早稲田実業が3大会ぶりの花園へ!目標は「正月超え」 | ラグビージャパン365

早稲田実業が3大会ぶりの花園へ!目標は「正月超え」

2023/11/13

文●斉藤健仁


11月12日(日)、東京・秩父宮ラグビー場では「花園」こと全国高校ラグビー大会東京都予選決勝の2試合が行われた。1試合目は春の王者・早稲田実業に成城学園が挑んだ。

早稲田実業の選手はNO8福島颯太(3年)らFWを中心に「覚悟を決める」と丸坊主で決勝に臨んでいた。FL多田陽道主将(3年)を筆頭にFWのチームである早稲田実業が、前半から接点、セットプレーとFWの圧力で上回りペースを掴む。 前半7分、FWのオフロードパスでチャンスを掴みNO8福島が中央にトライ、ゴールをSO田中大斗(3年)が決めて7-0と先制。

NO8福島颯太が先制のトライ

NO8福島颯太が先制のトライ




さらに20分には夏から磨いてきたBKの展開力を見せて、最後はCTB山口滉太郞(2年)が回転しながらグラウンディングしトライ。前半29分にはモールからHO小笠原正義(3年)が左中間に押さえて早稲田実業が19-0で前半を折り返した。

CTB山口滉太郞がスピンしながらトライ

CTB山口滉太郞がスピンしながらトライ




SO田中大斗

SO田中大斗






後半1分、早稲田実業はHO小笠原のトライで26-0とリードを広げた。しかし成城学園も諦めず、ボールを継続して11分にFL棚瀬燦太(2年)がトライを挙げたが、それ以降は早稲田実業のディフェンスの前にゴールラインを割ることができなかった。

FL棚瀬燦太がトライ

FL棚瀬燦太がトライ












ロスタイム、早稲田実業はHO小笠原がハットトリックとなる3本目のトライを挙げて31-7で勝利し、3年大会ぶり8度目の花園出場を決めた。





大谷寛監督は「率直に嬉しいが、後半の試合内容が悪かった。積み重ねてきたこと、正しいプレーをやり切ろう、国分寺でやってきたことしか出せないと送り出しました。FWが頑張ってくれたし、タックルも頑張ってくれた。


大谷寛監督

大谷寛監督



FWのチームと言われて苦しんできたBKが、前半BKがトライを取ったことには感激しました。今年のチームは花園で年越しすることを目標にやってきた。これ(決勝)が通過点ですが、今日の内容では夢のまた夢、週明けからビシビシやりたいと思います!」と話した。



また指揮官に今年のチームのカラーを聞くと「(昨日、全国大会出場を決めた)サッカー部の勝ち馬になろうと、昨日、(ラグビー部の隣の)サッカー部の部室に祝福のコメントを残してきました。今年の3年生の真面目さが特色です。3年生がピッチの中ではお互いに厳しいこと言い合っているが、めちゃくちゃ仲が良い。多田が下(の学年)からも同期からもいろいろ言われているがプレーがすごい。問題児だらけだった2年生も伸びてきた」と目を細めた。








元オーストラリア代表デービット・ポーコックに憧れているという多田主将は「素直に(花園出場を決めて)ホッとしています。ミスをせず焦らずに、練習したことを60分出し切ろうと臨みました。全員で守れたと思います。さらに練習してレベルアップして、花園で年越しできるように頑張りたい。サッカー部のキャプテンとはいっしょに全国に行こうと話していたので(勝てて)良かった!」と笑顔を見せた。目標を「正月越え」に掲げる早稲田実業ラグビー部。残り1ヶ月半、隣で練習しているサッカー部とともに研鑽を積んで、全国での舞台にチャレンジする。

斉藤健仁
スポーツライター。1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。印刷会社の営業を経て独立。サッカーやラグビー等フットボールを中心に執筆する。現在はタグラグビーを少しプレー。過去にトップリーグ2チームのWEBサイトの執筆を担当する。リーグワン、日本代表を中心に取材。

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