歴史的連勝に挑むエディージャパン、ウェールズ第2戦前日練習レポート | ラグビージャパン365

歴史的連勝に挑むエディージャパン、ウェールズ第2戦前日練習レポート

2025/07/11

文●編集部


11日、ラグビー日本代表は「リポビタンDチャレンジカップ2025」ウェールズ第2戦の前日練習(キャプテンズラン)をノエビアスタジアムで行った。ニール・ハットリーコーチ、SO李承信、HO江良颯のコメントをお送りする。

ニール・ハットリー

ニール・ハットリーコーチ

ニール・ハットリーコーチ


――第2戦にむけて


テストマッチはあまりビッグスコアにならないということがあるので、それを鑑みても我々はいいスタートを切りたいと思っています。前回の試合ではあまりいいスタートを切ることができなかった。7‐19とリードされたシーンもあったので。


――ディフェンスについて


ディフェンスについてはやっぱりワークレートにこだわってやってきています。ギャリー・ゴールドが入ってきてシステムを構築していますが、その中でも最も重要になるのは、リーチ・マイケルですが、彼はこのディフェンスに対するインパクトを与えたり、取り組む姿勢、ワークレートというところで選手たちにいい影響を与えています。我々としては今週もディフェンスの質をさらに20%~30%向上させる必要があると思っています。


――エディーHCからは「奇襲攻撃」というキーワードもありましたが、ウェールズに連勝するためのプランは?


あまり手の内を明かしたくないですが、ジャパンらしいプレーを出したい。スピードをもってアタックするということはエディー・ジョーンズ監督が就任した初日からやってきた「超速ラグビー」をこの14ヶ月で構築してきました。

ゲームの中でアンストラクチャな状況を作って、スピードを活かした攻撃をするということがジャパンの一つの強みだと思っているので、そこにこだわっていきたい。


――前半いいスタートをきるために重要なこととは?


ボールをキープすることだと思っています。前回の試合ではラインアウトとかアタックの際に2、3フェイズの中でハンドリングエラーが目立ったので、どれだけフェイズを重ねようがしっかりとボールキープすることが大事だ。


――前回の試合でセットプレーが良かったのは?


昨年もFWはセットプレーでいい仕事をしてくれたと思います。ニュージーランド戦やフランス戦を見ると、セットプレーは安定していたと思います。今シーズンはオーウェン・フランクスと伊藤鐘史が入ってきて、非常にいいアイデアをチームに持ってきてくれたということもあります。

FWのユニット練習でも色々と試行錯誤してやってきた甲斐があって、こういう結果が出ていると思いますし、別府、菅平、宮崎と続けて発展、成長していると思います。まだまだですけれどもいい方向にはなっていると思います。



――ティア1のチームに連勝することの意義


2019年移行、ジャパンはティア1の国に勝っていなかったので、前回の試合で勝利できたことは非常に大きなことですし、ワールドランキングも上がったということでワールドカップの抽選会にもいい影響かなと思っています。

ですが、それよりも何よりも、チームがしっかりと経験できたことは大きい。経験値の高い選手もいますけども本当に若手も多いチームで、キャップ数が少ない選手も集まっている中で、素晴らしい経験をさせることができたかなと思っています。

SO李承信

李承信

李承信


――ノエビアスタジアムでの試合ですが……


冬でも湿気が高くなるので、夏、初めてプレーしたが蒸し暑くて、風がないので、汗かいてスリッピーになる。どう精度高くボールポゼッションするかが大事になる。


――地元で、同じく兵庫出身の石田選手といっしょに先発です


本当に感慨深い試合になるし、小さい頃からノエビアでプレーすることも憧れてしましたし、日本代表として地元・神戸で、今まで自分を支えてくれた人たちの前でプレーすることができて幸せに思います。(WTB石田)吉平も(WTB植田)和磨も、HO原田衛さんも同じ兵庫出身なので、ラグビースクールの関係者も来ると思います。それよりもこのチームで勝ちたい思いが強い。テストマッチでティア1チームに連勝したことがないので、歴史的な日になると思いますし、自分たちの勝利にフォーカスしながら感謝の気持ちを持ってグラウンドで体現したい。


――キックとパスのバランスについて


プランはそこまで変わらないと思う。キックの精度だったりチェイスだったり、相手が空中戦に強みを持っているのでルーズボールに対しては対策してきた。先週の試合を見ていると、順目にアタックがあまり見られなかった。(SH齋藤)直人さんはテンポだったり、コミュニケーションが強みなので、ポゼッションで相手にプレッシャーをかけていくことができるかなと思います。


――連勝に対する意気込みを


本当に、先週の試合で良い自信を得たし、ウェールズに対して勝利するプランを持っているので、その中で個人としてゴールキックもそう、10番としてテストマッチで勝利できるように表現して、もう一歩、日本代表が成長して自信をつけられるような試合にしたい。



――ウェールズ代表に勝って、選手の雰囲気は 


一つは間違いなくティア1相手でも自分たちのラグビーを遂行できれば勝てると自信につながった。プレーしているメンバーは、みんなまだまだ自分たちやれるという感覚がある。正直、前半見ると、相手に崩されたのではなく、自分たちのイージーのミスや反則で勢いを与えてしまった。キックをどんどんつかって、自分たちの強みのポゼッションが後半出てきた。

さらに自分たちのラグビーをよりよくできるという感覚があったので、エキサイティングな気持ちで、試合の翌日から練習もしましたし、1週間通して、先週より明確なプランがあって、どこを修正して、プレッシャーをかければ自分たちのゲームができるという良い準備ができている。一人ひとりメンバー、メンバー外関係なく、チームにコミットしているので良い雰囲気でできている。


――蛇の映像?をもう少し詳しく


ディフェンスのミーティングで、トカゲいて、蛇が何匹も出てきて追い込んで、しめころす。暑いスタジアムでウェールズをチームで仕留めるみたいな感じでした。


――先週の試合はキック100%で、リーグワンも29/30でした。


神戸では蹴るシーンが少なく、ガットランドに任せていたが、1週間のプランニングは崩さないように過ごしてきた。試合のプレッシャーで蹴ることはなかなかなかったが、シーズン通して、スキルを落とすことなく準備してきた。シーズン中からエディーさんに、プレースキックの方は伝えられてきた。プレッシャーの中のルーティンを決めながらやっていた。代表期間中は、ピアーズキッキングコーチとセッションすることが多くて、彼から良いアプローチをもらって、良い準備できている。


――キックのルーティンは


70%くらいの力で蹴るということです。プレッシャーがかかったり、飛ばそうとすると力んで良い影響がないので、ピアーズと話して70%の力で、リラックスして蹴ることを意識しています。


――代表として世界的な選手としてプレーして刺激を受けて感じることは? 


一番影響受けているのはリーチさん 。先週のゲームでも感銘を受けましたし、明日の試合で20キャップ目だが、試合が重ねることに、リーチさんの勝ちたい思い、日本に対する思いが伝わってきますし、本当に日本のためにプレーしたい。チームみんな リーチさん、エディーさんのために勝ちたいと思っているし、そういう思いにしてくれる存在はなかなかいない。リーチさんのリーダーシップやプレーに対する質、ハードワークは個人としても学ぶところが多い。テストマッチに対する準備やどういうふうにプレーするかは学ぶべきことが多い。


――地元の神戸で、子どもたちも応援すると思います。


街のラグビースクールから代表でも自分がプレーできると、勇気や希望を与えたいと思いますし、その中で自分は体が大きいわけでもないので、スキルだったり、強い相手に体をはってディフェンスにいくところを見てもらえたら嬉しい。


――1年ぶりの齋藤直人選手とのコンビは


直人さんが合流してからルーミーで、いっしょの部屋で過ごした。フランスのラグビーがどういうラグビーで、特にキックゲームのところ、神戸のラグビーと違うところがあるので学びたいこともあったので、どういうラグビーをして、どういうキックの考え方なのかという良いコミュニケーションが取れています。

基本、キックのところと、ディフェンスのBK3とのコネクションだったりは、先週課題だったので、コーチ主体ではなく、直人さん主体で、映像みながらディスカッションできていますし、部屋で直人さんと練習の映像見ながら、毎回、一つでも疑問あったら妥協することなく詰めるタイプなので、先週良い準備ができている。キックゲームでは頼りにしています。いっしょに良いゲームを作っていきたい。(齋藤は)日本人の選手で最年長だと思うので、若手の選手へのアプローチなど去年よりリーダーシップを持ってやっている 


HO江良颯

江良颯

江良颯




――初キャップに向けて


フィニッシャーとしてインパクトプレイヤーとして出たい。1週間の練習がはじまる前に、蛇のように絞め殺すような映像が流れて、それをフィニッシャーとして体現して、日本の勝利に貢献したい。


――明日、出場したら代表デビューとなります。今の気持ちは


選んでいただいて感謝しています。支えてくださった家族、ラグビー関係者にも感謝しています。その中で自分ができる役割をやり抜いて、遂行力を持って全力を出し切りたい。


――先週出番なかったが……


すごく悔しかったですし、試合に勝ったことは、3週間近くチームでハードワークして心の底から嬉しかったですし、喜んだが、その中で悔しさがあった。その悔しさを忘れず、自分自身できることはもう1回、次のウェールズに対して、日本の勝利に向けてハードワークするだけだとマインドセット変えて1 週間やってきた。


――もし初キャップを取ったら


感慨深いものがありますし、幼い頃から目標にしてきた日本代表、桜のジャージーを着るということがあると思うので、緊張しすぎず、リラックスするところはして 今までリーグワンでやってきたコンディションで、いつも通りのプレーできるような感情で、しっかり日本の勝利にために貢献したい



ウェールズ戦日本代表試合登録メンバー

1 紙森 陽太(1)

1 紙森 陽太(1)


2 原田 衛 (11)

2 原田 衛 (11)


3 為房 慶次朗(10)

3 為房 慶次朗(10)


4 エピネリ・ウルイヴァイティ(7)

4 エピネリ・ウルイヴァイティ(7)


5 ワーナー・ディアンズ(22)

5 ワーナー・ディアンズ(22)


6 リーチ マイケル ◎(88)

6 リーチ マイケル ◎(88)


7 ジャック・コーネルセン (21)

7 ジャック・コーネルセン (21)


8 マキシ ファウルア (15)

8 マキシ ファウルア (15)


9 齋藤 直人(24)

9 齋藤 直人(24)


10 李 承信(19)

10 李 承信(19)


11 ハラトア・ヴァイレア(1)

11 ハラトア・ヴァイレア(1)


12 中野 将伍(8)

12 中野 将伍(8)


13 ディラン・ライリー(29)

13 ディラン・ライリー(29)


14 石田 吉平(1)

14 石田 吉平(1)


15 中楠 一期(1)

15 中楠 一期(1)


16 江良 颯(0)

16 江良 颯(0)


17 木村 星南(0)

17 木村 星南(0)


18 竹内 柊平(14)

18 竹内 柊平(14)


19 ワイサケ・ララトゥブア(1)

19 ワイサケ・ララトゥブア(1)


20 ベン・ガンター(10)

20 ベン・ガンター(10)


21 藤原 忍(11)

21 藤原 忍(11)


22 サム・グリーン(0)

22 サム・グリーン(0)


23 植田 和磨(0)

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