6日「リポビタンDチャレンジカップ2024」JAPANXVはマオリ・オールブラックスとの第2戦に臨み、26-14で快勝した。これまで勝利したことないマオリ・オールブラックスを相手に初勝利したことについて、エディー・ジョーンズHCは「日本取っ手いいマイルストーン。ここから多くの自信を得ることができる」と話した。試合後に行われた会見をレポートする。
エディー・ジョーンズHC
まず、マオリ・オールブラックスの気迫のこもった一連の試合に感謝したいと思います。この2試合は本当に素晴らしい精神でプレーしていました。両チームとも積極的にアタックしていました。そして、本当にこのような質の高い対戦相手を日本に連れてきてくれたことに感謝しています。1勝1敗で今回の連戦は終了しました。
今日は、自分たちのプレーにとても満足しています。初戦のようなスクラムのアドバンテージはありませんでした。ラインアウトは今日はちょっと微妙でしたね。だから、スクラムのポゼッションからプレーするしかなかった。しかし、私たちは試合に勝つために十分な得点を積み重ねることができました。原田と齋藤は、JAPAN XVで過ごした2週間を見事にリードしてくれました。
今日は日本のラグビー界にとって、本当に意義のある試合だったと思います。というのも、先発15人のうち13人が日本人選手だったからです。ただ、それは外国人選手を決して否定しているわけではありません。でも、日本のラグビーの強さを見たかった。選手たちはマオリ相手に、彼らのような常に気迫のこもったプレーをし続けた。今日の闘いぶりに非常に満足しています。今日は私たちにとって素晴らしい一歩になるかもしれません。
――終盤ペナルティをして、アタックし続けろというメッセージを送ったのか。
そういうことではありません。でも今日の試合に勝ちたかった。ここまで2試合負けています。イングランド代表とのテストマッチとマオリ・オールブラックスの初戦で負けました。だから、今日は何としてもポイントを取りたかった。というのも、選手たちは、勝てば自信を持ち、その自信がもっとハードワークを重ねようという気持ちになるからです。それが若いチームに必要なことです。つまり、フィールドの選手たちが下した判断は100%正しかったということです。そして、私はそれを賞賛します。サイドラインに座っているのが好きなのは、スタンドのファンの声を聞かなくていいからなんです(笑)。
――10年前にマオリとプレーして2連敗。今回、初めて勝利できました。
一度も勝ったことがないマオリ・オールブラックスに勝ったのは、日本にとっていいマイルストーンです。私が話したように、彼らはとても誇り高く、おそらく世界のトップ10にランクされるチームです。ですから、私たちはここから多くの自信を得ることができるでしょう。特に若い選手がいる場合、彼らの信念を支える何かが必要です。こういう試合に勝つことが重要です。そして今日、私たちはその一端を手に入れることができました。本当にポジティブです。
――マオリと対戦する時はアンストラクチャーを少なくする方がいいと思うが、今日はタッチを蹴らずロングキックを多用した
言っていることは正しいんですが、自陣から出てくるときは、そして今日、特にこのようなコンディションの時は、ボールが滑るので長いフェーズを重ねることが非常に難しくなりますし、ボールを速く動かすことも難しいし、ディフェンスは常にやってくるので、選手たちはロングキックを蹴るという賢明な判断をしました。
時にはもっとコンテストを使うこともありますが、今日はロングキックが機能したし、キックチェイスも秀逸でした、選手たちがゲームにうまく対応してくれたことが本当にうれしかったです。どんなスポーツでも、日本のいいチームはいつもよくトレーニングされていますが、本当にいいチームというのは、変化に対応できるチームです。その一端を垣間見ることができました。私たちが本当にいいチームだと言っているわけではありませんが、今日は少し対応力が見られたので、それはポジティブなことですね。
――ゲームのオプションはこの前の2試合の方が超速ラグビーだったと思いますが、今日はバランスが良かった?
私たちはいつでも超速ラグビーをプレーしようとしています。でも、その形は、スタイルではなく、コンセプトなんです。私たちは集団的なスピードでプレーしたいのですが、その集団的なスピードが、時にはキックを通じて、あるいはモール、スクラムを使って発揮されることもあるのです。でも、私たちが信じるのはその組織力です。私たちはスピードに乗ったプレーでは世界の誰よりも優れていますが、それがひとつのプレースタイルというわけではありません。
宮崎のサウナで日本の男子バスケットボールの韓国チームとの試合を見ていて、日本は速いプレーをしようとしましたが、韓国選手はあまりにも強靭でした。でも残念ながら、これ以上サウナにいたら、からっからになってしまうので、それ以上試合を見続けることはできませんでした。
――マオリ・オールブラックスとの対戦は特別か
今までに何度か対戦してきたと思いますが、マオリ・オールブラックスと対戦するたびに思うのは、その精神です。彼らは常に攻めようとしているし、常に冒険心を持ってプレーしようとしています。でも、それと同時に、彼らはタフに、でもフェアにプレーします。マオリ・オールブラックスとの試合は、いつも気迫のこもったいい試合になると思います。そしてそれこそがラグビーというもので、ハードにプレーし、アタックするのがラグビーですからね。そして、彼らは自分たちの伝統に誇りを持っています。ああいうチームのプレーを見ると、気分がいいものです。
――マオリ・オールブラックスは来年の対戦相手を探しているが日本はどうか。
もちろん。もうちょっとで、(試合の合意に)サインするんじゃないですか(笑)。でも、そのときは日本で一番ホットな場所を選んで試合するつもりです(笑)。
――暑さに慣れるのはどうしたらいいのか。
日本の選手も同じように大変だったようですよ。でも、宮崎でトレーニングしていますが、気温は36度くらい。トレーニング終了後、3時間にわたって全身にけいれんを起こした選手がいました。だから、選手たちも少しは慣れているし、僕らにとっては当然のホームアドバンテージというものですよ。