ワールドカップ本番まで6試合で強化。日本代表2023年活動内容についてジェイミーHCが会見 | ラグビージャパン365

ワールドカップ本番まで6試合で強化。日本代表2023年活動内容についてジェイミーHCが会見

2023/03/06

文●編集部


3月6日(月)、日本ラグビーフットボール協会は都内で、2023年日本代表活動予定をメディア向けに発表した。土田雅人日本ラグビーフットボール協会会長、ジェイミー・ジョセフ日本代表ヘッドコーチ、藤井雄一郎ナショナルチームディレクターが登壇した。


まずは土田会長が昨シーズンの代表活動を総括した。昨年最も多くの観客を集客したのは、10月29日に国立競技場で行ったオールブラックス代表戦。65,188人で、地上波の視聴率は5.3%と同時間帯の日本代表戦としては過去最高だった。

2023年ラグビー日本代表試合予定

2023年ワールドカップフランス大会を前に、1試合の強化試合と5試合のテストマッチを行う。日程は以下のとおりだ。


1.7月8日(土)秩父宮ラグビー場(東京)
リポビタンDチャレンジカップ2023
JAPAN XV vs オールブラックスXV


2.7月15日(土)えがお健康スタジアム(熊本)
リポビタンDチャレンジカップ2023
日本代表 vs オールブラックスXV


3.7月22日(土)札幌ドーム(北海道)
リポビタンDチャレンジカップ2023 パシフィックネーションズシリーズ
日本代表 vs サモア代表


4.7月29日(土)東大阪市花園ラグビー場(大阪)
リポビタンDチャレンジカップ2023 パシフィックネーションズシリーズ
日本代表 vs トンガ代表


5.8月5日(土)会場未定
リポビタンDチャレンジカップ2023 パシフィックネーションズシリーズ
日本代表 vs フィジー代表


6.8月26日(土)会場未定
日本代表 vs イタリア代表

土田雅人会長

土田雅人会長


土田会長は「非常にいい試合が組めた」と話し、ジェイミー・ジョセフHCも「ワールドカップ本番に向け、選手たちのコンディションをピークにもっていくためにパーフェクトな試合をアレンジすることができた」とした。

ジェイミーHCはこの6試合について「オールブラックスXV(フィフティーン)は、スーパーラグビー終了後、オールブラックスに選出されなかった選手たちが構成されるチーム。ティア1に近いし、とてもモチベーションが高い選手たちで構成されたチーム。タフな試合になることは間違いない。

ジェイミー・ジョセフHC

ジェイミー・ジョセフHC



サモア、トンガ、フィジーのアイランダーたちとの戦いは、フィジカルな勝負になるだろう。サモアはワールドカップ本番でも戦う相手。そういった相手と日本で戦うことは貴重になる。(ワールドカップ本番前最後の)イタリア代表戦は我々が戦うには完璧なチーム。(ワールドランク)13位とはいえ、(昨年のオータムネーションズでは)ワラビーズに勝利している。シックスネーションズでもいい戦いをしている。我々のベンチマークを知るために重要な戦いになる」と話した。

協会としては、ワールドカップ本番である9月までに以下の取組を推進していく。

新ジャージ(6月)
SNSキャンペーン(7月)
壮行会&ファン交流イベント(8月中旬)
パブリックビューイング(9月)



まだ未確定ではあるものの、「2019年のお礼も含めて何かをしたい」(土田会長)とのこと。

リーグワン終了後、ブレイク。ラグビーのことを忘れて、6月9日に招集。合宿を開始

藤井雄一郎ナショナルチームディレクター「6月9日から合宿を開始」

藤井雄一郎ナショナルチームディレクター「6月9日から合宿を開始」



ジェイミー・ジョセフHCが会見で話した内容をポイントにしてまとめると以下のとおりだ。


・リーグワンが終わったらブレイクを与える
・6月9日から都内で3回にわたって合宿を実施
・プレーオフ進出、入替戦の対象でないチームの選手たちには3週間のブレイクを与え、5月に一度集めて、フィットネス、S&Cの評価をする。
・その後S&Cトレーニングプログラムを与え準備してもらう
・スコッドは45~46名ほど。


会見当日(6日)は、熊谷へ行きワイルドナイツのクラブハウスを訪問したというジェイミーHCは、明日(7日)は、府中へ行きブレイブルーパスへ赴くという。リーグワンの試合も視察に来ていたジェイミーだが、選手たちのパフォーマンスについて、

「リーチ・マイケルは素晴らしいパフォーマンスしていたし、パナソニックの1列もいいパフォーマンスだった。ただ、彼らはクボタに対する準備と、イングランドと戦うための準備が違うことはわかっている。今は、コロナ禍でできなかった『Face to Face』のコミュニケーションを行い『リコネクト』することにフォーカスしている」(ジェイミー)


2月、リーグワンを視察するジェイミーと代表スタッフ

2月、リーグワンを視察するジェイミーと代表スタッフ

強化すべき点は3点


ワールドカップまで強化すべき点についてジェイミーHCは以下のように答えた。


「ティア1は我々のセットピース、スクラムなどをターゲットにしてくる。実際昨年のイングランド戦ではスクラムでペナルティーを取られ、自分たちの自信を失ってしまった。だから、まず強化すべき点の1つ目はセットピース。我々がやることをやれれば、昨年のオールブラックス戦のような試合ができる。次は、キックへの対応。多くのヨーロッパのチームがキックを多用してくる。イングランドはもちろん、アルゼンチンも同様だろう。我々のアウトサイドバックスには体の大きな選手がいないのでそこは狙われる。最後はディフェンス。昨シーズンのデータで、自分たちのボールポゼッションは45%で、55%は相手ボールだ。80分の半分以上はタックルをしていかなければならない。」



最後に意気込みについてジェイミーHCは、「2019年ワールドカップの経験は私自身、コーチとしてもいい経験になった。そこでのプロセスを今回も継続していきたい。まずは7月からの試合に勝つこと、それから選手たちのパフォーマンスをワールドカップでピークにもっていく。ステップバイステップして前を向けて行きたい」とまとめた。

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