18 vs韓国(韓国・未定)】
4/19-23 イングランド視察
4/24-30 宮崎合宿
4/30-5/3 アジア選手権第2戦・ 【5/2 v香港(秩父宮)】
5/3-7 宮崎合宿
5/7-10 アジア選手権第3戦 【5/9 vs韓国(レベスタ)】
5/16-20 宮崎合宿
5/20-24 アジア選手権第4戦・香港遠征 【5/23 vs香港(香港、HKFC)】
6/1-12 宮崎合宿
6/15-26 宮崎合宿
7/6-12 宮崎合宿
7/12-8/4 PNC2015遠征(アメリカ・カナダにて4試合)※対戦国詳細は未定
8/10-14 宮崎合宿
【8/15 強化試合(対戦相手・場所未定)】
8/16-21 宮崎合宿
【8/22 vsウルグアイ(未定)】
8/23-28 宮崎合宿
【8/29 vsウルグアイ(未定)】
9/1 イングランドへ出発
9/1-4 ブリストル(イングランド)合宿
9/5 vグルジア(イングランド・未定)
9/6-11 ブリストル(イングランド)合宿
9/11-21 ブライトン(イングランド)合宿 【9/19 RWC2015初戦 vs南アフリカ】
9/22-23 グロスター(イングランド)滞在 【9/23  RWC2015第2戦 vsスコットランド】
9/23-10/1 ウォリック(イングランド)合宿
10/2-3 ミルトンキーンズ(イングランド)滞在 【10/3  RWC2015第3戦 vsサモア】
10/4-10 ウォリック(イングランド)合宿
10/10-12 グロスター(イングランド)滞在【10/12  RWC2015第4戦 vsアメリカ】

チームが本格的に始動する4月から8月までの5ヶ月間、選手が解放されるのは合計で25日程度。
合宿はほとんどが宮崎で行われる予定だ。
「これまで3年間、いろいろな合宿地で練習してきた。菅平、静岡、東京、大阪、神戸、名古屋、福岡……いろいろ試してきたが、我々のチームに何が必要かを考えたとき、ワールドカップに最もフィットしたチームで乗り込むためにはどんな環境がベストかを考えて決めた。宮崎ではホテルからグラウンドまで5分で着ける。ピッチの状態は最高で、ウェイト施設もリカバリーの施設も整っている。すべてが揃っていて、4部練習が可能なのは宮崎だったということだ」

エディは、世界一フィットしたチームを作るために「ヘッドスタート」という合言葉を掲げ、午前5時からの早朝練習で毎日をスタート。「世界のどこにもこれだけ練習しているチームはない」というハードワークで力をつけ、世界ランクを上げてきた。
そしてワールドカップイヤーを前に、エディは「2015年はヘッド・ヘッドスタートで行くよ」と話していた。
ワールドカップまで9ヶ月。
歴史を変えるために。日本代表が最高の状態でイングランドに乗り込むために。とてつもなくハードな時間が始まろうとしている。

 

大友信彦
1962年宮城県気仙沼市生まれ。気仙沼高校から早稲田大学第二文学部卒業。1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』(文藝春秋)で活動。’87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。プロフィールページへ


 

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