「茨城ダービー」を制した筑波SO楢本幹志朗のキック。「もっともっとキックで得点を伸ばす」 | ラグビージャパン365

「茨城ダービー」を制した筑波SO楢本幹志朗のキック。「もっともっとキックで得点を伸ばす」

2023/12/18

文●斉藤健仁


12月17日(日)から今季もラグビー大学選手権が本格的に始まり、東西で3回戦が2試合ずつ行われた。東京・秩父宮ラグビー場では流通経済大(関東リーグ戦2位)対筑波大(関東対抗戦4位)の「茨城ダービー」が行われた。

3年前は19-19でドローだった対決は今年もクロスゲームとなった。

前半は得点の取り合いとなり、17-16で流通経済大がリードして折り返した。後半1分、筑波大が1年のFB増山将のトライで17-23と逆転するが、16分、流通経済大はモールを押し込み、ペナルティートライを得て24-23と再びリード。しかも相手にシンビンが出て数的有利となる。

筑波FB増山将は2トライの活躍

筑波FB増山将は2トライの活躍



しかし数的不利となった昨季ベスト4の筑波大が集中力の高さを見せる。18分、SO楢本幹志朗(2年)がPGを決めて再びリードすると、27分にはFWがモールを押し込み、最後はPR大塚椋生(4年)がねじ込んで24-33とリードする。

後半27分一人少ない筑波がPR大塚椋生のトライで突き放した

後半27分一人少ない筑波がPR大塚椋生のトライで突き放した





その後、筑波大が流通経済大の反撃をPGのみに抑えて27-33で勝利し準々決勝に駒を進めた。筑波大の勝負所の集中力の高さ、そして「チームの武器」と嶋﨑達也監督が言うとおり、SO楢本が7本のプレースキック(4PG&3G)をすべて決めたことも大きかった。

U20日本代表では全敗という悔しい結果。司令塔として世界の舞台を経験した楢本幹志朗

U20日本代表では全敗という悔しい結果。司令塔として世界の舞台を経験した楢本幹志朗


SO楢本は今季、関東対抗戦で91点を挙げて得点王に輝き、プレースキックの成功率も86%(38/44)と高く、大学選手権でも十二分に力を発揮したというわけだ。今季のプレースキックの成功率も88%と上昇した。


筑波の「武器」である楢本のキック

筑波の「武器」である楢本のキック


今季、U20日本代表として世界の舞台も経験したSO楢本は「(プレースキックは)自分の強みでもあるし、得点王にもなって自信がでてきた。今日は積極的にショットを狙っていこうと話していたので、うまく責任を果たせた。今日は納得したキックでした。U20日本代表で栗原(徹)さんに自分の武器である左効きのキック、手や軸足の使い方とかの指導を受けてかなりプラスになった。

(準々決勝で対戦する明治大は)対抗戦で負けていて、FWもBKも前に出てくるのでディフェンスで跳ね返して、自分のキックで得点を重ねていきたい。ロースコアになるのでもっとキックを伸ばして行きたい。次戦も100%でいきたい!」と笑顔で話した。

試合終了間際のロケティーの突破をボールを叩いてノックオンを誘った大畑亮太のビッグプレーに対して谷山隼大が握手

試合終了間際のロケティーの突破をボールを叩いてノックオンを誘った大畑亮太のビッグプレーに対して谷山隼大が握手



斉藤健仁
スポーツライター。1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。印刷会社の営業を経て独立。サッカーやラグビー等フットボールを中心に執筆する。現在はタグラグビーを少しプレー。過去にトップリーグ2チームのWEBサイトの執筆を担当する。リーグワン、日本代表を中心に取材。

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